2023/04/01更新0like1280view

著者:下川 尚子

広さは?間取りは?異性姉弟の子ども部屋づくりで考えたこと

この記事を書いた人

下川 尚子さん

横浜在住のフリーライター。2011年に第一子の出産を機に独立、現在は企画・編集・執筆などWEBコンテンツの制作に幅広く携わる。2021年、28坪の注文住宅を建築。子育て世帯ならではの「家事ラクな家」を目指して家づくりを実践。趣味はお家系インスタ徘徊。家族は夫と子ども2人。

わが家が戸建てで家づくりをしたのは「子どもたちに部屋を持たせてあげたかった」という理由がひとつにあります。上の子は小学校高学年、そろそろ個室を欲しがる年頃だったからです。

建坪28坪のわが家で、どのくらいの広さで、どう作るのか。小学生の異性姉妹(きょうだい)の子ども部屋づくりで考えた条件や、気を付けたポイントをご紹介します。

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▽ 目次 (クリックでスクロールします)

まずは、わが家の家族構成

わが家の家族構成は、夫婦2人に小学生高学年の女の子1人、低学年の男の子1人の4人家族。今後家族が増える予定は(今のところ)ありません。

注文住宅で間取りを決めるにあたって、私たち夫婦が子ども部屋に持っていたイメージは、

・(なんとなく)6畳くらい?
・(なんとなく)異性の姉弟なので2部屋?

という、漠然としたものでした。建坪28坪、3LDK程度予定。決して多くは望めない広さのため、ある程度現実的な落としどころを探りつつ、子ども部屋の検討が始まりました。

1階のリビング(本人撮影)

1階のリビング(本人撮影)

将来を考えて「クセのない部屋」に

まず、間取りづくりの中で子ども部屋に関して、家づくりの専門家の営業の方から以下の2つの提案を受けました。

提案1:大きな部屋をひとつ作り、今は広々と使って将来的に仕切って2部屋にする
提案2:子ども部屋のうち1室をオープンスペースにしてセカンドリビングとして使い、将来的に仕切って個室にする

いずれも注文住宅らしいアイデアで、「子どもが小さいうちは広々とした空間で家族の時間を楽しむ、大きくなったらプライベートな空間に」という意図から提案してもらったもの。どちらも遊びゴコロのある空間になりそう!とは思ったのですが、ふとそこで冷静に。

わが家は2人とも小学生の異性の姉弟です。さらに、すでに家族構成は固まっているので、あえて「変化できる間取り」にする必要はないのでは? と思ったのが、現実的なところでの私たちの考えでした。

また、今は子ども部屋ですが、子どもが家で過ごすのがいつまでになるかは分かりません。将来的に仕事部屋に転用することなども考えると、結局はごくスタンダードな個室2つを作るのが一番使いやすいのでは? というところに落ち着きました。

広さは4.5~6畳

とりあえず「普通の個室を2部屋つくる」と決まったところで、次に広さをどの程度にするのか考えました。

ちなみに、私たち夫婦は地方の戸建て育ちで、それぞれの部屋は5~6畳ほどでした。ただ、28坪の間取りで他の部屋との兼ね合いを考えていくと、子ども部屋で6畳以上を確保するのは難しそう……。かといって、4.5畳でベッドと机を置くと狭い……。そう考えた結果、5~5.5畳くらいを目安でお願いすることにしました。

余談ですが、実際に暮らし始めたあとに思ったのは、広さと収納量は「ある程度家具で調整ができる」ということ。最近ではロフトベッドとデスクが一体になった省スペースのものや、少し高さのある収納力抜群のベッドなど、住宅事情に合わせて選べるようになっています。

広さが確保できない場合は家具で工夫したり、収納をオープンクローゼットにして暮らし方に合わせて使ったりと、工夫次第でさまざまな調整ができます。

実際の子ども部屋の一角(本人撮影)

実際の子ども部屋の一角(本人撮影)

上の写真はわが家の子ども部屋ですが、例えばこのクローゼットの扉を外してオープンクローゼットにしてしまえば、部屋の印象はもう少し広々と感じるでしょう。その上でクローゼットに目隠しが欲しくなったタイミングでロールスクリーンをつける、という方法もあるかと思います。

2人の子どもになるべく平等に&揉めないように

わが家の子ども2人はそれなりに年が近いこともあり、なるべく平等になるように、また、思春期に揉めないように……というのも、子ども部屋づくりで意識したポイント。

子ども部屋は南西と北東の2部屋なのですが、広さはそれほど差がないようにしました。下の写真は南西の子ども部屋。明るく日当たりの良い空間です。

南西の日当たりの良い子ども部屋(本人撮影)

南西の日当たりの良い子ども部屋(本人撮影)

