集合住宅などではドアも既製品で済まされることが多いかもしれませんが、本来ドアは部屋の雰囲気に合わせてデザインすべきアイテムです。建築家・デザイナーはドアのデザインにもこだわりを見せ、個性的でオリジナリティに富んだ造作建具を創造しています。
注意深く見れば、ドアひとつにも違いのあることに気が付くはずです。今回はSUVACO掲載作品の中からその一端をご紹介します。ドアに着目しながら、プロジェクトを見ていくのも楽しいですね。
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GRATA
ぶらさがりがいっぱいの家
光の家、集える庭。@現代京町家
昭和初期の佇まいに暮す
小金井の家
GRATA
和テイストをコンセプトにリノベーションをかけた木造一戸建て住宅の木製オリジナル格子ドアです。組み合わされた格子模様はどこかモンドリアンを思わせ、ノスタルジックな新日本調といった雰囲気が醸し出されています。和テイストを掲げたコンセプトに上手く調和しているのではないでしょうか。
ぶらさがりがいっぱいの家
築15年の木造2階建て住宅のリノベーションで、建築家はとにかくこの家を明るく健康的に蘇らすことに腐心しました。採光のため2階の床にもガラスが用いられましたから、玄関ドアに透明ガラスがはめられたことは、もはや必然だったのでしょう。明るい玄関になりました。ただし、アプローチと玄関ドアとの間にはもう一枚別の扉があります。そうすることで、この玄関ドアを思い切り開放的な意匠とすることが出来たわけです。
光の家、集える庭。@現代京町家
暗い、寒い、ガマンから解放された現代風京町家ですが、玄関には内開きの格子ドアが取り付けられました。格子はいうなれば町屋が京の街並みに参加する際 身にまとうべきユニホームです。家の露地から透かし見る道が京都らしさを感じさせてくれます。
昭和初期の佇まいに暮す
新築ながら昭和初期の佇まいを求めた住宅の玄関ドアです。ほのかな薄明かりの下で見るドアには、和洋折衷洋式の雰囲気がほのぼのと暖かく感じられます。昭和レトロでおしゃれなドアです。
小金井の家
東京の郊外に建てられた、和テイストな住宅の玄関ドアです。格子のデザインが木と石で作り出された清冽なイメージのアプローチをより引き立てています。レバーハンドルやヒンジにも注目です。