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設計、監理、インテリアを担当
ご夫婦と男女のお子さんのいるご家族がお住まいの、築17年のマンションのリノベーションです。元々は2LDKの間取り、クローズなキッチンのある間取りを、オープンなアイランドキッチンのある広々と感じられるLDKにしました。またここ数年でリモートワークの増えたご夫婦のためにLDKの一角に書斎となるブースを造っています。加えて小さいながらも必要十分な子ども部屋を二つ生み出しました。
家族の共有空間、プライベートスペース、仕事のスペースなどが、入り乱れていたので、これらを整えたいという事、内装や設備も一新したい、特にキッチンはアイランドでスッキリとしたいというご希望がありました。
改修前は梁型、柱型、PS、給気排気のダクトを囲んだ下り天井が部屋(特にLDK)の周囲を囲まれ、少し圧迫感を感じる空間でした。これら不要なものを撤去し、必要なものはできるだけ小さくすることで、広々と感じられる空間にしました。また上階スラブの下がっている部分を利用してキッチン部分に下り天井を作ることでLDKの中のメリハリをつけています。またLDKの中の書斎のブースはオーダーメイドのキッチンと同じ素材でを作ったので、LDKの中に優しい素材感のあるアクセントとなりました。
朝起きてキッチンに立つだけで気分が上がります!と言っていただきました。LDKにある書斎ブースで仕事ができるのでダイニングとリビングの居心地が格段にアップしたそうです。またベッドの置きづらかった子どもたちのスペースもベッド、机、洋服と可動の棚板のある収納でとても使い勝手がいい、とのことです。
プランニングには充分な時間をかけて打ち合わせしました。予算のバランスも含めて、既存のまま使える部分は利用しようということで大きな間取りについては初期段階でほぼ決まっていきましたが、キッチンの形式や、子ども部屋の分割の仕方は何度か案を練っています。書斎ブースについては位置やデザインなどは提案通りです。コストの調整の際も、代替方法の検討をメール、電話、オンラインツールなどを使ってやらせていただき、スムースにできたと思います。
お仕事の状況やお子さまたちの進学等の時期もあり、少し間が空く時期がありましたが、それまでの方針通りで設計を進めらることができました。コロナ禍でいろんな材料価格の高騰や品不足等がありましたが、概ね当初の目標は果たせ、逆に新しいものを利用できた側面もあったのがよかったと思います。
リビングからキッチン、ダイニングを見たところ。右手に見えるのが今回作った書斎のブース。壁と格子の ガラスで仕切り、ガラスの2枚は回転して開くようになっています。
ダイニングとキッチン。キッチン上部のスラブが下がっているため、換気ダクトのカバーと合わせて、これを利用し下り天井に。リビング側側面にライン照明を埋め込みました。ペンダントライトは真鍮製のもので、日が経つにつれて表情が少しづつ変化していきます。(アイランドタイプのレンジフードとガラスのカバーがつく前の写真です。すみません)
LDKの入り口からバルコニー方向をみたところ。以前は周囲と中央に装飾的な梁型もしくはダクトのカバーがあり、圧迫感のあった空間をできる限りなくして広々と感じられるようにしました。
廊下からLDKに入る入り口のドア。ガラスをはめ込んだ框戸で引戸にしています。現場での塗装で少しラフなアンティーク風の仕上げとなりました。
テレワークの増えたご家族のための書斎スペース=ワークスペース。特にご家族の誰専用、ということではなくフリーに使えるものとして計画。机より40cm程度上まで壁としたので、中に入ると思いのほか集中できる空間となりました。窓の2か所は回転窓で開閉可能。入り口は引戸で室内換気扇を備えています。
元々は6畳程度の広さだった個室を少し大きくし、中央に収納家具を造作、ドア、エアコンを設置し、二つに分けたミニマルな個室。ベッド、机が置けるようになっており、洋服収納と可動棚のある収納を中央に造作しました。コンパクトながらしっかりとしたプライベートな空間となっています。
オークのフローリングの表情です。オークは赤白の差も少なく、しっかりとした木目で落ち着きのある表情を」そしています。今回は床暖房があるので複合フローリングを採用しましたが、表面材の2mmの厚みのあるしっかりしたものを選んでいます。
今回のリノベーションでこの主寝室はほぼ手をつけず、壁天井の内装を一新しました。ベッドヘッドの壁をアクセントとし色を変えてみました。