料理研究家・太田みおが、建築家と作る夢のマイホームの完成までの実録です。
今回は、工期遅延ののち、待ちに待った引渡しと入居時のエピソードをご紹介します。
▽ 目次 (クリックでスクロールします)
諸事情により完成前に入居することに
引っ越し翌日に施主検査のはずが…
工事の完了まで
諸事情により完成前に入居することに
前回、工期遅延と仮住まいのエピソードをご紹介しましたが、あれからあっという間に5ヶ月も経ってしまいました。
今はようやく新居での暮らしが落ち着きはじめています。入居までも色々な事がありましたが、今回は、入居と引渡しのお話を。
前回の記事で、工期遅延の際の注意点として、「未完成の住宅の引渡しを受けない」という項目を自分で書いておきながら、結局わが家は完成前に入居してしまいました。
諸事情あり仮住まいができなくなってしまったのです。
未完成であっても、なんとか住める状態になった時点で入居をさせていただくことになりました。
施工会社の担当者は、とても親身で信頼できる人でしたので、しっかりと今後の進め方についても何度も話し合いを行い、懸念点などを明確にクリアにさせてから、双方にとって良い形で、早めの入居をすることになりました。
残っていた工事は、家の中の細かな部分や、屋外の工事(サイズ違いで納品されてしまった網戸の納品次第の取り付け、部分的な塗装の修正、テラスや駐車場の施工など)でしたので、住みながらもスケジュールを合わせて工事を進めて頂く形で、なんとか完成の目処がつくという判断でした。
引っ越し翌日に施主検査のはずが…
結局、引っ越し作業が始まる時刻ぎりぎりまで、できる限りの工事を進めて下さった施工会社。
担当者は、引っ越し前夜は徹夜で作業してくれていました。
工事現場になだれ込むように引っ越し作業を終え、翌日に施工担当者、建築家、施主の3者で家の中をくまなく見て回りチェックをしていくという施主検査の約束をしていました。
とても親身に、出来うる限りの仕事を尽くしてくれた施工会社の担当者でしたが、なんと、検査当日の約束の時間になっても現れず、ここにきて音信不通に…!
なんということでしょう。
工期遅延によるプレッシャーで精神的に病んでしまったのか、それとも身体的にぎりぎりまで追い詰めたせいで倒れてしまったのか、はたまた、ただの寝坊か…。
寝坊であることを祈りながら、担当者の心身の心配で一杯でした。
本人の携帯電話が繋がらないので会社経由で確認してもらったところ、疲労が限界を超え、倒れてしまったとのこと…。心配です。
しっかり、ゆっくりと休んで、どうか元気になっていただきたい、その一心でした。
家の完成への不安が一切ないといえば嘘でしたが、施工担当者と会社を信頼していましたので、きっと大丈夫だろう、と思っていました。
工事の完了まで
担当者の体調が回復するまでは、とにかく引っ越しの段ボールを開梱しながら暮らしを整えつつ、工事箇所の不備など気づいたところをリストアップ。
建築家の先生が私たちの入居前に入念に検査しリストアップしてくださった一覧表に気づいたことを追加するという作業を行いました。
そして、無事に担当者の体調が回復してから、リストと実際の問題箇所を一緒に現場で見て共有し、スケジュール調整をして修正工事を行ってもらうという流れになりました。
入居してから、室内の工事完了までは2ヶ月くらいの時間がかかってしまいましたが、私たちが在宅し生活用品が有る状態のなかでの工事はとても進めにくかったと思うのに、忍耐強く最後まで綺麗に仕上げて下さった施工会社には、心から感謝しています。
工期は遅延しましたが、出来る限りの誠意のある努力をしてくださいました。
建築家の個性的な意匠の建築物でしたので、木材を独特な角度や形状で切り分けないといけない箇所も多々あったり、予想もつかないトラブルが多発したりと、作り上げるまで本当に大変だったと思います。
実は、一番最後の外構工事が完了したのはつい最近のことで、入居から5ヶ月もかかりました。
無事に完成して暮らしが始まったことにほっとするとともに、日々夢見た空間で時を過ごせることに幸せを感じています。
次回は、土地選びから完成までのタイムスケジュールをまとめて、建築家との家づくりの流れをおさらいしたいと思います。実際にこれから家づくりをはじめる方々の参考となれば嬉しいです。