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設計、施工、監理、インテリア、土地・物件探しを担当
緑豊かな公園のそばにあるS夫妻の家。南側のバルコニーからやさしい陽光 が降り注ぎ、身も心も自然体でいられるような柔らかな空間が広がっています。
東京に暮らすご主人と、京都でウエディング関係の仕事をしていた奥様。将来的に東京で一緒に暮らすことを視野に入れ生活を送っていました。ある日ネットでリノベ体験者本人が感想を綴ったウェブマガジンを見つけ、実際にリノベ会社へ足を運んでみることに。
そしていくつか中古物件を内見した後、ここだ!と感じた物件との運命的な出会いがあったといいます。それが今のお住まいで、S夫妻の大好きな小説『キッチン』(著:吉本ばなな)に登場するマンションのロケーションに近い物件。
家づくりにおいても、『キッチン』の世界観に通ずるものを表現したいと仰っていました。
南側の窓から溢れんばかりの陽光が差し込むLDK。コンクリート現しの躯体を白く塗装した、質感のある天井。木色と白色の中間のようなアッシュ色のフローリング。 刷け引きの風合いのある白塗装のキッチン。S邸のコンセプト『sugar』になぞらえ、砂糖のように白く柔らか い色調をベースにした空間が広がり、壁に設置した真鍮のランプも差し色に一役買っています。作り込んだ 偽りの空間ではなく、そこで確かな日常が営まれている事を感じさせる人間味のある空間。人と人との温も りのような空気感が漂い、お2人が表現したかったという小説『キッチン』の世界観に通ずるものを感じます 。
オープンな洗面スペース。ピカピカと輝く白いタイルの床に、佇むという言葉がしっくり とくる重厚感ある洗面台を配置しました。「洗面台の天板半分は作業台としてアイロンがけや洗濯物を畳ん だり、彼女がお化粧をしたり。まさにユーティリティな空間ですね。こういう大胆な洗面室の在り方って自分 たちだけでは思い浮かばなかったから、デザイナーさんに提案してもらえて良かったです」とご主人。扉を取 り払った開放的な空間形成だからこそ、用途に様々な可能性を生み出しています。
S邸の寝室は玄関扉を開けてすぐの場所にあり、その先に洗面 スペース、LDKへと続いています。どうやって入るの?と好奇心を掻き立てられるようなベッドルームは、「開放感と篭り感を同時に手に入れたい」と設計デザイナーに伝えた所、提案されたのがこの寝室だったそう。「 案を出された瞬間から、このデザインをすごく気に入って。引き戸の高さは何度も熟考しましたがこの95cm弱というのが絶妙で、玄関から丸見えになりすぎず、中にいる時には程良い篭り感があります。本当に居心地が良いので、起床するのが億劫なくらいです(笑)」と明るく話す奥様。