2023/10/06更新0like1964view

著者:岩間光佐子

トイレこそ、掃除がしやすく清潔に。快適なトイレづくりで配慮するべきポイントは?

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

トイレは、家族みんなが日々何度も使用する場所。プランニングの際には、機能や衛生面などしっかりと配慮し検討することが大切です。 ここでは、実際の住宅事例を紹介しながら快適なトイレプランのポイントをまとめました。

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▽ 目次 (クリックでスクロールします)

掃除がしやすく、清潔さを長く保てる機器&素材選び

いつでも清潔さを保ちたいトイレ。プランニングの際には、取り入れる便器や便座といった衛生機器の性能を確認しておきたいものです。
各メーカーの商品は、いずれも清潔さに配慮されており、例えば、便器であれば形状や加工などによって汚れがつきにくく落しやすいタイプ、水アカの付きにくい新素材や独自の洗浄方式で汚れを落とすものなどがみられます。

便座では、着脱できるタイプや便座の裏側に特殊樹脂で加工し汚れを付きにくくしたものなど、お手入れが簡単で清潔さを保つ工夫が施されたものがそろっています。それぞれ特徴があるので、ショールームでチェックし、具体的なお手入れ方法も確認しておくといいでしょう。

便器や便座全体は、凸凹や隙間のないすっきりとしたデザインの傾向がみられ、お手入れも簡単になってきています。最近では、便器を壁付けとすることで、床面の掃除がしやすくなるフローティングタイプの商品もみられるようになりました。

もちろん、清潔さを保つためには床材や壁材選びも重要なポイントです。
耐水性、耐アンモニア性など、掃除のしやすい素材を選ぶことで、心地よい空間を実現できるでしょう。

トイレの主な床材は、フローリングやクッションフロア(CFシート)、タイルなど。
最近では、廊下などほかのスペースとのつながりからフローリングを用いるケースも多くみられます。耐水性に優れ、汚れにくいトイレ向けの商品もそろっていて、取り入れやすくなっています。リフォームで多くみられるクッションフロアは、バリエーションも豊富でコーディネートもしやすいでしょう。

壁や天井材は、クロスが一般的ですが、水に強く、汚れにくい加工を施したタイプなど、トイレに適したタイプも充実。防カビや消臭、抗菌性能などがあるタイプもみられます。また、消臭や防カビ効果が期待できる漆喰や珪藻土などの塗壁、耐水性に優れたパネルなども向いているでしょう。

衛生面や快適さを左右する空気環境

トイレで気になるもののひとつが臭いではないでしょうか。住まいの換気は全体で計画することになりますが、トイレの場合、換気と同時に使用後の臭いの排出も配慮しておきたいものです。

可能であれば窓を設けて換気機能を確保したいものですが、窓の有無に限らず換気扇は必要でしょう。トイレの換気扇として適しているのは、照明のスイッチを入れると換気扇も作動、照明スイッチを切った後、しばらく経ってから換気扇が切れる機能を持つタイプ。また、センサーで入室を感知し運転し、タイマーでOFFとなる自動タイプもつけ忘れや消し忘れを防ぐことが可能です。

そのほか、臭いを軽減する機能を持つ壁材や脱臭・消臭機能付きの便器を選ぶという対策も考えられます。

必要なアイテムは使い勝手よくプランニングしたい

トイレには、衛生陶器のほかに、細かなアイテムにも配慮しておきましょう。手洗いボウルや水栓、ペーパーホルダーやタオル掛けといったトイレアクセサリー、また、必要に応じて動作を助ける手すりなども検討を。

使い勝手のよい商品を選ぶことはもちろん、設置する位置などによっても日々の快適さに影響します。ペーパーホルダーは便座に座った状態で使いやすいか、ドアの開閉やトイレ内での動作に邪魔にならないか、また、タオル掛けは手洗器からすぐに使うことができ交換しやすい位置にあるか。リモコンや手すりなどとのバランスも考慮しておきましょう。

また、トイレットペーパーやタオル、掃除用具などの収納スペースも必要です。何をどの程度収納したいのか、リストアップしてスペースを確保するようにしましょう。設備機器メーカーからは、さまざまなタイプの収納キャビネットがそろっており、便器などとコーディネートすることも可能。また、洗面ボウルやペーパーホルダー、収納などをひとつにまとめたキャビネットであれば、限られたスペースを有効利用できるでしょう。

誰もがいつでも安全に使用することが重要

家族構成にもよりますが、高齢の方が利用する場合は、誰もが使いやすいユニバーサルデザインを意識して、動きやすい空間スペースを確保し、使い勝手のいい機器を取り入れたいものです。

トイレ空間の一般的な広さは、戸建ての場合幅80cm×奥行き160cm程度、分譲マンションの場合は、幅80cm×奥行き120cm程度ですが、高齢者や車椅子を使用しているのであれば、広めの幅120cm以上×奥行き160cm以上が目安でしょう。介助スペースが必要な場合はこれ以上の広さが必要ですし、出入りがしやすい広さのある開口部も確保しておくことも大切です。

合わせて高齢の方はもちろん、誰もが使いやすい手すりの検討を。L字型やI形の手すりだけでなく、カウンターや収納キャビネットに肘掛の機能を持たせたタイプもあるので、家族構成に合わせてプランニングするようにしましょう。また、立ち座りしやすいように、アームレストがついたタイプや便座が前方に傾斜しながら昇降するタイプのトイレなども提案されています。

そのほか、開閉しやすく、万が一の時に外から開けることができる扉を選ぶなど、将来を見据えてプランニングするようにしましょう。

トイレの配置は住まい全体で検討する

快適なトイレ空間を実現するためには、住まいの中での配置も重要。プライベート専用なのか、お客様も使うのか、使用目的を明確にしてプランニングをすることが大切です。一般的な2階建て住宅であれば、各階にトイレが設けられているケースも多くみられます。それぞれの役割に適した配置プランを検討することがポイントでしょう。

例えば、家族が使うトイレであれば、寝室や子供室近くがいいかもしれません。お客様も使用することが多いのであればリビングや玄関のからも行き来がしやすい場所、という考え方もあります。家族や来客の動線を考慮して配するようにしましょう。

トイレを検討する際には、トイレ空間内のつくりや設備選びも重要ですが、住まい全体はもちろん、洗面や浴室などを水まわりとして大きくとらえ、検討することも重要です。使い勝手はもちろん、ある程度、水まわりをまとめることで無駄なコストを抑えることが可能な場合もあるものです。どのようにトイレを使いたいのかをイメージしながら、プランニングを進めることが大切でしょう。

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