2024/04/11更新0like1011view

著者:SUVACO編集部

【専門家解説付き】築浅・新築の物件を部分リノベで、愛着あるわが家に。メリット・デメリットと注意点

「中古を買ってリノベーション」と聞くと、築年数の古い物件を一新して快適に。というイメージが強く認知されています。しかし今、築浅の物件や新築を購入して部分リノベーションを検討している人が増えているようです。

今回は築浅や新築物件に、部分リノベーション(以下、部分リノベ)でこだわりを取り入れた住宅事例を専門家の解説付きでご紹介します。

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

築浅・新築を部分リノベするメリット・デメリットは?

一般的に、築浅と呼ばれる物件は築10年未満と言われているため、新築基準に近い性能、仕様の物件が多いです。そのため、築古の物件をフルリノベーションする場合と比べて、リノベーション費用を抑えることができます。工期も短く済ませることができるため、場合によっては仮住まいなどの無駄な出費を抑えることができます。

また、新しくきれいな設備やしっかりとした構造を活かし、デザインやこだわりたい部分に予算を当てやすくなるという考え方もできます。床や建具、窓枠といった内装や素材は、デザインテイストに大きく影響する部分です。部分的な改修を行うだけで、より自分好みのテイストに寄せることができるでしょう。
一方で、築年数が浅いほど物件価格が高くなる傾向にあります。部分リノベで、リノベーション費用が抑えられても、物件自体の価格が高ければ結果トータルの予算は高くつくというケースも考えられます。そのため、予算面で言うと大規模なリノベーションが必要と思われる物件は不向きと言えます。

そのほか、築浅の物件(主にマンション)の場合は、工事に伴う近隣の理解が浸透していない分、周囲の住人や管理人の協力が得にくい場合があるようです。

築浅物件を「部分リノベ」でもっと使いやすい住まいに

それでは、実際に築浅物件をリノベーションした事例をご紹介していきましょう。

【築浅部分リノベ①】空間の凹凸を壁や梁をプラスして整える

こちらは築5年のマンションを購入し、リノベーションした住まい。
リノベーションを決めた理由は「空間の凹凸や既製品建具のラインが気に入らなかった」からだったそう。
まだ新しい住宅設備機器はそのままに、気になっていた空間全体のラインや将来を見越した空間づくりをメインにリノベーションされています。

この事例を手がけた専門家

H2DO一級建築士事務所 久保和樹さん

H2DO一級建築士事務所 久保和樹さん

一級建築士

壁や梁を足して、空間に抽象性をもたせたり、既存の2LDKの間取りにイタカグというDIYが可能な家具を足していくことで、4つの空間としてつかうことができるようにしました。
通常は部屋数を減らして空間を広くつかうところを、あえて部屋を小割にして数を増やすことにしました。小部屋を増やす改修なので、”コルームス”というタイトルとしました。

【築浅部分リノベ②】ワークスペースと収納の充実で過ごしやすさを向上!

次にご紹介するのは築14年の物件。キッチンなど設備は既存のまま残し、社会情勢の変化や子供の成長に合わせ、リビング横にワークスペースをつくるなど、LDKを中心にリノベーションされています。

この事例を手がけた専門家

湘南リフォーム

湘南リフォーム

リノベーション会社

まだまだ新しい印象のお住まいでしたので、ご要望は叶えつつ、活かせるものはそのまま使用しました。ポイントとなるワークスペースは、集中して仕事がしやすいよう、TVのあるリビングと対角線上に離す配置をご提案。学校から帰ったお子さんがTVを見ていても、仕事がはかどるよう意識しました。
収納力は増やしたいけれど、空間を狭く感じたくないというご要望は、腰高のカウンター収納を壁一面設けることで解決しました。カウンター高さをキッチン前からワークスペース・収納までそろえて、整った印象を持たせることで収納力と圧迫感を出さない良いバランスをとっています。

【築浅部分リノベ③】趣味と生活を共存させた空間

3つ目の事例は、築1年というほとんど新築と変わらない物件を部分的にリノベーション。
リビングダイニングの天井を駆体現しにすることで、間取りの変更なしでも開放感のある空間を実現されています。

この事例を手がけた専門家

Standard Co.,Ltd.

