2020/09/05更新1like4604view

著者:岩間光佐子

いつでもすぐに使いやすいシャワールームのつくり方

この記事を書いた人

岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

バスタブにゆったりつかることが出来るバスルームとは別に、シャワールームをプランニングすることで、より快適で使い勝手が良くなるケースがあります。ここでは、シャワールームをプランニングする際の注意点をまとめました。

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▽ 目次 (クリックでスクロールします)

シャワールームとは?設けるメリット

ホテルやスポーツ施設などでお馴染みのシャワールーム。シャワー水栓はもちろん、排水や換気設備などを備えた空間のことで、一般的な住宅でも、家族構成やライフスタイルなどによって、取り入れるケースがみられます。

新築の場合では、バスルームではなくシャワールームだけを設ける、というプランは多くはありませんが、2世帯住宅の場合やゲストルームのある住宅などでは、バスルームとは別に設置するケースがあるようです。ライフスタイルの異なる2世帯でも、早朝や深夜に気軽にシャワーを楽しむことが可能ですし、来客の方にも気がねなく使用してもらうことが出来るでしょう。

セカンドハウスなどの場合であれば、シャワールームだけ、というケースがみられます。バスタブにつかることにこだわらないのであれば、バスルームとはまた違ったリフレッシュ空間となるでしょう。

その他、介護が必要な方がいらっしゃるご家庭の場合など、ベッドから行き来しやすい場所にシャワールームを設置するリフォームもみられるようになりました。手すりを設けたり車椅子で出入りできるようなプランとすることで使い勝手も高まります。いずれにしても、一般的にバスルームよりも広いスペースを必要とせずプランニングできることも、シャワールームのメリットでしょう。
伊藤彰彦「アトリエのあるMaison」

シャワールームをプランニングする際の注意点

シャワールームやバスルームなどをプランニングする際は、排水を含め防水など専門的な知識が必要です。シャワールームを希望するのであれば、設置したい理由、日々の使い方、費用なども含め、早めに設計担当者などに相談することが大切です。一般的には、バスルームよりも費用を抑えることが可能ですが、プランやつくり方、用いる機器によって費用は大きく異なるので注意が必要です。特に、海外の製品を取り入れたい場合、2階や3階に設ける場合などは、事前に施工や費用に関して確認するようにしましょう。

また、バスルームも同様ですが、構造によっては排水音が階下に響くこともあるので2世帯住宅の際には注意を。階下が親世帯の寝室とならないようにするなど配慮しておきたいものです。

シャワールームの種類と特徴

シャワールームのつくりには、バスルームと同様に、現場施工型とユニット型に分けることができます。

現場で施工するタイプの場合は、広さやデザインが自由になるのがメリット。シャワーなどの水栓金具や床・壁材などをひとつひとつ選びプランニングするため、オリジナルの空間を実現することができるでしょう。ただし、選ぶアイテムによって、費用は大きく異なること、ユニットに比べて工期がかかることなどは理解しておきましょう。

また、システムバス(ユニットバス)と同様に、ユニット(システム)化されたシャワールーム(ユニット・ブース)が設備機器商品として各メーカーにラインナップされています。国内の設備機器メーカーの商品だけでなく、海外製品などさまざまなタイプがみられます。広さは、国内メーカーの商品をみると、おおよそ半畳程度の広さのものから1畳弱程度のものが揃っています。
井蛙(セイア)コレクションズ「唯一無二のリノベーション CASE. 6」

多機能シャワーが充実

シャワールームを検討する場合、設置するシャワー水栓にこだわる方も多いでしょう。清潔さを保つためであれば、高い機能は必要ないかもしれませんが、最近では、さまざまな水流を楽しむことができる多機能シャワーが豊富に揃っています。

多機能シャワーとは、多様な機能を持つシャワー(シャワーヘッドもしくはシャワーそのもの)のことで、水量や水流、強さなどを変えることができるシャワー水栓のこと。たとえば、霧雨のような細かな水流や大粒のシャワー、打たせ湯のような強い吐水、マッサージ効果を持つような水流などがみられます。

また、さまざまな形状のシャワー水栓がみられ、日本で一般に用いられるハンドシャワータイプだけでなく、天井や壁などに固定されたタイプ、管状・プレート状・アーム状(シャワーバー、シャワーシステムなど)のものから水流が出るタイプも。最近では、天井や高い位置に据え付けられ、頭上から全身を包み込むように水流が降り注ぐタイプも注目されていますし、空間のアクセントとなるような個性的なデザインも揃っています。その他、椅子に座った状態で身体中にシャワーを浴びることができる商品もみられます。
デ・ステイル建築研究所「HACHIMAN-COMPLEX」

シャワーユニットの種類と特徴

設備機器としてのユニット型のシャワールームには、四角形や多角形のタイプ、ホテルに設置されているようなカーブのあるデザインなどもみられます。

国内メーカーの商品には、広さの異なるタイプが揃い、使い勝手や清掃性を高めたタイプ、シンプルでモダンなデザインが多くみられます。広めのタイプには、腰をかけるようなスペースが確保されているタイプもあり、ゆったりと心地よく過ごすことが出来るでしょう。最近では、多機能シャワーや天井からのシャワーを取り入れることができるタイプ、デザインや色壁材、収納棚やカウンター、手すりなどを選ぶことが可能な商品もあります。また、海外の製品には個性的なデザインも多く、広々と感じる全面強化ガラス仕様の製品などもみられます。
天羽英雄「花游雲月亭(大谷邸)」

リフォーム向け、ユニバーサルなシャワールームも

シャワールームは、リフォームをきっかけに取り入れるケースもみられます。2世帯で暮らすことになったり、在宅での介護が必要になるなど、使い勝手はもちろん間取りや予算の関係でバスルームではなくシャワールームを選ぶ場合もあるでしょう。

最近では、リフォームで設置しやすい商品もメーカーから提案されています。たとえば、既存のスペースに納めることができるタイプや押入れスペースを活用できる商品など。大掛かりな工事とならずにシャワールームを設けることができ、寝室や介護室などに隣接させてプランニングすることが可能です。
鈴木祥司「Takada-Cho BOX」
シャワールーム商品を検討する際には、デザインや性能だけでなく、メンテナンス体制や保証期間、施工を依頼する会社の取り扱い実績なども確認しておきたいもの。可能であれば、ショールームで実物を確認し、空間の広さ、動きやすさ、機器の使い勝手などを空間の中に入ってチェックすることが大切です。他の水まわり商品と一緒にトータル検討するようにしましょう。
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岩間光佐子さん

ハウスメーカーでのインテリア設計を経て、住宅情報誌編集部に。編集長として、リフォーム誌などの創刊に携わった後、フリーエディター&ライターとして独立。住宅設備機器を中心として、家づくり情報を発信中。二級建築士、インテリアコーディネーター

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