回遊できる間取り、耳にしたことがある方も多いかもしれませんが実際どうなんでしょう?同時にいくつもの家事をこなさなければならない人にとって、回遊性の有無で家事のしやすさが変わってくることも....!そんな注目の回遊できる間取りについてメリットとデメリットをご紹介します。
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回遊できる間取りって?
回れるメリット
回れるデメリット
毎日の家事をどう考えるか
ぐるりと回遊、ゆるやかに行き来
仕切るドアがないことで回遊できて開放的
住み慣れた家 明確に改善してできた回遊動線
リノベーションならでは!の回遊できる自由な住まい
家は広いのに、回遊動線はコンパクトで機能的
バリアフリーの回遊動線
回廊のように回遊する
回遊できる間取りって?
「回遊」とはぐるぐる動き回ること。
間取りにおいての「回遊性」とは、行き止まりのない動線でぐるりと回ることのできるつくりのことを指します。平面図上、動線が円を描ける間取りです。
つまり、1つの空間に2方向(もしくはそれ以上)からの出入りが可能ということになります。家事は大体いくつも同時に行っていることが多いので、この家事動線の流れがスムーズか否かは重要。そして、そんなスムーズ家事動線はライフスタイルによっても様々です。
回れるメリット
まず回遊させることで動線をショートカットすることができます。これは家事をする人にとって最大のメリットではないでしょうか。何度も同じ場所を行ったり来たりせず、流れるように作業できるので家事ストレスが大幅に軽減され、効率UPにも繋がります。
多方向からのアクセスが可能になることで近道もできますし、出入り口が増えたことにより、その部屋に違った使い方も生まれてきます。光や風が入りやすく、澄んだ空間を保てるようにもなりますね。
また回遊できる間取りは、自然と家族とのコミュニケーションが取れるようになるのも魅力です。
回れるデメリット
ではデメリットはどうでしょう。
回遊できる間取りをつくるために、出入り口を増やすと家具を置けるスペースが減っていきます。出入り口付近には家具は置けないので、家具配置が難しくなりますね。
個人のプライバシーも確保しづらいと言えるでしょう。キッチン・サニタリー・バスルームが回遊できる場合、お風呂に入る際に気になるかもしれません。回遊できることで、どの空間にもアクセスがしやすくなるのも一長一短があります。家族といえど、プライベート空間は別に確保した方が良さそうです。
そして、通路となる部分は余計に空間が必要になること。回遊性を意識して、スペースの無駄使いにならないように、上手くプランニングする必要があります。
毎日の家事をどう考えるか
このように回遊できる間取りにおいて、家事のしやすさや動きやすさの裏には、いくつかのデメリットがあります。デメリットを認識したうえでも、動線を優先して取り入れる必要があるかを考慮してみてください。
普段いることの多い場所や、使うことの多い場所は、回遊性を持たせることで、家事効率や動きやすさが変わってきます。回れるも回れないも、それぞれのご家庭のライフスタイルに一番合ったプランニングを考えましょう。
それでは、回遊できる間取りの実例を見ていきましょう!
ぐるりと回遊、ゆるやかに行き来
玄関土間からキッチンへつながる動線と、洗濯に関わる『洗う→干す→しまう』がスムーズにできる広々としたランドリースペースは、LDKを通じてぐるりと回遊可能。「子供たちが大喜び」子供部屋の造作ロフトベッドは必見。部屋の中心をゆるやかに区切りながら行き来できるようにして、空間を無駄にすることなく収納もたっぷりと確保しました。
仕切るドアがないことで回遊できて開放的
玄関からLDK・寝室・バス・トイレと部屋がすべてつながっていることが特徴の住まい。
各部屋を仕切るドアがないことで視線が抜けるため、この上なく開放的な空間に。ドアや仕切りがなくても二重サッシにしたことで防音や断熱の効果があり、日当たりもよいので真冬でも過ごしやすいそう。
住み慣れた家 明確に改善してできた回遊動線
住み慣れた家をリノベーション。
改善したい点、困っている点が明確にありました。キッチンの引戸を開けると、洗濯機置場・ウォークスルークローゼット・寝室へ動線がつながります。バルコニーから北側の寝室への風通しも抜群!引戸を閉めれば生活感のある空間は隠しておくことができます。
リノベーションならでは!の回遊できる自由な住まい
専門家の仕事場兼自宅。
360°機能のある、黒板付きオリジナル造作収納を核に、パブリックとプライベート空間が分かれていて回遊することができます。リノベーションの体験ショールームでもあるので、よく練られたプランに素材も多様。
家は広いのに、回遊動線はコンパクトで機能的
施主が希望した「この土地の魅力を最大限に生かした家」。
室内動線は、LDKを経由するパブリックなものとエントランスからキッチン背後のパントリーまでがまっすぐにつながるバックヤードのルートがあります。これらを相互にぐるぐるとまわることのできるLDKとパントリーは住まいの中心。隣接した小上がりの和室は、ちいさな子供にも常に目が届く多目的スペースです。
バリアフリーの回遊動線
夫の定年退職をきっかけに、妻の実家である築36年の木造住宅を、ランニングコストを考えた減築・耐震・断熱と大掛かりなリノベーション。
これからのことを考えて床に段差がなく引き戸を中心とした、リビングから洗面室、大きなWICへ直接アクセスできるように、家全体を回遊できるバリアフリーの間取りに。2人の清々しい気持ちを感じる仕上がりです。
回廊のように回遊する
日本橋の築40年の4階建てのビルの2階をリノベーション。
洗面脱衣所がWICになっている浴室を中心に、玄関から2方向の通路で回遊できるプラン。
帰宅後にスーツを脱いでシャワーを浴びるなど身支度をひとつの空間ですませることが可能。廊下の反対側は洗面室とトイレにつながって、その先に寝室とソファのあるくつろぎスペースが広がります。
メリット・デメリットのバランスをどう取るか、難しいですよね。間取りは、後になってしまっては簡単に直せません。毎日の家事がスムーズに作業できるよう、回遊できる間取りを取り入れるのも選択肢の一つにしてみてはいかがでしょうか。