家づくりに役立つメールマガジンが届いたり、アイデア集めや依頼先の検討に役立つ機能や情報が満載!
アカウントをお持ちの場合
(OFFのときは写真にマウスオーバーで表示)
設計、監理、プロデュース・コーディネート、インテリア、エクステリア(庭・外構)、その他を担当
お住まいだった方がご自宅を賃貸に出すことになり、賃貸住宅となることを前提として築30年の住宅をリノベーションしました。古くても経年で変化した良い素材は積極的に残しながら改修費用をなるべく抑えられるように計画しました。また、アウトドアが好きなご家族向けに庭とリビングをつなげる開放的なデザインとすることで、結果的に賃貸相場の35%程高い賃料でご契約いただくことができました。着想から完成、借りていただく方の斡旋まで全て関わらせていただくことで、施主の思いを最大限に実現する一貫したトータルデザインをすることができました。
もともとお住まいだった方が移住するため、リノベーションして賃貸に出すことになり計画がスタートしました。施主は海が好きな方だったので、その思いを受け継ぎ海が好きなご家族に住んでもらえるようにとデザインしました。新築当時の素材でも経年変化して魅力がある素材は残し、その素材から空間のイメージを着想するような逆算のデザインにより作っていきました。
海が近く庭が広いため、アウトドアが好きな方が快適に住んでいただけるように庭とリビングの空間の繋がりを意識しました。大きな引き戸がある窓辺には、長いベンチソファを設けて外(庭)・内(リビング)側両方に向いて座れる縁側をつくりました。庭にはサーフボードなどを立てかけておける壁(隣接するアパートからの視線を遮る役目もあります)を計画し、地面には水はけの良い砂利と、庭遊びをする場所には芝生の種を撒きました。
以前のお住まいからは見違えるような空間になり大変驚かれていました。これなら自分で住みたい(笑)、と仰っていただけてとても嬉しく思います。結果的に、借りる方にもとても気に入っていただけて、相場の賃貸価格よりも35%ほど高く契約することができ、みんなに喜んでいただけるプロジェクトになりました。
ご相談を受けてから、リノベーションの着想から借りていただく方の募集まで、ほとんどのことをお任せいただいたので、しっかり施主の思いに応えられるように努力しました。賃貸相場・需要のリサーチ、内外装のデザイン・設計、施工者の選定、工事費用の査定・調整、現場の監理、賃貸の管理者の斡旋まで責任を持って進めていきました。
ここまで最初から最後まで全てのことをお任せいただいたので、とにかく施主の思いにしっかり応えたい、という思いで進めていきました。結果的にプロジェクトに関わる方々みんなに喜んでいただけて本当に嬉しかったことと同時に、賃貸物件をプロデュースから賃貸管理まで関わらせていただけたことで、一貫したトータルデザインができたことでとても良い経験になりました。
リビングダイニングには大きな窓があり、窓の向こうには広い庭があります。そこにベンチの縁側を設けており、内側(リビング)・外側(庭)両方に向かって座ることができるようにしています。カーテンではなく全開放できる布障子を設けていおり、断熱効果も高めています。 写真の右側はもともと廊下でしたが、廊下にあしらわれていた既存の羽目板が経年でとても良い風合いになっていたので、残して廊下と一体の空間として広がりを感じられるようにしました。
リビングダイニングの窓を開けると庭が望めます。ベンチは窓いっぱいに作り、縁側のように好きなところに座ることができるようにおおらかに作っています。賃貸なので、座面は貼り替えが容易にできるようにカーペット素材にしています。少し毛足の長いカーペットにすることで寝転がりたくなるような、長く座っていても疲れないような居場所にしています。
床材にはオークの無垢材フローリングを使用しています。賃貸で無垢材を使用することはあまりないのですが、あえてここでは無垢材にして経年の使用感も味として楽しめるようにしました。天井にはラワン材を貼り、自然塗料を塗布して本来の木の質感を最大限表現しています。麻生地をあしらった布障子の枠には米松を使用しています。
窓辺の縁側には、貼り替えやすいように少し毛足の長いカーペットにしています。障子は全開放できるように長さを調節しており、好きなところに座れるようにしています。
障子には麻の布を張っています。賃貸住宅ということもあり、汚れにくさ、破れにくさはもちろんですが、取り換えやすさ、断熱効果、透け感などを検討した結果、麻を採用しました。
キッチンは広々と使えるようにL字型カウンターを設けています。カウンターくらいの高さのシェルフなどを置いてコの字型にしても使いやすいですし、キッチンの後ろに小さなテーブルを置いて居場所を作ることもできます。 カウンター下の収納はオープンにしており、賃借される方がワゴンやシェルフなどを入れて自由にカスタマイズできるようにしています。メンテナンス性を最大限に高めつつ、フレキシブルに使える形状にしています。
もともと廊下だったところはすべての壁に無垢材の羽目板で設えられていました。すごく良い風合いだったのですが、廊下が薄暗い印象になっていたため、断熱性能を向上させて廊下とリビングを一体の空間としました。その効果でリビングダイニングは広々とした空間になり、無垢材の羽目板を残し上質な質感になりました。収納の扉は白く塗装し、アクセントをつけています。
もともと廊下だったところはすべての壁に無垢材の羽目板で設えられていました。すごく良い風合いだったのですが、廊下が薄暗い印象になっていたため、断熱性能を向上させて廊下とリビングを一体の空間としました。その効果でリビングダイニングは広々とした空間になり、無垢材の羽目板を残し上質な質感になりました。収納の扉は白く塗装し、アクセントをつけています。
もともと和室だった部屋を、聚楽壁と天井の杉材を残し、床を畳から汚れにくい素材に変えました。塩ビ素材を織物のように編み込んだ素材で、耐久性が高く、畳のような踏み心地なので、和室の面影はそのままに少しモダンな印象になるように設えました。
和室とベッドルームはふすまで間仕切られており、別々の部屋としても、一室につなげて使うこともできます。 庭側には幅の広いテラスを設け、引き戸を開けてテラスとつなげて使うこともできるとても開放的な空間になっています。
ベッドルームと和室には大きなバルコニーテラスを設けています。テラスとして家具もおけるように、奥行きを2m確保しています。 下には広い庭があり、バルコニーテラスでくつろぎながら庭にいる家族と会話したり、植物を置いてグリーンテラスにするなど、しっかり居場所になるように寸法を設定しています。小さなお子さんがいても安心できるよう、手すりにはネットを簡単に取り付けられるようにフックを設けています。
東に面した庭には、土間の縁側と砂利を敷いた庭があります。そこでは海のアウトドア好きの方にも使いやすいよう、サーフボードをメンテナンスしたり、洗い物をしたりすることができるようにしています。また、ボードなどを立てかけられる壁は隣のアパートからの視線も遮る役目も担っています。2階のバルコニーからこの壁にテントを貼ることもできるようにしています。 一段上がったところには土間を設けており、リビングのベンチに腰掛けた時に足がつく高さにして座りやすくしています。バルコニーの構造材を使って、ハンモックやブランコなども取り付けられる強度を持たせています。
既存の壁は白いサイディングでしたが、欠損などもなく状態が良かったので、イメージを一新するため塗装をしています。また、アルミのバルコニーは痛んでいたため撤去し、木製のバルコニーを新設しました。敷地に対して豊かに建っており、道路面には駐車場にもできるオープンスペースとして、東側に庭を設けています。リビングの大きな窓からこの庭に開き、一緒に使えるようにすることを意図しています。