2018/02/17更新0like5009view

著者:RoomClip mag

リノベは注文と建売の『いいとこどり』。予算内で実現した、将来のためのこだわりハウス

この記事を書いた人

RoomClip magさん

暮らしとインテリアにまつわる「ノウハウ」をお届けするウェブマガジン。日本最大級のインテリアSNS「RoomClip」に集まった写真を元に、誰にでも役立つ情報をお届けしています。

中古住宅を購入し、住まい手のライフスタイルにあった形にガラリと変える「リノベーション」。この連載では「施主目線」に立ち、リノベーションでなければならなかった理由やパートナーを選んだ基準、そしてこだわりポイントを掘り下げます。

今回は、お子さんが生まれたことをきっかけに、中古住宅を購入しリノベーションされたSatokoさんのお住まいをご紹介します。理想の一軒家を手に入れるべく、新築の注文住宅、建売住宅の購入まで検討されたSatokoさんが選んだリノベーションという選択。そこに至るまでの葛藤、建売リノベーションの良さ、また予算内に収める工事の工夫まで教えていただきました。ナチュラルなシンプルライフを送るSatokoさんのリノベーションのカタチ、早速見ていきましょう!

▽ 目次 (クリックでスクロールします)

今回教えてくれたユーザーさん♪

Satokoさん(RoomClip)
2014年12月に築17年の中古の元建売住宅を購入しました。夫と4歳の娘の3人で暮らしています。2月にもう一人家族が増える予定です。

そもそも家探しをしようと思ったきっかけは何ですか?

きっかけは、子どもが生まれたことが一番です。当時、53平米の2LDKの賃貸マンションに住んでいましたが、子ども一人生まれただけで物が増えて手狭に感じていました。子どもは2人欲しいと思っていましたし、もともと主人も私も一軒家を将来的には持ちたいと考えていましたのでこれを機に家を、と考えました。また、以前住んでいた家の近くだと将来子どもが高校生くらいになった時の進路選択をする際に、通学時間のせいで学校の選択肢が狭まるのがネックだと考えていました。ですので、学校の選択肢が広がる地域に住みたいと考えて家探しを考えました。

どうして、リノベーションじゃなければダメだったんですか?

それは、こだわりのおうちを予算の範囲内で叶えたかったからです。子どもが生まれて一軒家を考え始めたとき、大手のハウスメーカーの大型分譲地や建売住宅を見に行きました。ところが、どこを見てもパッとここでお願いしたいと思うところがなく、自分達の予算内で注文住宅を建てようとすると妥協しなくてはいけないことが多いと感じました。また、当時主人が電車通勤をしており駅からあまり離れないというのが条件でしたので、新築の分譲地は駅から遠いことがネックでした。そこで、自分達の予算内で条件を満たすこだわりの家を可能にする方法として、リノベーションにたどり着きました。

リノベーションという選択肢を考えたきっかけと、情報&依頼先の探し方を教えてください

子どもが生まれる前に、テレビで東京のリノベーション会社が出てる番組を見たことがあり、自分達の住む地域にもリノベーション会社がないかと探したのがきっかけです。

探し方としては、『名古屋 リノベーション 戸建』とネットで検索して出てきた3社くらいの中から、ホームページで好みのテイストの会社を見つけてそこの勉強会に参加して、実際にそこでリノベーションされた方の話を聞いたりして決めました。

実際にできあがった家を見たときは、どう思いましたか?

まずは、広くて興奮しました。床は無垢のフローリングにしたので、木の匂いが広がって子どもも裸足で駆け回っていました。 今の家はもともと玄関が吹き抜けで、アイアン手すりのスケルトン階段があったのがとても気に入って購入しました。リビングから玄関窓の風通しもとても心地よく、そういったもともとの良い点を壊すことなく活かした形でリノベーションしてもらって嬉しかったです。

全く何も無いところを一から作るのと違って、制約がある中でも工夫して家事動線の良い間取りを一緒に考えてもらえるのも面白かったですね。もともと、キッチンは独立型の個室でしたが、シンクやコンロの位置を変えてリビングが見渡せ、回遊できる間取りにしてもらえたので、家族の気配をしっかり感じながら家事がしやすいです。また洗濯の動線を1階で完結したかったので、1階にもウォークインクローゼットを配置してもらい洗濯にかかる時間が短縮できたのではないかと思います。

特に気に入っている場所はどこですか? 5つ教えてください

①ガルバリウム鋼板の黒板
LDKは開放的な空間にしたかったのですが、リビングとキッチンの間にどうしても取れない柱があって、そこは壁にしてLDKの顔となるような大きな黒板にしてもらいました。初めは、黒板塗料を考えていましたが、マグネットもつくと便利だなという話をしていたら設計さんからガルバリウム鋼板を使うアイデアをもらいました。外壁などにも使われることが多いので、キズもつきにくく、ちょっとしたメモもすぐかけますし、娘のお絵かきやマグネット遊びの場として大活躍です。将来は、向かいのデスクコーナーで勉強する娘とわからないところなどをこの黒板で一緒に考えるというのが夢です笑。
②壁に埋め込まれた本棚
娘のおもちゃや主人の仕事の資料などがまとめて置ける場所が欲しいと思っていました。 そこで、壁の一部を作り付けの棚にしてもらいました。上の方には、主人と私の本やプリンタを、下の方には、子どもの絵本や1階で使うおもちゃなどの収納として活躍しています。
③病院用シンクを使った造作洗面台
よく靴を洗ったり、つけ置き洗いをするので、シンクの広い洗面台があれば、バケツをシンクに入れたままでも邪魔にならず、大物もつけ置きできる、と考え病院用シンクを採用しました。2人目が生まれたらここで沐浴もそのままできるな、と思っています。
④無垢のフローリング
キズができても味になり、経年変化の楽しめる無垢のフローリングを使いたいと思っていました。 多少キズにも強いナラ材を採用しました。予算の範囲で1階のみの使用ですが、色も濃すぎず薄すぎず気に入ってます。
⑤キッチンの横長タイルの腰壁
キッチン内側の壁は、掃除しやすいようにキッチンパネルにしたので、リビング側の立ち上がりは主張し過ぎない少し渋めなタイルを使いたいと思っていました。名古屋モザイクタイルのショールームに何度か行き、サンプルをもらってしっかりイメージして決定しました。

