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ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家

手掛けた建築家

設計、監理、インテリア、エクステリア(庭・外構)、土地・物件探しを担当

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (緑地からの外観)

緑地からの外観

土地探しから家づくりに協力させていただき、建て主は緑地に面していることや周辺の緑豊かな環境を気に入りこの土地に決定しました。緑地や街並みと関わり、借景など周辺環境と呼応した建築とするため、建物を2つのヴォリュームに分け、緑地側を「櫓」のような形にして緑地に向けて角度を振りました。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (地面から浮かせ、緑地に面して角度をふった「櫓」)

地面から浮かせ、緑地に面して角度をふった「櫓」

緑地に面したT字路の角に立地するため、道路から1mほど高かった土地の一部を切り欠き、半地下部分をセットバックさせ、道路から2mほど高い1階を浮かせて角の視線が抜けるようにしました(下は駐車スペース)。浮き上がったヴォリューム(櫓)は角度を23°振り、緑地の緑に向いています。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (櫓のシルエットが浮かび上がる夕景)

櫓のシルエットが浮かび上がる夕景

写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (T字路に建つ櫓のような外観)

T字路に建つ櫓のような外観

東側(写真右側)の道路は谷に沿った古くからある道で、近隣の人々の日常的な散歩道になっています。その道からの緑地の入口に面して建つため、角部分は正方形平面の小さな櫓のような形として散歩する人々を迎えます。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (T字路からの外観(夕景))

T字路からの外観(夕景)

夕刻には行燈のように街を照らします。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (道路側外観)

道路側外観

櫓(緑地側、黒い外壁部分)は緑地に向かうのに対し、北側は道路に沿ったヴォリュームとし、2つのヴォリュームが交わるところをエントランスとしました。地盤が道路から1mほど上がっているため、道路際は既存の擁壁に使われていた石を再利用した蛇籠で土留めをしています。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (光を拡散する土間)

光を拡散する土間

2つのヴォリュームが重なる部分で、玄関、ライブラリー、階段室を兼ねる空間です。 半階ずれた「櫓」から入る光が穏やかな光となって拡散していきます。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (玄関、ライブラリー、階段室を兼ねる土間)

玄関、ライブラリー、階段室を兼ねる土間

土間からも緑地の緑が望めます。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (レベルごとに表情を変える階段)

レベルごとに表情を変える階段

レベルの違う5つのフロアはそれぞれ特徴のある空間になっており、それらを繋ぐ階段も異なる表情をしています。土間(レベル2)からレベル3の階段は向かい合う本棚と呼応する棚状の形、レベル3から4の階段はバスルームの光を拡散する蹴込板のない形、レベル4から5は腰掛けられる緩やかな階段としました。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (土間と寝室(将来子供部屋)を仕切る本棚)

土間と寝室(将来子供部屋)を仕切る本棚

寝室(将来子供部屋)は土間の本棚をくぐった奥にあり、こあがりになっています。寝室は開口を絞った籠れる空間とし、引戸を開けると土間と繋がります。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (寝室(将来子供部屋))

寝室(将来子供部屋)

寝室(将来子供部屋)は土間、収納と引戸で仕切られています。 引戸を開けると回遊できる一続きの空間になります。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (レベル1(半地下)の予備室)

レベル1(半地下)の予備室

RC造の半地下スペース。3枚引戸を開けると土間へ視線が抜けます。 子どもの成長に合わせて将来寝室としての使用を想定しており、天井の折り上げ部分に間接照明をつくり落ち着いた空間を演出しています。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (レベル3 光と緑を取り込む余白空間となるバスルーム(サンルーム))

レベル3 光と緑を取り込む余白空間となるバスルーム(サンルーム)

日当たり、眺望のよい場所である半面、道路から2m程の高さで居場所にするには外からの視線が気になる位置となるため、使っていないときには光と緑を取り込む余白空間となるように、浴室・洗面・脱衣・洗濯・物干しスペースを兼ねたバスルームとしました。 バスルームとして使用する時間は撥水加工されたカーテンを閉めて使用します。観葉植物を育てたり、子育て世帯の大量の洗濯物を十分干せる物干しパイプが天井に設置されており、南側に張り出したバルコニー(物干しスペース)へ出られます。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (レベル4 ダイニングキッチンから櫓(レベル3、5)を見る)

