2024/10/03更新0like1120view

著者:岩間光佐子

寝室づくりの基本と、使い方に合わせたベッドまわりの応用プランのまとめ

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

寝室は私たちが一日の疲れを癒し、リラックスできる重要な空間です。最近では、寝るだけでなく読書や趣味、時には仕事までこなすマルチなスペースとして活用されることも。
この記事では、実際の住宅事例を交えながら、寝室づくりの基本的な考え方や、使い方に合わせたプランニングのポイントを紹介します。寝室がより快適で機能的な空間になるためのヒントになるでしょう。

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寝室・ベッドルームをどう使う?

寝室・ベットルームをプランニングする際には、その空間を誰が、どう使用するかを明確にすることが大切です。夫婦で使用するのか、それぞれの個室を設けるのか。生活のリズムが異なる場合や、温度や照明の明るさなどの好みが違う場合など、お互いにストレスを感じる可能性があるのであれば、心地よい睡眠を得るために別室という考え方もあるでしょう。

また、睡眠のための空間としてだけでなく、書斎や仕事部屋(リモートワーク)、趣味のスペースとしても活用するケースも増えています。使い方によって、広さはもとよりインテリアや照明計画などにも影響してくるので、しっかり検討しておくことがポイントです。

そのほか、ベッド派かふとん派かによってもプランニングは変わってきます。現在の不満点、将来のライフスタイルなども考慮してプランニングするようにしましょう。

快眠を得るためのプランの基本

採光・痛風を考慮した室内環境

質のよい睡眠を実現するための空間として押さえておきたいポイントは、まず、適した採光と風通しが得られること。また、心地よい温度と湿度を保つことにも配慮したいものです。太陽光がまぶしくないように、湿気が溜まらないのように、窓の配置や大きさ、スタイルには十分に配慮するようにしましょう。窓サッシの断熱性、気密性も考慮しておきたいポイントです。

また、安眠やプライバシーを確保するために、室内外の音にも注意したいもの。外から音が聞こえづらく、また外に音が漏れにくいように配慮を。近隣や周辺の環境を考慮することも大切です。窓サッシや室内建具(ドア・扉)の遮音性能もチェックしておきましょう。

ベッドや家具の配置を視野に入れた広さの確保

寝室としての空間の広さの基本は、ベッド派であれば、設置する予定のベッドの大きさ、台数を基本に考えていくといいでしょう。空間の広さが決まっている場合は、そのスペースに適したベッドのサイズやレイアウトを考える必要があります。

具体的には、確保したいスペースは最低でも4.5畳。シングルベッド2台もしくは、ダブルベッド1台が何とか設置できる広さですが、置き方によっては扉の開閉に影響がでるので注意が必要です。6畳であれば、シングルベッド2台、ダブルベッド1台が置くことが可能。しかし、いずれもほかに家具などを置くことは厳しいでしょう。

8畳を確保できるならシングルベッド2台、ダブルベッド(それ以上のサイズも)1台が設置することができます。チェストなど収納家具を置くことも可能です。

就寝のためだけでなく、書斎など仕事場を兼ねる場合は、10畳以上のスペースを確保したいところ。大きめのベッドも余裕を持って置くことができますし、机やカウンターなどを設けてスペースを確保することも可能でしょう。

就寝以外にも!仕事場や趣味の空間として併用する場合は?

仕事場や趣味の空間を寝室内に設ける際の注意点は、スペースの確保のほかに、動線にも配慮すること。出入口の扉からのスムーズに仕事場や趣味のスペースに行き来できるように、ベッドの配置と同時に検討をしておけると安心です。例えば、ベッドを背にしたスペースに、可動式の間仕切りや格子など室内建具で就寝スペースと分ける、などの方法もあるでしょう。

仕事の内容にもよりますが、雑然としないようにパソコンを置く場所や資料の収納スペースなども確保しておきたいところです。作業性の高い照明計画はもちろん、電源やLANケーブルなども必要に応じてプランニングしておくとよいでしょう。

内装やインテリアにもこだわりたい

寝室の内装計画は、質の高い睡眠を得るために心安らぐ雰囲気とすることがポイント。好みにもよりますが、極端に派手なものは避け、優しく落ち着いた色合いの内装材やカーテンなどを組み合わせるとよいでしょう。また、素足で歩く場合も多いので、床材は暖かみのある素材を選びたいもの。自然素材である無垢のフローリングやコルク、カーペットなども向いています。

光を調整するためにもカーテンやブラインドなども十分に検討を。窓シャッターがなく、陽射しが気になるのであれば、遮光機能を持ったタイプを選んでもよいでしょう。北側であれば冬場の寒さを考慮して、2重掛けのスタイルとしたり断熱性や保温性のある素材を選ぶのもひとつの方法です。

照明や空調計画が快適さを左右する

リラックスするための空間である寝室は照明計画も重要です。あたたかみのある照明が基本ですが、多少暗めの光の方がいい場合も。例えば、主照明に調光機能を取り入れ、補助照明として枕元にブラケットライトやテーブルランプを設置してもよいでしょう。安全のために、足元灯も設置しておくと重宝します。仕事や作業をするスペースを設けるのであれば、それぞれのスペースごとに使用することができるように計画しておくこともポイントです。

また、心地よい眠りのためには、空調計画も重要です。夏場の熱中症対策としてもエアコンなどの設置は必須でしょう。また、冬場も暖かさを確保するための機器の設置を。エアコンだけでなく、輻射熱で暖める床暖房なども向いています。

収納計画も合わせて検討を

寝室・ベッドルームにはクローゼットを確保するプランが多くみられます。壁面を活用し収納スペースを確保したり、ウォークインクローゼットを隣接させるなどが考えられます。

壁面収納

壁面収納の場合は、空間の広さを考慮して、サイズや扉材の色味などを検討すること。圧迫感のないプランとすることも大切です。また、クローゼット扉の開閉のしやすさ、ベッドと干渉しないか、なども注意するようにしましょう。壁面収納は、造作だけでなく、メーカーのシステム収納を取り入れるケースも多くみられます。収納するモノや空間に合わせて取り入れることができ、床材や室内建具などとコーディネートできるタイプもあります。

ウォークインクロゼット

多くの方が取り入れるウォークインクローゼットですが、使い勝手を高めるためには、内部のつくりがポイントです。収納する物に合わせ、出し入れがしやすいように棚やハンガーパイプを設置すること。既存のチェストなどを利用してもよいでしょう。最近では、通り抜けることができるように、出入口を二方向に設けたウォークスルータイプも注目されています。寝室と廊下、寝室と洗面室など二方向からの動線があることで使い勝手が高まることも。間取り全体を考慮して検討するとよいでしょう。
寝室・ベッドルームは、質の高い眠りを確保し、健康な毎日を過ごすための大切な空間です。使う人や使い方に合わせ、広さやインテリア、機器などをしっかりプランニングを。周辺環境も合わせ、多面的に検討することが大切でしょう。
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