限られたスペースであるトイレ空間でも、トイレットペーパーや掃除用具など収納しておきたいアイテムはあるものです。使い勝手が良く、すっきりとしたトイレとするためには、新築やリフォーム時にあらかじめ収納スペースを確保しておくことも必要でしょう。ここでは、忘れがちなトイレの収納の考え方をまとめました。
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トイレ収納の良し悪しは居心地や使い勝手も左右する
トイレ収納のプランニングに前に考えておきたいこと
トイレのプランスタイルに合わせて考える
空間スペースに適した収納の検討を
キャビネット商品を上手に利用しても
トイレ内での動きに合わせたプランを
最近の傾向、商品選びの注意点
トイレ収納の良し悪しは居心地や使い勝手も左右する
新築やリフォームの際のトイレプランは、便器や手洗器などの機器を選ぶことだけではありません。清潔で使い勝手がよく、快適なトイレとするためには、配置や広さ、内装材や出入口扉、窓や換気なども重要です。また、収納スペースの確保も考慮しておきたいポイントでしょう。
住まい全体の収納計画は十分に考慮しても、トイレ空間についてはじっくりと検討する方は少ないかもしれません。暮らし始めてから棚やラックを購入するというケースもみられますが、限られたスペースだからこそ、あらかじめプランニングすることですっきりと使いやすくなるものです。
トイレ収納のプランニングに前に考えておきたいこと
トイレ収納を考える際には、まず、収納したいアイテムをリストアップすることから。家族構成やライフスタイル、間取りプランなどによっても異なりますが、一般的には、トイレットペーパーやタオルなど。また、掃除用品(ブラシ・洗剤)や生理用品、石鹸(ハンドソープ)、消臭剤・芳香剤などを収納する場合も。幼いお子さんや介護の必要なご家族がいる場合は、収納するものが増えるケースもあるでしょう。また、お客様も利用するトイレであれば、コロナ禍、消毒液やペーパータオルなども必要な場合も。実用的なものだけでなく、書籍や雑誌などを並べておきたいという方もあるかもしれません。
どの程度の量を収納したいのか、そのためにはどのくらいのスペースを確保する必要があるか、現在のトイレの使い方も考慮して検討すること。1階と2階にトイレがある場合は、それぞれの使い方に適した収納方法を考えるようにしましょう。
一方、間取りプランやライフスタイルによっては、トイレ空間に収納スペースは必要ない場合もあるかもしれません。トイレ近くに物入れがあったり、隣接する洗面室などに収納スペースがあるのであれば、トイレ空間の収納は最小限でいいでしょう。家全体の収納プランと同時に検討することも大切なポイントです。
トイレのプランスタイルに合わせて考える
トイレ収納は、トイレの空間づくりによっても異なります。トイレのみの空間の場合であれば、前述のような考え方になるでしょう。
洗面とトイレがひとつの空間の場合は、トイレだけでなく洗面室で使用するアイテムと一緒に収納方法を検討することに。たとえば、洗剤やタオルなどは同じ場所に収納することも考えられます。メーカーの洗面化粧台の場合であれば、収納量が豊富なキャビネットも豊富に揃い、空間プランに合わせて組み合わせることも可能。トイレと洗面で必要なアイテムをピックアップして収納計画を立てるようにしましょう。
空間スペースに適した収納の検討を
トイレ収納を検討する際には、トイレ空間の広さに合わせて検討することがポイントです。
たとえば、ある程度ゆとりのある空間が確保できるのであれば、便座と並行に手洗器を設けたカウンターを設け、その下を収納スペースとするプランが考えられます。造作でプランニングするだけでなく、水まわりメーカーの商品には、カウンターや扉、手洗器など、好みのパーツを組み合わせることができるタイプも豊富に揃っています。
また、狭いスペースしか取れない場合は、デッドスペースになりがちの便器(タンク)の後ろや上部、両サイドを利用したり、コーナー部分に設ける方法あります。出し入れに工夫が必要ですが、トイレットペーパー程度であれば収納可能。吊戸棚や天井までの棚など、立体的な活用を考えるといいでしょう。
その他、収納容量は限られますが、壁の厚みを利用する方法も考えられます。造作工事で確保するだけでなく、手洗器と組み合わされた壁埋め込みタイプの収納ユニットもみられます。
キャビネット商品を上手に利用しても
設備機器メーカーからは、多様なトイレ収納商品が提案されています。便器はもちろん、内装材などとコーディネートすることができるタイプもあり、上手に取り入れることで、使いやすく快適なトイレ空間が実現できるでしょう。
最近の商品傾向は、実用面はもちろんデザイン性が高まっていること。空間に広がりを感じさせるような床から浮かして設置するタイプ、ホテルのような空間を実現できるデザイン、床材や出入口扉材とコーディネート可能なタイプなどもみられます。多様なサイズのキャビネット、壁面やコーナーに設置できるタイプ、吊戸棚などのオプションも豊富。手洗器やペーパーホルダー、リモコンや手すりなど、便器以外のアイテムを組み込むことが可能なタイプなどもみられます。
また、スペースに限りがあったり、条件が厳しいリフォームでも取り入れやすい商品が多く揃っているのも最近の特徴でしょう。
トイレ内での動きに合わせたプランを
収納スペースをプランニングする際に注意したいのは、トイレ内での動作や動線、使い勝手などを考慮すること。収納量を確保するために窮屈で動きにくい空間になってしまっては、快適とは言えません。ドアの開閉のしやすさ、便器への立ち座りの動作、掃除の際の動きやすさなどを考慮しておくことが大切です。
特に使い勝手に大きく影響するのが、収納扉の開閉。開き戸や引き出しタイプだけでなく、狭い空間でも使いやすい引戸タイプもみられます。その他、出入口扉(ドア)の開閉と干渉しないように配慮を。空間を有効活用し安全性を確保するために、出入口扉を外開きや引戸とするなど、住まい全体での動きを確認しながらプランニングすることが大切です。
最近の傾向、商品選びの注意点
トイレ空間の最近の傾向は、居心地の良さやインテリア性が高まっていること。お客様も使用するトイレの場合であれば、デザインにこだわる方も多いでしょう。収納に関しても家具のようなつくりのキャビネットを取り入れるケースもみられます。
トイレ空間のデザインの考え方としては、住まい全体のイメージと揃えてもいいですし、限られた空間としての遊びの要素を取り入れてもいいかもしれません。収納スペースも含めどのような空間とするのか、モデルハウスやSUVACOの事例などを参考に検討を。設備メーカーのショールームでも、機器単体の展示だけでなく空間での展示も増えてきています。空間ボリュームや収納スペースプラン、キャビネットの使い勝手など、実際に動かすなどしてチェックしておくといいでしょう。