Standard Co.,Ltd.

リノベーション会社

リビングダイニングの天井を躯体現しにすることで、無骨でクールな雰囲気が好みのお施主さまの理想の空間へ。また、天井の高さが確保されたことによって格段に開放感が生まれました。壁面はモルタル調の塗装を施し、躯体現しとの統一感が生まれ、落ち着いた雰囲気に。
リビングの一角、オープンシェルフには趣味のキャンプグッズを自由にレイアウトすることができます。収納の機能を兼ね備えつつ、いつでも眺めることができる癒しのスペースに。
暮らしやすさと趣味を共存させ、まるで秘密基地のようにいつまでも居たくなるリノベーション空間に仕上がりました。

新築物件を「部分リノベ」で自分好みの住まいに

中古ではなく新築物件をリノベーションしたという事例もあります。
新築物件をリノベーションする際は、保証などが関係するため事前確認が必要ですが、住みたいエリアでちょうどいい中古物件が見つからない、でも自分らしい住まいをつくりたい!という方への選択肢のひとつとしてご紹介します。

【新築を部分リノベ①】造作家具で叶えたモダンテイストの心地よい住まい

結婚を機に新築戸建てを購入された夫妻。購入された住まいを自分好みのテイストにしたいと、部分リノベーションを選択されました。

この事例を手がけた専門家

リノベーションスタジオKULABO

リノベーションスタジオKULABO

リノベーション会社

外観や間取り、住宅設備は活かしつつLDKや洗面室、トイレをメインにデザインしました。LDKでは開放感を重視し、柱や筋交いを現しにしたデザインを採用。TV面のモルタルと木を合わせたデザインをメインとし、カップボードやTVボードなども造作で作成することで空間全体に統一感を出しました。
洗面室は洗濯機を移動し、広々とした洗面台を製作。窓の高さに合わせてミラーや収納を計画し、すっきりとした印象に仕上げました。

【新築を部分リノベ③】陽光を取り込むリノベーションでさらに居心地の良い空間を実現

新築マンションをリノベーションされた事例です。
仕事部屋とリビングとの間の壁に室内窓を設け、仕事でこもっていても外の空気や明るさを感じられる部屋に改修されました。

この事例を手がけた専門家

マイリノbyグローバルベイス

マイリノbyグローバルベイス

リノベーション会社

ご主人が仕事部屋として使う予定の部屋には東側にしか窓がなく、閉塞的な空間になりそうでした。そこでリビングとの間の壁に大きな室内窓を設け、陽光がたっぷり差し込む部屋へと生まれ変わらせました。
全体の間取りは大きく変更していませんが、ディテールや素材にこだわりを持って選ばれた壁紙やドアなどを採用し、イメージ通りの空間を実現しています。

新築物件をリノベするときに注意すべきこと

新築物件をリノベーションする場合には、購入時に付加されている保証等がそのまま使えるかを事前に確認しておく必要があります。
新築物件の購入時には「瑕疵担保責任」の保証がついています。これは新築から10年間、住宅の「基本構造部」などに欠陥がみつかった場合に2,000万円を上限として売主が無償で補修をします。という保証です。

リノベーション時にこの「基本構造部」を変更してしまうと、瑕疵担保責任の保証が受けられなくなってしまうのです。この瑕疵担保責任の保証内容・範囲はメーカーによって異なるので注意が必要です。

また会社によっては、法律で定められている瑕疵担保責任以外に、建物の構造や雨漏りに関する保証を別で設けていることも。せっかく新築を購入したのに、リノベーションが理由で受けられたはずの保証が受けられなくなってしまっては本末転倒です。新築のリノベーションを検討されている方は、必ず事前にハウスメーカー・売主に保証の範囲やどこまでの改修なら大丈夫かをしっかり確認しておきましょう。

部分リノベーションに対応してくれる専門家探しに迷ったら

どこに相談すればよいかわからない、部分的なリノベーションの相談って専門家に敬遠されない?と不安な方は、ぜひSUVACOアドバイザーにご相談ください。



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