2016年06月14日
RC造の断熱ってどうなの?
RC造の住宅を建てたいと思っております、室内壁もコンクリート打放しにしたいのですが、RCの断熱性を教えてください。
私の自宅は築20年、内外共コンクリート打ち放しです。
夏は、コンクリートの壁が蓄熱し、夜間に放熱するので、暑いです。
同様に冬も、(冷たく)蓄熱するので、寒いです。
通風を良くするなど、工夫をしていますが、室内環境はかなり厳しいです。
しかしわかった上で設計していますから、苦ではありません。
むしろ、コンクリートという素材の持つ、力強さや質感のほうが、私にとっては大切でした。
断熱性については、材料の熱伝導率や熱貫流率で決まるのですが、専門的なことになるので詳細は割愛します。
極端ですが、RCの断熱性はほとんど期待できないと考えてください。
(参考までコンクリートの熱伝導率1.6W/mK、吹き付けウレタンフォーム0.026W/mK)
どうしてもコンクリート打ち放しに住みたいのであれば
最低でも以下の点に注意しましょう。
夏は、できるだけ影をつくる。庇や樹木など
通風を良くする。夜間開けっ放しでも防犯上安全な窓をつくる。
床材や壁の蓄熱を考慮する。
コンクリートに断熱性は、あまりありません。
室内側をコンクリート打放しにしたい場合は、外壁面の外側で断熱する必要があります。それを外断熱と言います。
コンクリートは断熱性はありませんが蓄熱性がありますので、外断熱とコンクリート打放しを組み合わせることで、建物全体に好影響を与えることができます。
つまり、断熱材をコンクリート躯体の外側に配することにより、夏場の暑さや、冬場の寒さの外的環境から建物自体を保護できます。
逆に、夏場の室内は冷房を、冬場の室内は暖房を行いますので、コンクリート躯体は室内環境に応じて熱を貯め込みますので、空調機器を切った後も、その環境を維持し続けます。
とは言え、エアコンを付けたり切ったりしていては、それほど熱は貯め込みませんので、低温の床暖房や蓄熱式の暖房機、輻射式の冷暖房機器などを併設すれば効果はより上がると思います。
くれぐれも内外コンクリート打放しの仕上げにすることは止めてください。
断熱無しの内外打ち放しでコンクリートだけの壁面の場合断熱性能はほとんどありません。