いつも短所やデメリットを逆手にとって個性的でかっこよく仕上げてくれる建築家さんたち。SUVACOを見ていると常々思うのは、枷（かせ）こそ、その建物の個性となって愛着が持てるポイントになるのかなということです。もちろんそれは建築家さんたちのアイデアや試行錯誤のたまもの。こちらでは敬遠されがちな変形地に建ちながら、唯一無二の空間になった家をご紹介します。
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変形地を最大限活かした外観の家
素直な台形
川に寄り添う家
高低差のある敷地に建つ家
合理的で個性的な家
周囲の自然を感じながらアプローチできる家
崖の上の家
変形地を最大限活かした外観の家
緑に囲まれた理想の住環境を見つけたこちらの施主さん。しかし、土地が変形地だったため購入を躊躇していたそうです。購入を後押ししたのはカキザワ工務店さんが提案したプラン。変形地を活かした外観で、アプローチの直線状には大きな窓が設けられ、そこを横切っていくように階段が設けられています。収納もたっぷりあり、生活感を感じさせず開放感を最大限感じられるつくりになっています。もちろん一番の見どころは変形地を活かした複雑な外観です。
素直な台形
台形の変形地にたつこちらの家。土地の形状に沿うように素直に設計されたそうです。それが個性的な外観になっています。中も台形部分の窓に垂直になるようにキッチンが斜めに配置されていて、独特の雰囲気になっています。
川に寄り添う家
こちらは川と道が鋭角に交わってできた三角形敷地に建つ小さな住宅です。土手と遊歩道を介して川に面するため、建築家さんは様々な川との関係を作るよう配慮されたそうです。
建物は敷地を活かした三角形の変形ボリューム。1階は水廻り以外は仕切らずに、玄関・階段・収納などとはレースのカーテンで仕切るにとどめています。2階は壁によってエリア分けされ、それぞれ違った開放感と川との関係をつくりだしています。川に寄り添い、好みの居場所を探しながら生活できるような、どこにいても違った心地よさを感じる様々な空間がある家です。
高低差のある敷地に建つ家
道路と敷地奥との高低差が5mほどある三角形の変形敷地に建つ家です。建築家さんは「樹木をなるべく残しながら傾斜地を生かし、木と自然素材でつくる家」という建築主の要望を形にするプランを作りました。三角形の斜辺（道路側）に居室が並び、スキップしながら玄関から奥のリビングへと空間が連続する構成となっています。
合理的で個性的な家
こちらの三角敷地へのプランニングは、敷地の先端から遙か多摩丘陵を見渡せる眺望を取りこみ、この変形地ならではの合理的な形を追求されました。角度を振られた壁や屋根面は焦点を喪失させ、不思議な視覚的効果を室内にもたらしています。トンガリの先端に設けたアクリルのアートワークなど、形を活かして随所に設けた遊びの空間や設えの数々も、この住宅の魅力の一部になっています。
周囲の自然を感じながらアプローチできる家
大阪湾を見下ろす南下がりの高台の一角にあるこちらの住宅。甲山森林公園や北山貯水池に隣接する自然林の中に拓かれた住宅地で、周囲には手つかずの雑木林も多く残されています。敷地は、急勾配を有する道路の角地にあり、その高低差は5m超。それを活かし、眺望を充分に楽しめる２階に広間やテラスを配置し、高くなった北側道路から、長さ約12mの木製デッキを渡り直接アプローチできるよう設計されました。周囲の自然を肌で味わいながら緩やかに上昇していくアプローチの体験はこの土地ならではのものです。
崖の上の家
糸島市の別荘地に建つRC造2階建の別荘。急峻な崖の上に引っかかるように佇み、眼下には玄界灘が広がっています。建築家さんにとって、周囲の大自然とどのように対峙あるいは馴染ませるかが設計のテーマとなりました。
壁のスリットから射し込む太陽の光やスリット越しに切り取られた空、屋根から見渡す大海原の眺め、木漏れ日に包まれて緑豊かな陽だまりのテラス、海へと続く外階段など、これまでこの土地にはなかった新しい風景とあらたな視点が建物の随所に計画されています。時々刻々と光と色が変化して多様な表情を見せる海面や、漁師たちの活気あふれる漁の様子、月光に照らされ風や霧によって様子を変える対岸の景色など、ここでしか見られない自然の大パノラマを存分に満喫できる空間となっています。
変形地に建つ家をご紹介しました。変形地こそ信頼できる建築家さんに頼んで、唯一無二の空間にしたい！ピンとくる変形地に出会いたい！という気持ちをくすぐる事例を選びました。