コロナ禍でも、蜜蝋柿渋を塗った桐フローリングと畳の廊下や、杉の天井材などが採用されたおおらかな室内空間、庭の充実で快適だったとのこと。

注文住宅

扇垂木の家【建築賞受賞作品】

手掛けた建築家

鹿内　健

設計、監理、エクステリア(庭・外構)を担当

畳のリビング

床：畳敷天井：中国木材/スギムクボード28t

> この部屋写真をみる

キッチン

オーダーキッチン：きのすず/W2360/D650/H850/BG付きレンジフード：アリアフィーナ/FEDL-952S ガスコンロ：ハーマン/DW35FJTKST シンク：シゲル工業/JSN-K-FS 水栓金具：三菱ケミカル/F914ZC 食洗機：ミーレ/G6620Sci/栗面材貼り

> この部屋写真をみる

畳の縁側

床：畳敷

> この部屋写真をみる

ダイニング

床：桐ﾌﾛｰﾘﾝｸﾞ120×1820×15mm/柿渋/蜜蝋塗装

> この部屋写真をみる

玄関

床：ﾘﾋﾞｴﾗ/ｾﾗﾐｯｸﾀｲﾙ/ｵｷｻｲﾄﾞﾀﾞｰｸ外用/298×598×9.5mm/Z0087

> この部屋写真をみる

左官壁のリビング

壁：ﾌｼﾞﾜﾗ化学/土壁空間/息吹/No.62:No.65(比率3:2)/荒ゴテ仕上げわらずさ（長）入

> この部屋写真をみる

洗面・浴室

洗面器：DURAVIT/DV235080-00 水栓金具：グローエ/JP362402（引き出しシャワー付き）ミラーキャビネット：サンワカンパニー/KT18018 オーバーシャワーヘッド：ﾌｫﾝﾃﾄﾚｰﾃﾞｨﾝｸﾞ/SP-H30R-C12 ﾊﾝﾄﾞｼｬﾜｰﾍｯﾄﾞ：ﾌｫﾝﾃﾄﾚｰﾃﾞｨﾝｸﾞ/SP-HD46 シングルレバー壁埋込混合水栓：ﾌｫﾝﾃﾄﾚｰﾃﾞｨﾝｸﾞ/SP-52-X1mk2 浴槽：T-FORM/1700×750 ×410（ｵｰﾊﾞｰﾌﾛｰ横付け)/FLN72-6503

> この部屋写真をみる

庭

外壁：杉材(赤身)/t18*W90*L4000/無塗装植栽：桂

> この部屋写真をみる

家庭菜園

> この部屋写真をみる

玄関

> この部屋写真をみる

写真の説明を固定表示

(OFFのときは写真にマウスオーバーで表示)

いい家！

この家がいいと思ったらクリック！

手掛けた建築家

鹿内　健

設計、監理、エクステリア(庭・外構)を担当

種別

注文住宅

用途

自宅

居住者

家族(子供2人以上)

所在地

神奈川県藤沢市鵠沼松が丘

費用

設計・施工：税別3401万円（設計監理料含まず）2020年時点

敷地面積

311㎡

敷地の特徴

旗竿地

延床面積

75㎡

階数

平屋

間取り

2LDK

期間

設計：6ヶ月、施工：9ヶ月

完成時期

2020年02月

施工会社

小泉木材

間取り

手掛けた建築家のコメント

鹿内　健

設計、監理、エクステリア(庭・外構)を担当

【建築賞】
・神奈川建築コンクールで扇垂木の家が入賞しました。

【掲載誌】
・HOUSING by suumo 2022年8月号

湘南・鵠沼海岸に建つ平屋の住宅です。敷地は隣家と共用の道路を20mほど進むと開ける旗竿敷地でした。周囲は南北は2階建の隣家が迫っており、西側も隣家の庭と低い塀で接しているのでお互いに視線が気になる状態でした。幸いにも東側は森のような庭が隣家に広がり借景としても活用できそうな状況でした。そこで東側に大きく庭を配置し、庭を囲い込むようにL字型に建物を建てました。庭に対しては窓を大きく開けますが、住宅が迫る方向には通風を確保する程度の小さな窓としプライバシーに配慮しています。庭と室内を一体的に見せるために室内の床と同じ高さの縁側や室内の垂木が延長した軒先を作り大きなガラス面で室内外の一体化を図ってます。扇型に円弧を描きながら並べられた垂木が柔らかな印象を与えてくれています。

家づくりのきっかけ・施主の要望

中古マンションを購入してリノベーションをした経験もあり、素材など非常にこだわりをお持ちでした。お子さんの学区の関係で近場の土地で敷地にゆとりのある土地を探していました。当初から平屋を作りたいと考えていたようです。

この事例の見どころや工夫したところ

平屋はコンクリートの基礎と屋根が2階建に比べて増えてしまうので、室内が同じ面積でもコストアップになってしまいます。その為に無駄な廊下を極力無くした合理的なプランが良いと考えていました。また広々と確保できる庭と一体感を生み出す事が大切なので大開口を使ってますが、開けられる部分は既製品のアルミサッシとしてコストダウンをし、開けられない部分は木製サッシのはめ殺しとしコストダウンを図りました。素材にこだわりがあるお客様でしたので、屋根の木材をリズミカルに配置して構造体の機能だけでなく美しさも生まれるように工夫しました。ただ大工さん泣かせの構造で今でも大変だったと言われます。

施主の感想

庭を充実させたので夏場は蚊との闘いだったようですが、コロナ禍で充実したステイホームが出来たと言われていました。季節の木の実をついばみに来る鳥のさえずりで朝起きたり、東側に開けた窓から朝日で起きる生活をしているようです。廊下とリビングを畳にしたので、子供たちも部屋だけでなく色々な場所で遊んでいるそうです。大開口のガラスで庭との一体感があるので、一歳のお子さんは何度かガラスに頭をぶつけたと話していました。

事例の進み方

敷地は購入済みでしたのでプランニングを２週間程度でしましたが、全体構成はほぼ最初の案のままで最後まで出来上がりました。色々勉強されていたようですし、お二人の希望と我々の提案がフィットしたからかな？と思います。子供部屋をまだ小学校低学年の子と1歳の子でどのように使っていくか？などベットの置き方で少しプラン修正をしていきました。素材は模型に貼り付けたり実物を材木屋に見に行ったりしながら決めていき、庭の植物も造園屋さんの畑に行って樹形の良い木を1つ1つ見ながら決めました。

印象に残っていること

印象に残っているのは、小学生のお子さんが家づくりを楽しんで参加していた事です。材木屋で木を選ぶ時もご主人は娘さんの意見を聞いて決めましたし、造園屋でも娘さんが選んだ木を取り入れました。大きい模型を作るのでドールハウスのように毎回楽しみにしてくれていましたので、こちらも熱が入って模型を作っていました。