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Mさまのご新居は、まるでスリランカに実在する家を、そのまま日本に移築してきたかのようなお宅です。スリランカの家で体験した、あの開放感、落ち着き、独特のセンスにすっかり魅了されてしまったご夫婦は、ご自身の新築する住まいを本物のスリランカスタイルにすることを決意しました。
今回の家づくりでMさまがこだわったのは、完成した時にすでに使い込んだかのような風合いがあること。そのために、柱や建具の塗装、壁の漆喰、タイル、フローリングなどの素材選びには徹底的にこだわり抜きました。Mさまの明確なイメージと腕の良い職人たちの情熱と技術、そしてカジャデザインの提案がすべて合致して、長年住み続けて少しひなびたような、味わい深い家になりました。
Mさまの邸宅は、外壁も室内壁もすべて漆喰で仕上げています。漆喰の厚みによって、角のない優しい空間が生まれます。完成したご新居に立った奥様は、「塗ってみて初めて、漆喰の壁がこんなにもしっとりとしていて気持ちがいいんだと知りました。」とおっしゃいました。1Fから2Fまで、途切れることのない漆喰の壁がMさまご夫婦のこだわりと家に対する愛情を感じます。
スリランカの家の開放感をそのまま再現したい。気候や環境が大きく異なる日本の都市部で、それをどのように再現できたのでしょうか。まず一つが、ライフスタイルに合わせた間取り設計。Mさまご夫婦は、これからここで植物をお世話したり、季節や時間の移り変わりを感じたり、のんびりした暮らしを望んでいました。それを叶えるのが、南側、西側、北側にある3つの中庭です。心地良い光と風を取り入れる大きな窓。オリジナルストーン『エミリーストーン』を貼った水盤は、清らかな水を湛え、陽の光や照明の光でキラキラと輝きます。そして、そこには植木農園で選び抜いた、我が子同然の植物が植えられています。
スリランカに魅了されてから、本格的なスリランカカレーやインドカレーを習い始めたという奥様。最近だと珍しい、独立型のキッチンからは香ばしいスパイスの薫りが漂ってきます。輸入キッチンと、少し古ぼけたようなタイルを組み合わせて、まるで海外の素朴で可愛らしいキッチンのような仕上がりに。
とても独創的な空間が広がるバスルーム。造作だからこそ実現できる世界観です。荒々しいタイルに囲まれた浴室には、なんと空から恵みの雨が降り注ぎます。天窓をつけ、その部分にレインシャワーを取り付けるという、なんともロマンチックなデザインを採用しました。
お手洗いは、ペデスタル型を採用して日常を非日常へと変化させます。スリランカの建築でよく用いられる白と黒の市松模様のタイルを床にあしらいました。