リノベーションを振り返ってみて、いかがでしたか?

リノベーションは、建売住宅と注文住宅のいいとこどりができる、と私は考えています。建売住宅はここは素敵だけど、ここは好きじゃないとかがありますし、注文住宅はまだ建物が建っていない状態なので実際の風通しや日当たりがわかりにくいです。リノベーションは実際ある建物の不満点などを、プラスに改善していくことができるので、そういう点でとてもオススメです。新築でおうちを建てたお友達などからは不満点を聞くことがありますが、我が家は信頼できる施工会社さんと出会えたので、今のところ大満足です。不備などがあれば割とすぐに駆けつけてくださって迅速に対応していただけます。

ただ、全て新しい新築とは違うので、どこまでをそのまま使ってどこを変えるのかで予算が随分変わると思います。我が家は、まず水回りは全て取り替えてキッチンの位置をずらしており、少しそこにお金がかかっているので2階の床は張り替えや間取り変更はせず、クロスのみの取り替えなどでメリハリはつけています。

こうしておけばよかったこととしては、我が家は窓やサッシなどは取り替えていないので、もしまたリノベーションするなら今度は断熱性能を上げるべく内窓をつけたりしたいですね。一軒家はマンションに比べてやはり冷えますから。 あとは、最近注目されている、モールテックスという水回りにも使える素材が、当時もあったら検討してみたかったなぁと思います。

お話をお伺いして

出産を機に、部屋の広さや将来の子どもの学区まで考慮し、新しい家探しを始めたSatokoさん。一軒家という夫婦二人の希望の元、予算内でこだわり条件を実現できるのは、建売住宅のリノベーションだという結論に至りました。そんなSatokoさんは「リノベーションは、建売住宅と注文住宅のいいとこどりができる」と話してくれます。元の家のデザインや間取り、心地よさを活かしながら、不満な点を改善、プラスにしていけるのがリノベーションであり、実際の風通しや日当たりを確認できるのも、初めからそこに家があったからこそ。元の家のコンディションやデザインなどが理想に近いほど、リノベーション箇所は少なくなり、完成への近道にも。また、既存で活かせるところはそのままに、変えたいところは大きく変更して予算をコントロールするのもポイント。希望を叶えるために、メリハリある工事の検討をしていきたいですね。

白と淡い色合いでコーディネートされたSatokoさんのお宅。無垢の床や、やさしい色味のタイルと横に並ぶ黒板×作品とお子さんの笑顔。陽だまりがよく似合う、ほんわかとした空気感がナチュラルインテリアを包み込みます。これもまた、素材やそのものの持つ雰囲気を吟味し、取り入れていったから。そして、実用性も欠かせないのがSatokoさん流。床、棚や洗面所なども、しっかりと将来を見据えたものでしたね。マンション派?一軒家派?どちらにしても制約がある中でのリノベーション。「制約のある中でも工夫して家事動線の良い間取りを考えるのは面白い」と語るSatokoさんスタイルで、リノベーションを楽しんでいくのもいいな、と感じました。

Satokoさんのお住まいについて

・所在地: 愛知県春日井市
・物件種別: 戸建て
・建築面積: 117.76平米
・間取り: 3SLDK
・この家に住む人: 私、夫、娘
・施工期間: 2ヶ月
・設計: アネストワン
写真と間取り:Satokoさん
お気に入りに追加

この記事を書いた人

RoomClip magさん

暮らしとインテリアにまつわる「ノウハウ」をお届けするウェブマガジン。日本最大級のインテリアSNS「RoomClip」に集まった写真を元に、誰にでも役立つ情報をお届けしています。

SUVACOは、自分らしい家づくり・リノベーションをしたいユーザーとそれを叶えるプロ(専門家)とが出会うプラットフォームです。

家づくりについて学ぶ

「自分らしい家づくり」に大切な、正しい家づくりの知識が身につくHowTo コンテンツ集です。

専門家を無料でご提案

家づくり・リノベーションはどこに頼むのがいい?SUVACOの専任アドバイザーが全国1,000社以上からご希望に合うプロをご提案します。

住宅事例をみる

リノベーション・注文住宅の事例を見たい方はこちら

家づくりの依頼先を探す

リノベーション会社や建築家、工務店など家づくりの専門家を探したい方はこちら

会員登録を行うと、家づくりに役立つメールマガジンが届いたり、アイデア集めや依頼先の検討にお気に入り・フォロー機能が使えるようになります。

会員登録へ

同じテーマの記事

同じテーマのQ&A

住まいの記事 カテゴリー一覧

専門家探しも、家づくりのお悩みも
SUVACOのアドバイザーに相談してみよう

専門家紹介サービスを見る