2019/06/29更新2like7796view

著者:岩間光佐子

キッチン家電の上手な収納術

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

炊飯器やポット、コーヒーメーカーなど、キッチンには、さまざまな家電製品があり、それらを置く場所が必要です。深く考えずに収納スペースをつくってしまうと、思っていたよりも置けなかったり、コンセントが足りなかったり、といったことにもなりかねません。キッチンプランを検討する際には、使い勝手を考慮してスペースを確保しておくこと。ここでは、すっきりと家電製品を収納するためのポイントをみていきます。

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キッチン家電は多様。定位置を決めてプランニングを

キッチンまわりでは、多様な家電製品を使用します。家族構成や食のスタイルにもよりますが、たとえば、炊飯器や電子レンジ、オーブントースターや電気ポット、コーヒーメーカーなどは多くのご家庭にあるのではないでしょうか。また、フードプロセッサーや、ジューサーミキサー、フライヤー、ホットプレートやホームベーカリーなどを利用する方も多いでしょう。

キッチンのプランニングの際には、これらキッチン家電の使い方、使用頻度、動線などを考慮し、設置する場所、収納方法を検討することが大切です。最近では、デザイン性の高いキッチン家電も多くみられますが、個々のデザインが素晴らしくても、収納方法が美しくなければ、空間全体が雑然としてしまうことも。適した場所にスペースを確保しておくことで、使いやすくすっきりとしたキッチンとなるはずです。

持ちモノをリストアップした上でキッチンレイアウトを検討

キッチン家電に限ったことではありませんが、置き場所や収納スペースを考える際には、まず、収納するモノ(これから新規で購入するモノを含め)をリストアップすることが基本です。

キッチンに置きたい、収納したい家電製品の種類、サイズを確認し、一覧表を作っておくといいでしょう。放熱スペースが必要な家電(電子レンジ、トースター、炊飯器など)は、そのスペースもチェックしておくこと。

一覧表は、日常的に使用するモノ(電子レンジや炊飯器、電気ポットなど)、時々使用するモノ(ホットプレートやホームベーカリーなど)に分類を。キッチンのレイアウトを検討する際には、まず日常的に使用するモノから優先的に配置を考えることがポイントでしょう。

家族構成や食事のスタイルなどによって、キッチンスペース内に収納するのか、ダイニング近くに置くのか、新しい住まいでの日常の暮らし方をイメージしながら配置計画を。日々の動線はもちろん、幼い子供が誤って操作しないかなど、安全性にも配慮したいものです。

壁面収納や家電収納ユニット、パントリーを活用するのも良い

キッチン家電の収納方法、設置スペースとして多くみられるのは、壁面収納やカウンターなどを利用したプラン。キッチンレイアウトがII型の場合であれば、背面部分の収納やカウンターを利用するケースでしょう。システムキッチンにも、さまざまな周辺ユニットが揃っていますし、置き家具でも多様なタイプが提案されています。

システムキッチンの周辺ユニットには、炊飯器やポット、電子レンジなどをすっきりと納めることができるスペースを確保したもの、使うときには引き出すことができたり、蒸気を排出できるような工夫があるタイプなども。家電専用のユニットを揃えた商品もみられます。

また、壁面だけでなく、ダイニングとの間仕切りを兼ねるように家電スペースを確保する方法、ダイニング近くに設けられた食器棚などに納めるプランも。コーヒーメーカーなど、ダイニングでも利用することも多い家電などは、使い勝手がいいかもしれません。

時々使用するような家電の場合は、キッチンキャビネットの下部収納、パントリー(食品庫)などに収納しても。パントリーとは、キッチンやダイニングなどに隣接させたり、キッチンスペース内に設けられる小さな部屋(スペース)のことですが、買い置きや非常食などを収納するだけでなく、ホットプレートやホームベーカリーなどの調理道具の収納にも向いているでしょう。

見せる収納とするか隠す収納とするか

最近では、LDKがひとつの空間となっている間取りが多くみられ、キッチンのプランニングによっては、くつろぎの場からのキッチン家電が見えてしまうケースもあるようです。デザイン的におしゃれな家電製品であれば、あえて「見せる収納」とする考え方もあるかもしれませんが、一般的には、リビングなどからあまり見えないような工夫をしておくケースが多いでしょう。

たとえば、使用しない時には家電製品を隠すことができるように、扉を閉めることができるような収納プランも考えられます。システムキッチンの周辺ユニットにも、引き戸を取り入れたり、収納しているものが透けて見えるような面材を使用したタイプなど、使い勝手を高めたタイプが揃っています。

また、対面キッチンであれば、ダイニング側の対面カウンターを高めにしておくことで、視線を遮る工夫をしてもいいでしょう。くつろぎの場からキッチン内が見えにくくなるような高さを確保しておくことがポイントです。

コンセントの配置や数、換気などにも注意を

日々使用するキッチン家電(炊飯器や電子レンジ、トースターなど)の配置スペースが決まったら、適した位置に必要な数のコンセントを設置すること。電子レンジなどには、アース線が接続できるコンセントを用意するといったように、使用する家電に適したタイプを設置することが大切です。

その他、使用時の放熱に関しても配慮が必要です。システムキッチンの周辺ユニットなどには、コンセントがついたもの、蒸気を排出できるような工夫があるものなどが多くみられますし、場所によっては近くに換気扇を設置するのもいいでしょう。

時々使用する家電に関しては、実際に使う場所にもコンセントを設けておくことも忘れずに。フードプロセッサーやジューサーミキサーなど、調理中に使うモノが多いのであれば、調理スペースの近くに。IH卓上コンロなど、ダイニングテーブルで使用するならダイニング付近に。床面に設置するアップコンセント(フロアコンセント)をダイニングテーブルの下に設ければ、鍋やホットプレートを使う際に便利です。使い方をイメージして、コードが邪魔にならないような場所に設けておくことが大切です。

忘れてはいけないのは、家電製品は、ある程度の期間で買い替えをするものだということ。プランニングの際には、既存製品の数やサイズを基本として検討することになりますが、機器によっては、ある程度の余裕をもって計画することが必要な場合も。子供が成長したり、家族が増えるなど、将来の家族構成や生活スタイルの変化を予測することも大切。キッチンメーカーのショールームでは、実際の暮らしをイメージしたLDKの空間展示も多くみられるので、収納方法の参考に訪れるのも良いでしょう。家電収納ユニットなどは、実際に引出しや扉などを動かして使い勝手を確認することもポイントです。
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岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

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