お掃除を楽にする家電として人気の高い「ロボット掃除機」。ここでは、家事動線や間取りのポイントも併せて、リノベーションで新生活を迎えるときに知っておきたいロボット掃除機の基礎知識を紹介します。
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「家事動線」と「リノベーション」の関係性
「ロボット掃除機」で快適な生活を
リノベーション設計のときに気にしておくと良いポイント
「家事動線」と「リノベーション」の関係性
まず、リノベーションの間取りを考えるときには、好みの間取りを検討しながら、「家事動線」も考えていきます。自分自身のライフスタイルと照らし合わせながら、普段どんな風に家事をしているのか、考えていきましょう。
家事動線とは
家事動線とは、「家の中で、炊事や洗濯、掃除など、家事をするときに人の動きを表す線」を指します。
例えば掃除の場合。
掃除機を取り出し、コンセントを接続し、掃除機をかける。
場合によっては家具を動かしたり、コンセントを差し直したり、掃除ひとつをとってもさまざまな動作があります。
掃除機の設置位置、使っている掃除機や掃除機をどの部屋まで使うのか、幅広く自分自身のライフスタイルを見つめ直すことで、自分に合った家事動線を見つけることができます。
家事動線を間取りに落とし込んでいくことが、リノベーションにおいてはとても重要です。
「ロボット掃除機」で快適な生活を
日々の家事を楽にしていくためには、間取りづくりに加え、家事を便利にするアイテムを使うことも重要です。
今回は「掃除」をテーマに、「ロボット掃除機」を使いこなしていくコツをリノベーションの視点からお伝えしていきます。
「ロボット掃除機」とは何か
ロボット掃除機とは、床を自律走行しながら、ブラシでゴミをかき集めて吸引・収集するクリーナーです。
搭載されたレーザーやカメラが障害物を感知しながら掃除します。
お掃除ロボットは、さまざまなメーカーから販売されており、お部屋の間取りや掃除頻度に合ったモデルを選んでいくことが必要です。
ロボット掃除機の選び方
ロボット掃除機選びのコツは、「機能」と「お部屋の広さ」のバランスに合ったモデルを選ぶこと。
例えば、掃除機能単体のモデルは、ワンルームや1LDKなどのお部屋に向いています。
センサーで障害物を感知しつつ、壁や家具にぶつかったところで方向を変えながら掃除をします。他のロボット掃除機に比べると値段がお手頃で、エントリーモデルとして大変人気が高いです。
コンパクトなお部屋で「まずは毎日掃除をしてほしい」場合には、シンプルな機能のみのモデルを選びましょう。
多機能の上位モデルは、2LDK以上のお部屋に向いています。
複数のセンサーが搭載されており、複雑な間取りに対応しているモデルが増えています。
例えば、「スケジュール予約機能」や「マッピング機能」。
「スケジュール予約機能」では、決まった曜日・時間を設定し自動的に掃除をするモードです。外出しているときに自動でお掃除をしてくれるなど、日々のお掃除が楽になります。
「マッピング機能」とは、室内を移動しながら部屋の大きさや形、家具の配置などの情報を収集するモードです。
進入禁止エリアの設定、センサーが感知してゴミが多いと判断した場所は重点的に掃除されるなど、効率的に掃除をすることができます。
広いお部屋を効率的に掃除するには、機能が充実した上位モデルを選びましょう。
また、「水拭きモード」搭載のモデルも増えています。
ロボット本体に搭載されたタンクに水を入れ、マジックテープ等で貼り付けられたモップを徐々に濡らしながら掃除をします。
吸引だけでは取り切れないホコリも、水拭きでよりピカピカにすることができます。
ロボット掃除機のお手入れ方法
ロボット掃除機が集めたゴミは、本体にあるダストボックスに溜まっていきます。
多くのモデルでは、掃除終了後にダストボックスに溜まったゴミを捨てますが、最近の上位モデルは充電器に「ゴミ収集容器」がついており、本体のゴミをある程度まとめて捨てることができます。
ゴミ収集容器内の紙パックにゴミがある程度溜まったら、まとめてゴミ箱に捨てるのでお手入れも楽です。
リノベーション設計のときに気にしておくと良いポイント
「住まい」に合わせて「暮らし」をアップデートしていくには、リノベーションの設計をするときに、ロボット掃除機をどう組み合わせていくかも一緒に考えていくとより使いやすくなります。
「巾木」や「壁紙」は丈夫なものを選ぶ
ロボット掃除機は、障害物を感知しながら進んでいきますが、間取りや家具のサイズによっては、感知しないケースもあります。
そのため、床と壁の間にある巾木や、壁紙が柔らかい素材を選ぶと、万が一ぶつかったときに傷がつくことや表面の素材が剥がれる可能性があります。
できるだけ丈夫な素材を選んでいきましょう。
部屋に「段差」を増やす場合は要注意
ロボット掃除機は「落下防止機能」がついており、玄関などの段差から落ちないような設計になっていることが多いです。
モデルによっては、2cm程度の段差は乗り越えるモデルもありますが、階段のような段差は乗り越えられません。
段差を多くつけたい間取りを検討している場合は要注意です。
「水拭きモード」を使うときは、床材との相性を考える
水拭きモード搭載のモデルを選ぶ場合、水拭きが可能な床材のお部屋で使うことが大前提です。
床に直接水を吹き付けて拭き取るモデルも増えています。
無垢材などの自然素材フローリングの場合、水拭きができない床材もあるため、リノベーションで使う床材のお手入れができるかどうか、設計士に相談しましょう。
配線コードはスッキリまとめる
配線コードを無造作に置くと、ロボット掃除機がコードを巻き込んでしまう可能性があります。
延長コードはなるべく使わないことや、コードを収納ボックスにまとめるなど、巻き込まない工夫が必要になります。
コンセントの位置や家具の配置なども、あらかじめ検討しておくことで、ロボット掃除機が使いやすくなります。
充電場所も考えた間取り設計にする
充電場所は、「半径1メートル」の半円程度の空間が必要なケースが多く、壁に沿わせて置く必要があります。
ある程度の空間は必要になるので、充電場所を考慮した間取りを検討しましょう。
例えば、廊下にオープン棚を設置することで、ロボット掃除機置き場を設置するなどのアイデアがあります。
ロボット掃除機置き場を設置する場所には、「コンセントを設置する」「Wi-Fiがつながる場所にする」というポイントも忘れないようにしましょう。
リノベーションは間取りを決めることだけではありません。
現在のライフスタイルや、今後どんな風に暮らしていきたいのか、考えていくところからスタートしていきます。
そこから暮らしを便利にするアイテムや、間取りの考え方など、トータルで考えていくように進めていきましょう。