みなさんは屋根の形の名称をいくつ知っていますか?おとぎ話に出てくるかわいい三角屋根?体育館のようなかまぼこ屋根?正式な建築用語は意外と知らないものです。知識の一つとして屋根の形状や特徴を知っておくと、自分の家を建てる時などに、役に立つかもしれません。建築事例を見ながら屋根の知識を深めましょう。
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切妻(きりつま)
寄棟(よせむね)/方形(ほうぎょう)
入母屋(いりもや)
越し屋根(こしやね)
片流れ(かたながれ)
陸屋根(りくやね)
招き(まねき)
切妻(きりつま)
2方向へ葺き下ろした屋根を「切妻」造りと言います。傾斜の角度や住宅の形によって印象は違ってきますが、合理的でコスト面でも優れているので多くの住宅で取り入れられている工法です。
寄棟(よせむね)/方形(ほうぎょう)
四方向へ葺き下ろした屋根です。左側手前が「寄棟(真上から見ると長方形)」、右側が「方形(真受けから見ると正四角に近い形)」です。構造上丈夫なのが利点で、こちらも多くの住宅に採用されています。このように間取りや外観を考慮し、違う屋根の形状を組み合わせて建築されていることもあります。
入母屋(いりもや)
中国および日本建築における代表的な屋根形式の「入母屋」造りです。寄棟造りの上に切妻造りを載せた形になっています。屋根下の三角の部分を「破風(はふ)」と呼びます。入母屋造りにするとぐっと和風な雰囲気が強まります。
越し屋根(こしやね)
上部の屋根が2枚になっている部分を「越し屋根」と言います。日本の伝統的な建築様式で、通風や採光などのために設けられます。
片流れ(かたながれ)
シンプルな屋根で、名前の通り一方向からの傾斜がある屋根のことを「片流れ」屋根と言います。
陸屋根(りくやね)
四角い箱のような住宅の、傾斜のほとんどない平らな屋根を「陸屋根」と呼びます。
招き(まねき)
切妻屋根を途中で寸断したような形を「招き」屋根と言います。たしかに手招きする時の手の形に似ています。建築地の都合やアシンメトリーの見た目を好む場合に採用されます。