南西が日当たりよく暖かい部屋である分、北東の部屋は少しだけ大きく(といっても、5.2畳と5.4畳のごく小さな差で、自己満足ではありますが)しました。そして北東の部屋には、少し大きな透明の窓を高い位置につけて、いつでも空が見える部屋にしました。これは、北側でも明るさと開放感が感じられるといいかな、という考えから。
5.4畳の北東側の子ども部屋(本人撮影)

5.4畳の北東側の子ども部屋(本人撮影)

北側につけたこの窓は意外と子どもにも好評! (実際あまり見えないのですが)「星が見えるかも~!」と喜んでくれています。

また、子ども部屋2つは隣り合わせにせず、家族の寝室を真ん中に挟む形に。これは私の思春期、「兄の部屋が隣り合わせでうるさかったから……」という理由からです。

考えておきたい安全対策

細かいところですが、子どもが過ごす部屋なので、安全対策についても考えました。主にチェックしたのは窓の位置と種類。

特に腰高の大きく開く窓は、どれくらいの高さか、体が乗り出してしまわないか、子どもの身長などを踏まえてチェック。ベッドを置く予定があるなら、それを置くとどうなるか?もあわせて考えると良いと思います。

わが家は2人とも小学生である程度言い聞かせも通じるため、最終的にスタンダードな高さの窓にしました。ですが、お子さんが小さいお宅はしっかりチェックしておくと安心できるはず。

周りの環境や視線を考慮しながら窓の位置を検討(本人撮影)

周りの環境や視線を考慮しながら窓の位置を検討(本人撮影)

また、隣家との窓の位置を考え、窓の種類や、透明/型ガラスのどちらにするかもひとつひとつチェック。子どもは大人と比べて安全意識も希薄。気づけば丸見えで暮らしていた!なんてことになるのは嫌なので、確認しておいて良かったと思うポイントです。

このあたりは暮らし方や言い聞かせ次第ではありますが、家づくりでカバーできる部分もあると思うので、考えておいて損はないかなと思います。

クロス・床材・ドアの色は子どもと決めた

部屋の広さや間取りなど大きな部分は私たち夫婦で決めましたが、子どもたちにも自分の部屋に愛着を持って欲しかったので、クロスや床材選びに参加してもらいました。

サンプルを見ながら子どもたちも自身の部屋づくりに参加(本人撮影)

サンプルを見ながら子どもたちも自身の部屋づくりに参加(本人撮影)

具体的に決めたのは、クロス、床材、建具のデザインと色、カーテン。ざっくりと「クロスは白ベースの中から」「建具はこの中から」などの指定はしましたが、その中でのチョイスは自分たちで、という形に。

結果的に、娘の部屋は建具を白の木目にしたナチュラルな空間。カーテンも明るい色です。娘はかなり悩んで決めていたので、そのぶん愛着もひとしお!の様子。自分のお気に入りクロスと白いドアの部屋を気に入って過ごしていて、家づくりに参加させて良かったなと思いました。
娘の選んだ自身の部屋の壁紙(本人撮影)

娘の選んだ自身の部屋の壁紙(本人撮影)

上のクロスは娘が選んだもの。シンプルな白ですが細かい模様がお気に入りだそうです。

一方で、息子には自由に選ばせてみたものの、そこはまだ小学校低学年。最終的には息子の意見を聞きつつ大人が調整しました(笑)。スタンダードな白のクロスとナチュラルな色の建具に、家具やブラインドをダークブラウンにしています。

「5年ごと」に過ごし方をイメージして子ども部屋づくり

最終的に出来上がったわが家の子ども部屋は、スタンダードな個室2つ。結果的にごく普通の間取りではあるのですが、選ぶ過程では「5年ごと」の子どもたちの姿を想像しながら決めました。

・今は小学生。部屋を使うのは遊ぶときと宿題するとき
・5年後は2人ともベッドを置いて部屋で寝ている
・10年後、テスト期間中は静かに勉強する必要がある
・15年後はもしかすると家を出ているかも。そうすると仕事部屋に転用する?

など、5年ごとに子どもが、そして家族がどう暮らしているかをイメージし、最適な形を考えるとこの部屋となった……というところです。

家族は変化していくもの。子ども部屋もそれに合わせて使う人が変わっていくかもしれません。なので、ある程度スタンダードな形にまとめ、その時々で使っていく、という形でまとまり、わが家には合っていたと思います。

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横浜在住のフリーライター。2011年に第一子の出産を機に独立、現在は企画・編集・執筆などWEBコンテンツの制作に幅広く携わる。2021年、28坪の注文住宅を建築。子育て世帯ならではの「家事ラクな家」を目指して家づくりを実践。趣味はお家系インスタ徘徊。家族は夫と子ども2人。

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