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設計、施工、プロデュース・コーディネート、インテリアを担当
マンション2戸を繋げたリノベーション。玄関を入ると室内ドアとガラスの間仕切りがあり、ガラス越しにリビング・ダイニングの風景が目に飛び込んできます。大きなモニター画面をファミリーで楽しめるリビングスペースの奥には大きな木製ダイニングテーブル、さらにその奥には大きなアイランドキッチン。「これまで壁向きのキッチンでひとり黙々と料理をすることが多かったので、なんだか寂しかったんです。けれどこれからは家族の方を向いて料理ができると思うととてもうれしいです」という奥さま。
「いい框をずっと探していたんです」。開口一番にドア周りの木材「框(かまち)」という住宅用語を出されたTさんは、約5年も前から、住みたいお家のリノベーションプランをご主人と一緒に模索してきたのだと言います。「4、5年前にDEN PLUS EGGさんのホームページとインスタを見つけ、じっくりと見させていただきました。素晴らしい空間づくりに圧倒されましたが、その当時は兵庫県の会社ということで、依頼することは難しいのだろうと諦めていました。けれど3年ほど前に新宿伊勢丹に初めてイベント出店をされ、東京オフィスもできると知って、早速伊勢丹に出かけました。スタッフの方とお話をして、いつかリノベーションをお願いしようと決めたんです」。その後、ご両親が所有するマンションの2戸を繋げたプランを実現できるタイミングを待ち続け、昨年の終わりに物件の状況が整い、構想から約5年を経てリノベーションがスタート。親子3人が暮らすゆったりした間取り、ドアや床、カーテンまで細部に徹底的にこだわる空間ができあがりました。
マンション2戸を繋げたリノベーション。
ご主人がハンドクラフトの登山靴の制作に関わる仕事をしているとあって、夫婦そろってクラフトマンシップに富むものが大好き。取っ手や巾木、カーテンレールやタイルなど、細部に職人の手仕事を感じる家づくりを目指していました。お気に入りの一つはモロッコで焼成されているタイル。大量生産されるタイルと違って、一枚一枚釉薬の色味や風合いが異なりますが、職人の手の温もりが伝わってきます。その良さが魅力だと話すTさん夫妻は、アルチザンタイルをキッチンと洗面所にあしらうことにしました。
框を探していたと話していた奥さまは、「白いドアと框は理想通りです。ヨーロッパ風のものをつくられる会社はたくさんありますが、DEN PLUS EGGさんのつくるものは本物のヨーロッパだと思います。“風”とは違うんです」と話す。今回のプランでは室内ドアと框、巾木はすべて白い塗装で、どこかハマスホイの絵画を思わせるしつらいです。ドアと同様に気に入っているのがグレーベージュの塗装の壁。「打ち合わせを重ねて提案を受けるうちに、塗装の壁の魅力にはまっていきました。壁紙と違って影がいいんです。影の風合いにこんなに差があるなんて今まで知りませんでした」。