壁一面の大きな本棚があれば、そこには椅子が一脚欲しくなります。そうすることで、そこは本を読むためのスペースとしての空気をまといます。そして、そこを流れる時間は緩やかで柔らかいものになることでしょう。本棚は時間の流れをも左右する不思議な力を秘めているのです。本棚になぜ惹かれるのか、それは本の中に未知の世界が広がっているから。本棚は日常と非日常をつなぐ架け橋なのです。どんな非日常へ連れて行ってくれるか、本棚のある風景をのぞいてみましょう。
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幾何学的な木組み格子の本棚は全長約8メートル。風と光を遮ることなく、ゆるやかに空間を仕切っています。遠い昔、遠い国の美しさに思いを馳せて誕生したシノワズリはデザインをプラスする役割も担っています。この本棚には多国籍な本が似合いそうですね。
ダイニングに設けられた本棚。本だけにこだわらず、楽器やスピーカーも一緒に並べられたこの本棚は、好きなものがたくさん詰まった宝箱のよう。あえて宙に浮いたように設計されており、そこにできた空間には大きさにとらわれない好きなものを置くことができるようになっています。このディスプレイ手法はぜひとも参考にしたいですね。
こちらの本棚は背板をなくして、コンクリートの壁を活用しています。とてもクールに仕上がっています。お気に入りの本や写真が並ぶギャラリースペースとなっており、ソファーやドアともトータルコーディネートされています。
吹き抜けの天井まで届く大きな本棚はこの家のシンボル的存在です。見上げるほどの高さのこの本棚は家族を見守り、家族と共に時間を刻んでいくことでしょう。本棚は家族と共に成長していくのです。
DJブースに設置されたこの本棚には整然とレコードが並んでいます。施主の”好き”という気持ちがヒシヒシと伝わってきます。ここからどんな音が生まれてくるのでしょうか。
重厚感のある奥の壁面仕上げと天井まで設置された本棚。この2つの存在で空間に心地よい密室感が漂っています。大きな窓があるため、それは圧迫感として作用せず、本に没頭できる最適な”おこもり感”に包まれています。ここで過ごす休日の午後は贅沢な時間となることでしょう。
まさしく読書のための空間と言っても過言ではない、理想の読書スペース。本から目をあげたときに窓からみえるこの景色は現実と本の世界の間を行き来する、非日常の世界へと誘ってくれそうです。