猛暑が予測されている今年の夏。少しでも暑さを和らげ快適に過ごしたいものですね。環境省では「クールビズ」の一環として、室内温度を「28℃」に推奨していますが、どう過ごすかによっても体感温度が変わってきます。
日本には、古くから夏を快適にするためのさまざまな知恵があり、現代の住宅に置き換えても役立つ知恵がいくつかありそうです。少しでも夏を快適に涼しく過ごすための10の知恵を紹介します。
▽ 目次 (クリックでスクロールします)
窓に日陰をつくる
障子で日差しを和らげる
グリーンカーテンで日影を作る
遮光・遮熱カーテンを利用する
風通しをよくする
シーリングファンで風を送る
畳の良さを見直す
水や風鈴など音で涼を感じる
打ち水で体感温度を下げる
プールやジャグジーでさっぱりとする
窓に日陰をつくる
夏の暑さの要因ともなるのが、ギラギラの太陽による強い日差し。窓際によしずやすだれなどを下げ、日陰をつくることで暑さが和らぎます。
昔のような天然素材を取り入れるのもよし、一年中使えて耐久性があるステンレス製のものを取り入れるのもよいでしょう。
障子で日差しを和らげる
障子には夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる断熱効果があり、また日光を遮る効果もあり、ガラスに比べると日射熱を半分も減らせるというデータがあるほど。
障子で室温を快適に保つ日本の風土に根付いた先人の知恵は、今なお日本人の生活に取り入れられています。
グリーンカーテンで日影を作る
エコや環境問題に配慮した「グリーンカーテン」もおすすめです。ぐんぐんと成長するつる科の植物の特性を生かし、窓辺から屋根に向かってグリーンを誘引しながら作ります。
日陰ができるので涼しいだけでなく、視覚的にも爽やかでリラックス効果が期待できます。また、ゴーヤやへちまなどは、育てる、愛でる、食べるといった楽しみを見出すことができます。
遮光・遮熱カーテンを利用する
紫外線が気になる季節は、遮光カーテンや遮熱カーテンに取り替えると快適に過ごせます。
光は初夏から晩夏にかけては家にいても紫外線が気になったり、ガラス窓越し熱が入り込むため、機能的なカーテンに取り替えると室温が和らぎます。
風通しをよくする
エアコンが苦手な方には、風通しをよくすることで涼しく過ごせます。立地条件もありますが、家の中に風の通り道を作ると室内のこもった熱が外に流れ、外からの涼しい風を取り入れることができます。
扇風機などで風を起こし、エアコンとの相乗効果で涼しい風を循環させるのもおすすめです。
シーリングファンで風を送る
シーリングファンは冷暖房調整機能があり、室内の空気の流れを緩やかに攪拌(かくはん)します。夏は天井に溜まった空気を循環させ、冷房機能を高めるため省エネにもつながります。
設置費用やお手入れが気になるところですが、長い目で見ると光熱費の削減につながり、年間を通じて頼もしい存在になってくれます。
畳の良さを見直す
畳は吸放湿性に優れていて、高温多湿な日本の気候に適しています。洋間と違い、椅子やテーブルといった多くの家具を必要としないため、空気の流れがスムーズ。また、い草独特の天然の香りは癒し効果があり、気持ちを落ち着かせてくれます。
最近では、和室を作らない住宅が増えているようですが、畳の良さを見直してみるのも一つの方法です。
水や風鈴など音で涼を感じる
落ち水や風鈴など、涼しさを感じられる音の効果を利用するのもおすすめです。水は視覚にも涼やかに写るので、暑さを和らげる効果が期待できます。
日本古来の風鈴やアジアのウィンドチャイムも涼やかで、涼を感じる音を奏でてくれます。
打ち水で体感温度を下げる
風流な日本の風物詩「打ち水」。江戸時代の庶民の知恵で、地面に打った水が蒸発するときに熱を奪うため、地面や空気を冷やす効果があることで知られています。
玄関先はもちろん、ベランダやテラスにも打ち水をすると幾分涼しく過ごせます。
プールやジャグジーでさっぱりとする
お子さんや新陳代謝のいい方ほど汗でベタつく夏は、気持ちがブルーになってしまうもの。そんな時はプールやジャグジーで汗を流してさっぱりするのが一番。
自宅にプールやジャグジーがなくても、冷水のシャワーや足水など涼しくする方法を試してみましょう。
夏を快適に過ごすための方法をご紹介しました。夏の暮らしを楽しみながら、少しでも心地よく涼やかな毎日をお過ごしください。