2023/03/22更新1like1565view

著者:下川 尚子

建坪28坪でパントリーが作れなかった我が家。キッチン収納で工夫したことは?

この記事を書いた人

下川 尚子さん

横浜在住のフリーライター。2011年に第一子の出産を機に独立、現在は企画・編集・執筆などWEBコンテンツの制作に幅広く携わる。2021年、28坪の注文住宅を建築。子育て世帯ならではの「家事ラクな家」を目指して家づくりを実践。趣味はお家系インスタ徘徊。家族は夫と子ども2人。

注文住宅を建てる私たちが間取りの検討中に目にした「暮らしやすい間取りの三種の神器:シューズクローゼット、ファミリークローゼット、パントリー」という言葉。確かにこれら3つがあると、さまざまなものがスッキリと収納できるのだろう……と思い、我が家にも取り入れられたら、と希望。

でも、28坪のコンパクトな我が家では広さ的に余裕がなく、結果的にパントリーを作ることができませんでした。ただ、収納計画はしっかり考えて暮らしやすい家にしたい! そう考えた我が家が、キッチン収納で工夫したことをお伝えします。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

ファミリークローゼットとパントリーを兼ねられる配置に

パントリーは「無し」と決めたものの、キッチン収納+カップボードの収納量だけではやや不安が残るな……と思っていた我が家。収納量はそのとき住んでいたマンションのキッチン収納+食器棚と変わらない程度しかなく、これから子どもが大きくなり、食べる量も増えていくことを考えると、ちょっと心許ないと考えていました。

そこで、1階につくる予定だった2.25畳のファミリークローゼットをキッチン横に配置し、パントリー的にも使える2WAYな場所にすることにしました。基本的にはファミリークローゼットとして家族の衣類を収納する場所、でも、使い方によっては食品の買い置きや調理器具を置ける場所としても使えるようにしたのです。
奥にある引き戸がファミリークローゼットの入口(本人撮影)

奥にある引き戸がファミリークローゼットの入口(本人撮影)

現状はほぼ単なるファミリークローゼット。ですが、ホットプレートやホームベーカリーなど「毎日使うわけでもない」調理器具の収納や、お米やビールのストックがキッチンに収まりきらなくなったときの一時置き場として利用しています。

キッチン背面のカップボード上部は吊り戸棚に

カップボードやキッチンの上部によく作られる「吊り戸棚」。我が家では家づくりの当初、この吊り戸棚を無しにできないかと考えていました。「高い位置の吊り戸棚は使いにくい」というのは多くの方が共感するところではないでしょうか。私も、そのとき住んでいたマンションで使いづらさを感じていたので、なくてもいいかと思っていたのです。

代わりに、その場所をオープン収納にしてよく使うお気に入りの食器だけ並べたり、もしくは横長の窓をつけて明るいキッチンにしたりする方がいいんじゃないか?という考えでした。

ただ、ここは現実的に考えた結果、収納力を優先することにし、吊り戸棚をつくることにしました。どうしても高い位置にあるため多少の使いづらさはあるものの、そこは割り切りポイント。

●お客様が来たときしか使わないワイングラスやテーブルランナー
●年に数回しか使わないお弁当箱
●かき氷器などの季節もの

など、使う頻度、使う人が限られるものを選んで収納するようにしています。
キッチン背面に採用した吊り戸棚(本人撮影)

キッチン背面に採用した吊り戸棚(本人撮影)

床下収納も活用する

間取りづくりの際、ハウスメーカーの営業さんに確認されたことが「床下収納を作るかどうか」。営業さんによると、最近はあえて床下収納をつけないご家庭も多いそうです。「床下収納は使いづらく、活用しないからなくてもいい」という理由が多いのだとか。

そんな事情を聞いたものの、我が家では、キッチンの収納力を上げるためにつけることにしました。結果、28坪の家では床下収納も活用中。食材ストックを入れるのに役立っています。やや使いづらいというのは否定しませんが、収納力に不安があるときには「予備的な場所」にはなるので、つけておくといいと思います。

我が家は2WAYファミリークローゼットに入ってすぐのところに作りました。キッチンから引き戸を開けてすぐの位置で、上に物を置いていないので、比較的利用しやすいと感じています。
2WAYファミリークローゼット内に配置した床下収納(本人撮影)

2WAYファミリークローゼット内に配置した床下収納(本人撮影)

ちなみに、活用のポイントは上に物を置かないことと、こまめに開けること(笑)。上に何か置いてしまうととたんに「使いづらい収納」になってしまうので、せっかく作るなら「どこに作るか」もぜひ考えてみてください!

ものを厳選する・収納グッズを駆使するなどの基本も忘れずに

収納力の確保にいそしむとともに、ものを厳選していらないものは減らす、収納グッズを活用する、といった基本的なことにも取り組みました。

実は我が家、もともと夫婦ともに家事は得意ではなく、収納や片付けにも苦手意識があります。でも、ものが少なければなんとかできる!という考えのもと、食器や調理器具を厳選。使う頻度が高い食器は取り出しやすい場所に、頻度が低いものは手放すか、置いておきたいものは吊り戸棚などに。

毎日使うランチョンマットは便利グッズで使い勝手よく収納(本人撮影)

毎日使うランチョンマットは便利グッズで使い勝手よく収納(本人撮影)

また、収納下手なりにインスタやネットで情報収集して、積極的に便利グッズに頼ることに。上の写真は一例ですが、意外と置き場に困るランチョンマットの収納に使えるグッズ。上にはファイルボックス、トースターやケトルなども置けるので、限られたスペースを有効に使うことができます。

また、高さのある収納場所を活かし、取り出しやすくしまいやすいように「ファイルボックスを入れ、立てて収納する」「鍋やフライパンも立てて収納する」なども意識しています。
キッチン下の引き出し収納も便利グッズを応用し出し入れしやすく整理(本人撮影)

キッチン下の引き出し収納も便利グッズを応用し出し入れしやすく整理(本人撮影)

といった感じで、今ある場所を無駄にしないための収納を考えつつ、ものを厳選して必要ないものは手放す、使う頻度の高いものを取りやすい場所に配置するなど工夫。基本的な収納術をとりあえず身につけたい……と思い、がんばっています。

パントリーなしって実際どう?「意外と大丈夫」が我が家の結果

人気の間取り「パントリー」。引越しからしばらくたった我が家でも、いまだに「できるならパントリー欲しい」が本音。パントリーがあれば「食材や飲料が安いときに買い置き」などがもっとしやすいだろうな、と思うからです。ただ、暮らしてみると「工夫次第」だと実感するのもまた、確か。

我が家が「28坪」という広さの制限の中でパントリーを作るのをあきらめたように、家づくりにはどうしても制限が出てくる部分があります。そんなときは「収納量に合わせて持つ量を考える」など、「家に暮らしを合わせる」ことも家づくりには大切な思考。暮らしながら、そんな風に思うようになりました!

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