建物の外側に面していない中庭は、外部からの視線を気にすることなく、光や緑を楽しめます。そのメリットを最大限に活かすために、中庭は大きな窓で囲われていることがほとんど。中庭に面した窓から自然光が差し込む、素敵な部屋事例を集めてみました。
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中庭とは
リビングダイニングと中庭
リビングダイニング以外の部屋と中庭
中庭とは
建物や塀などで周囲を囲まれた、屋根のない場所のことを指します。
今回は中庭がもたらす「光（採光）」に注目しますが、プライバシーが確保された空間として活用できたり、中庭があることで風の通り道がつくられたり…そのメリットはいろいろ。
日本の町家に見られる「坪庭」も中庭の一種です。
リビングダイニングと中庭
まずは、リビングダイニングに中庭がある事例。
リビングダイニングは住まい手にとって生活の中心的な場であり、来客をもてなす場としても活躍する部屋。
中庭からたっぷりと光が入る、リビングダイニング。床だけでなく、天井にも木目が美しい木材を使い、あたたかみを感じるシンプルな空間です。カーテンなどで外からの目線を遮ることなく、思う存分日光浴を楽しめるのは中庭の醍醐味です。
たっぷり使われた木材が印象的な、和モダンのリビングダイニング。
中庭に面した窓の枠も木材の色味に合わせて仕上げられています。リビングから大きな中庭を介して見える階段は、窓枠を額縁に見立てたアート作品のようです。
中庭を挟んでリビングダイニングと子供部屋が配置されています。
中庭に面した壁、ほぼ一面が窓になっているため、室内に自然光がたっぷり届きます。室内と中庭の境に段差がないため、ひと続きの空間として食事をしたり、遊んだり…アウトドアリビングとして、中庭で室内と同じように過ごすことができます。
こちらの事例も中庭のデッキとリビングが段差なくつながっていて、中庭は外でありながら、リビングの続き間のような空間。大きな窓からやさしい光が室内に広がっています。
こちらのリビングダイニングは、床や壁、天井の明るい色が清潔感を感じさせます。
中庭に面した窓枠も白色で、差し込む光と相まって空間全体が明るい雰囲気に仕上がっています。中庭のグリーンを眺めながら、畳でゆったりくつろぎたくなりますね。
明るく開放的なリビングダイニングと中庭が印象的な事例。
中庭の床部分が、白い建材で仕上げられているので、降り注ぐ光が反射して、中庭自体が光を放っているかのよう。
すっきりモダンなリビングダイニング、それをつなぐ廊下が中庭に面しています。
中庭に降り注ぐ自然光が３つの空間に行き渡って、日中は照明がいらなさそうです。
スタイリッシュなリビングダイニングと中庭の組み合わせ。
中庭上部は円形の開口になっていて、まるで光る宇宙船が中庭を照らしているようです。室内全体を白く仕上げることで、直接中庭の光が届かない天井のような部分でも、明るく目に映ります。
リビングダイニング以外の部屋と中庭
つづいては、リビングダイニング以外の部屋と中庭の組み合わせ。リビングダイニングのような広い空間でなくても、中庭が効果的に光を届ける事例に注目してみました。
まずは、中庭に面した玄関の事例。
玄関へ入った正面が中庭になっています。室内に入ってきた人の目には、中庭の明るさと植栽のグリーンが飛び込んできます。中庭から届く自然光のおかげで、玄関が明るく気持ちのよい空間に仕上がっています。
中庭に面した廊下の事例。
直接光が入ってこない時間帯であっても、自然な明るさが望めます。通り道という役割上、壁に囲まれて暗くなりがちな廊下ですが、中庭に面していれば開放的な明るい空間になります。
注文住宅の３階に位置する中庭。
窓が設けられているのは２面だけですが、最上階で遮るものがない分、室内にたっぷりと日が差し込んでいます。また、中庭に観葉植物を置くことで、３階であっても庭に面した部屋にいる気分を味わえます。
中庭に面したバスルーム。
白いタイル、浴槽に太陽の光が反射してまぶしいほど。住宅の中で、もっとも水を使う場所であるバスルーム。
どうしても湿気が多くなりがちですが、中庭に面した窓のおかげで光と風が入り、湿気との戦いとは無縁の空間として使えそうです。
以前、建築士から「床面積をなるべく広くして欲しいという施主からの要望は多いけれど、床面積を削ったとしても、小さな中庭を設けることで光が届く範囲が広がり、居心地がよくなるんです。」と聞いたことがあります。たしかに自然光の届く明るい場所って心地よいですよね。ご自宅を建てる機会には、ぜひ中庭のご検討を。