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階段状のファサード。
これ自体は住居系用途地域によくみられる建築基準法上の斜線制限に適合させるための形状です。
そこに、異素材によるエンボス加工を施し、視覚的な強弱をつけることで建物としての個性を際立たせています。
機能的にこの素材の切り替えが必要かと言うと、全く必要ありません。
むしろ同一素材で作った方が、コスト的にも納まり(材料と材料の取り合い)的にも効率的です。
でも、それだったら平均的な価値観で作られたマンション、建売住宅に住むのと大差ありません。
この住まいはここに住む建主のための住まいです。
建主は、「せっかく家を作るのだから、いろいろ試したい」と言っていました。
なので、私も「挑戦する家」というコンセプトで建主に挑みました。
この家は、法規的にも、プラン的にも、仕上げ的にも、ディテール的にも挑戦しています。
いわゆる優等生のような住まいではないですし、建ててみてわかった色々な課題もあります。
でも、そのような課題も挑戦したからこそ出てくるものであって、そもそもそんな課題が出てもそれをまた改善していく、そんなことも含めた家づくりというコンセプトを建主と共有したからこそできた住まいです。
この住まいは、表札は一応ついています。
しかし、このファサードを見れば、それ自体がアイコンとなり、誰も表札を見ることなく、「あの変わったおうち」という呼び名が地域の共通言語となりました。
それだけで、このファサードにした甲斐は十分にあったなと思います。
ちなみに、4階建てに見えますが、3階建てです。
最上階はペントハウス(塔屋)。屋上に出るための出入り口です。
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注文住宅事例
面積:131.11㎡
費用:4500万円台(設計監理費含まず)
エリア:千葉県浦安市
完成時期:2018/11