2021/11/13更新1like6667view

著者:岩間光佐子

家族が家にいる時間が増えた今、子供部屋のプランニングを考える

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この記事を書いた人

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

家づくりの中でも、子供部屋をどうつくるかは悩む方も多いのではないでしょうか。子供の年齢や性別にもよりますし、教育方針、もちろん間取りの制約などによっても異なりますが、ここでは、子供部屋の考え方の基本、参考になる実例などをまとめました。

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▽ 目次 (クリックでスクロールします)

いまどきの子供部屋の考え方

子供部屋をプランニングをする前に

年齢別 注意ポイント

参考にしたい子供部屋のプラン

いまどきの子供部屋の考え方

間取りを検討する際に、家族構成やライフスタイル、教育方針などによって大きく異なるのが、子供部屋のプランニングです。

ここ数年、子供部屋のプランには、勉強する場と寝室の機能を持たせた一般的な個室だけでなく、家族のコミュニケーションを図ることができる、気配を感じることができる、といったことを重視した多様な空間がみられます。たとえば、リビング近くにスタディコーナーやプレイルームなどを配したり、家族で利用するパソコンコーナーやライブラリーを設けたり、兄弟や姉妹では一部スペースを共有するなど。また、成長によって変更することができるプランも増えてきているようです。

しかし、コロナ禍、家族が家にいる時間が増えたこともあり、子供部屋の考え方も少し変化していくかもしれません。子供のオンラインでの授業はもちろん、親の在宅ワークスペースの必要性、それぞれのプライバシーを確保するために配慮しなければケースも。パソコンも一人1台使用するようになれば、各自が作業しやすいスペース、テーブルやチェア、照明や収納計画なども検討する必要があります。子供部屋という空間だけでなく、家族の生活スタイルの変化も考慮することが重要になってくるのではないでしょうか。

子供部屋をプランニングをする前に

子供部屋は、年齢や性別などによって多様なプランが考えられますが、まず明確にしておきたいのは、子供部屋の必要性はもちろん、子供部屋を確保した場合、そこで何をするのか、どう過ごす(過ごしてほしい)のかということ。また、ある程度、成長に合わせてフレキシブルに利用できることや子供が巣立った後の使い方などもイメージしておくことも必要でしょう。

その他、住まいのどこに配置したいのか、他の部屋とのつながりを考慮して検討を。家族がいるスペースを通ってから部屋に行くような動線(リビング階段など)にしたい、というような希望がある場合は、その理由も含めて設計担当者に相談することが大切です。

子供室の基本的なプラン

子供室の間取りとしてよくみられるのは、まず、それぞれに個室を設けるプラン。また、勉強するスペースと寝室を分けるタイプも考えられます。その他、幼いうちは兄弟姉妹でひとつとして、将来間仕切り個室とするスタイルも人気の間取りです。

個室を設ける

年齢にもよりますが、勉強スペース(机や本棚など)と寝るスペース(ベッドなど)、収納スペースなどを考えると、おおよそ4畳半~6畳程度は確保したいものです。

勉強するスペースと寝る部屋で分ける

寝室機能を持つ小さめの個室(スペース)と勉強するスペース(スタディコーナー)を別にするプラン。勉強のスペースは、リビングなど家族が集まる空間近くに設けるケースもみられます。

勉強をする空間には長めのカウンターを設け、兄弟姉妹だけでなく家族みんなのスペースとして、図書コーナーやパソコンコーナーとすることも。ロフトなどを利用するケースもあります。このように分けた場合の寝室としての個室は、収納などを含めて3畳程度でも可能でしょう。

兄弟姉妹で一緒に使用。将来的に仕切る

お子さんが幼い間はひと部屋として使い、将来的に壁を作ってふたつの部屋として使うプランも人気です。部屋を仕切る方法としては、造作壁を作るだけでなく、あらかじめ引き戸などを設けておく、収納家具を利用して仕切る、スクリーンなどを用いるケースがあるでしょう。分割方法に合わせて、それぞれにドアや窓、配線・空調関係は事前に設置を。分割する際のリフォームでの変更工事が大掛かりにならないように準備しておくことがポイントです。
どのような子供部屋とするにしても、電気配線(コンセント・スイッチなど)や空調設備など、使用する(予定している)アイテムに合わせたプランニングを。子供部屋は、多くの機器や家具が持ち込まれるケースが多いので、内装計画はシンプルな方がおすすめです。机や椅子など置き家具がある場合は傷のつきにくい床材、2階であれば階下に音が響きにくい床材を選ぶようにしましょう。

また、部屋全体の照明だけでなく、机前やベッド脇などにも照明は必要になります。基本的には、部屋全体に均一な光が届くようにすること、勉強のためには手元灯を確保すること。寝る前は柔らかな光があるといいでしょう。調光器などを上手に利用するのもひとつの方法です。

年齢別 注意ポイント

子供室といっても、年齢によって注意したいポイントは異なります。もちろん、教育方針によっても大きく変わりますが、一般的に配慮しておきたいことをみていきます。

幼少期

基本的に、安全な遊び場としてスペースを確保したいものです。成長に合わせて、それぞれの荷物や着替えを置く(しまう)スペースを設けてあげるといいでしょう。

小学生

勉強や読書をする、着替える、眠る、をどのように行うかの検討を。すべてを個室で行うのであれば、家具などでそれぞれのスペースを区分すること。持ち物の整理整頓も必要なので、収納スペースの棚やハンガーなど、子供でも使えるように工夫しておくことも大切です。家族で使うスタディコーナーや兄弟でひとつの空間の場合でも、個人のスペースは明確にしておきたいものです。

思春期

ひとりになれるスペースが必要な時期でしょう。それぞれの個のスペースの設け方は、兄弟姉妹の構成によって、個室の方がいいのか、ある程度開放的なプランの方がいいのかは異なります。いずれにしても、明かりが漏れるなど気配を感じる工夫、自然にコミュニケーションが図りやすい工夫も考えておきたいものです。

参考にしたい子供部屋のプラン

完全個室

個室の場合、基本的な空間づくりは他の居室と同様に、基本的な採光・通風には配慮したいもの。子供自身で好みの空間を作り上げるゆとりを持たせてもいいでしょう。

兄弟姉妹で一緒

同性の兄弟であれば、成長しても完全に仕切る必要がない場合も。家具やスクリーンなどで簡易的な仕切りを設ける方法もあります。

将来分割

分割することが予測しているのであれば、間仕切り壁を造作しやすいプラン、可動式の収納ユニットや引き戸などの間仕切り扉をあらかじめ設置しておくことも考えられます。

勉強スペースと寝室を分ける

家族みんなで使えるカウンターなどを設けることで、コミュニケーションを図ることもできる。昼間は在宅ワークで利用し、夕方からは子供の宿題を一緒にすることも可能に。

リビングの一角に設ける

子供のスペースやプレイスペースをリビングの一角や隣接させることで、コミュケーションも図りやすい。完全な個室でなくても、視線を遮る工夫をすることで集中することもできるでしょう。
子供部屋のプランニングはさまざまですが、子供の個性や成長などだけでなく、家族のライフスタイルなども影響するものです。多様な考え方があるので、モデルハウスやSUVACOの実例などを参考にするといいでしょう。一人になれるスペースの必要性は子供でも大人でも同様です。現状だけでなく、将来も含めトータルに検討することが大切でしょう。

この記事を書いた人

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

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