レベル4 ダイニングキッチンから櫓(レベル3、5)を見る

キッチンは壁面に沿ったコンパクトなカウンターとし、造り付けのダイニングテーブルのはキッチンの作業台を兼ねています(カウンター下に調理家電や食器を収納)。家族の集まるベースとなる空間として、タイルや左官仕上のやや重量感のあるインテリアとしました。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (レベル4 ダイニングキッチン)

レベル4 ダイニングキッチン

角度を変えた階段によって、5つのレベルを回遊しながら様々な景色が展開します。 レベル4の北東の角は蛇行する道と起伏ある街並みを望む窓。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (ダイニングキッチンからバスルーム、リビングを見る)

ダイニングキッチンからバスルーム、リビングを見る

「櫓」の最上部は切妻屋根に沿った天井が特徴的な、物見台のようなリビングルーム。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (水平に眺望が広がるリビング)

水平に眺望が広がるリビング

床に座った目線で緑地と周辺の庭の緑が連なって望めるよう、低めの高さで水平に連続する開口を設けています。 写真:西川公朗

ののえのいえ ― 緑の景色と重なる家 (リビングからダイニングキッチン、土間を見下ろす)

リビングからダイニングキッチン、土間を見下ろす

2つのヴォリュームが重なる部分に階段を設置。角度のずれ、各レベルの空間の質の差異、多方面にある開口部により、住宅の内部に多様な景色が展開します。 写真:西川公朗

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手掛けた建築家

設計、監理、インテリア、エクステリア(庭・外構)、土地・物件探しを担当

用途

自宅

居住者

家族(子供1人)

所在地

東京都町田市

費用

設計・施工:3000万円台(税別、工事費+設計監理料)

敷地面積

85.96㎡

敷地の特徴

傾斜地

延床面積

81.35㎡

階数

2階建て

間取り

その他

期間

設計:12ヶ月 、施工:10ヶ月

完成時期

2023年06月

施工会社

キューブワンハウジング

手掛けた建築家のコメント

設計、監理、インテリア、エクステリア(庭・外構)、土地・物件探しを担当

敷地は1960~70年代に多摩丘陵を造成してつくられた住宅地の端に位置し、開発されずに残った緑地に面しています。地域住民が管理に関わっている緑地は日常的な憩いの場となっており、丘陵の谷に沿って蛇行する道は緑地に向かう人々の散歩道になっています。
ローカルパブリックな緑地と住宅地の双方の環境に添わせるため、緑地に向かって角度を振った3層の「櫓」と丘陵の段状に道に沿って建つヴォリュームの2つに分割し、内部階段で連結しました。
櫓は洞窟・サンルーム・物見台のような性質の異なる3つの小さな空間を重ね、環境をダイレクトに取り込みます。夜に明りが灯ると緑地や散歩道を照らす行燈のようになります。もう一つのヴォリュームは暮らしの中心となる空間とし、蛇行する道や周辺住宅地の庭に向かって開いています。2つのヴォリュームでレベルや開口をずらすことで、「の」の字を描くように5つのフロアが連なり、住宅内部に新しい風景が展開します。

家づくりのきっかけ・施主の要望

土地探しから家づくりのご協力させていただき、いろいろな土地を一緒に見て感覚を共有しながら家づくりを行いました。緑地やゆったりとした緑豊かな周辺環境を気に入られて土地を決定し、その思いを大切にしながら建築計画を進めました。

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この事例のコンセプト

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手掛けた建築家

対応業務

注文住宅、リノベーション (戸建、マンション)

所在地

東京都江東区北砂6-14-5

主な対応エリア

埼玉県 / 千葉県 / 東京都 / 神奈川県 / 鹿児島県

日本全国対応可能ですが、遠隔地の場合は交通費の実費ご負担をお願いしております。

目安の金額

30坪 新築一戸建て

3,000〜6,000万円

60平米 フルリノベ

1,200〜3,000万円

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