現在、我が国のベッド普及率は 60.1%(日本ベッド工業会統計)と年々、増加傾向にあります。半数以上の家にベッドが設置され、低反発から高反発、最近はエアウィーヴに代表される敷きパットも人気がありますね。そんな、睡眠環境が多様化している中、ハンモックも一つの寝具として取り入れてみてはどうでしょうか。ハンモックの設置の仕方や寝るためのコツをお伝えします。
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どんどん軽量化していく日本の寝具
ハンモックは斜めに寝るのが正しい使い方だった!
たったこれだけの道具でハンモックは取り付けられる
どんどん軽量化していく日本の寝具
「畳の上に綿(わた)ふとん」という、古き良き日本の寝床環境が絶滅しつつある中、私たちは様々な睡眠環境を選択できるようになりました。
しかし、我々が求める機能に、ある共通の特徴があると言えます。それは、どんどん軽さを求めていっているのではないかということです。掛けふとんは、綿(わた)ふとんから始まり、羽毛ふとんへとどんどん軽くなっています。
敷きふとんも、片わたの敷きふとん→マットレス→敷きパッドと、皆軽さを求めている点に興味を覚えます。そして、ハンモックこそ、さらに軽く、最も浮遊感を感じられる寝具なのです。
ハンモック発祥の地、中南米では今も立派な寝具として使われています。少しの間だけぶらぶらと乗るというよりは、翌朝までしっかりとハンモックで睡眠をとっている人がいるといいます。
日本人の多くが、「ハンモックは少しの間リラックスするものだ。ちょっとした遊び道具だ」という認識かもしれません。しかし、何よりもこの快適な寝心地と気軽さを知らないのは人生を損している気さえします。空中で寝ているような心地よい浮遊感と適度な揺れでの睡眠は高いリラックス効果を期待できます。
また、ハンモック発祥地と言われているメキシコのユカタン半島は、雨が多く日本同様に湿度が高いのです。実は、ハンモックこそ、暑い夏を乗り切る快適な日本の寝具と言えるかもしれません。
ハンモックは斜めに寝るのが正しい使い方だった!
ハンモックというと、「転倒したら危険だ」、「取り付けるのが面倒臭い」などマイナスのイメージがつきまとうようです。
まずは、そういったマイナス要因や多くの方が間違った認識をしているかもしれないハンモックの寝方などについて、お伝えしたいと思います。
ハンモックの寝方で大きな誤解が、吊っている縦の方向で寝ていることです。縦で寝ると、ハンモックの曲線に沿って背骨が曲がってしまいます。究極の猫背で寝てるようなものですね。
これでは、背骨に良くはなさそうです。また、両端に体を挟まれたような格好になり窮屈です。さらに、何かの拍子でくるっと回転して、床にバタンと倒れてしまうことも!
正しい寝方は、真横よりも少し斜めに寝ることです。そうすると、ハンモックの中心部に体重がかかり、網が横方向に伸びていきます。その結果、地面と平行線を保つほどの姿勢で寝ることができます。
横に広がっている分、ハンモックが回転して倒れることもないので安全です。なので、ハンモックのサイズで重要なのは縦の長さもさることながら、横幅の長さもとても重要ということです。一人用なら、横幅150cm以上、お二人で使うなら180cm以上のサイズがオススメです。
ハンモックと言っても、紐を編んで作るメキシカンハンモックと布で作るブラジリアンハンモックがあります。メキシカンハンモックは網目になっているので通気性も良く、結構、横方向に伸びます。また、編み目が細かいほど、体に食い込まないので、できれば編みの細かいものを選びましょう。
素材もポリエステルからコットンがありますが、強度を選ぶならポリエステル、肌触りで選ぶなら綿といったところでしょう。ただ、細い糸で編んでいるため、絡まったり、他のものにひっかかる可能性があります。簡単に切れたり、ほつれたりするものではありませんが、デリケートに扱うのに越したことはありませんね。絡まっても、慌てずゆっくりとほつれを直していきましょう。
初めての人や、少し雑だと思う人(笑)は、布バージョンのブラジリアンハンモックを使うことをお勧めします。
たったこれだけの道具でハンモックは取り付けられる
次にハンモック購入に躊躇するのが「取り付けられるのか?取り付ける場所がないのでは?」という疑問ですね。
この記事の読者の方々は、おそらくリノベーションに興味を持っていたり、頑丈で広い住居をお持ちの方も多いのではないかと推測しているのですが、答えは、「YES. YOU CAN」です。
6畳以上のお部屋と柱(梁)があれば、後は、道具を使って取り付けるだけ。せっかく作ったお気に入りのお部屋。新しい生活。もっと快適なリラックスタイム、睡眠時間を体験してみてはいかがでしょう。
では、お部屋に取り付ける方法の基本的なポイントをお伝えします。
ハンモック以外に必要な道具は、
①ハンモック専用のプレート金具とネジ8本。
②電動ドリル&ドライバー。
この2点だけです。ただし、石膏ボードのお部屋に付ける場合は、柱を探すための下地チェッカー、長さの調整が必要な場合は、ロープとカラビナを使って調整します。
お部屋の幅は、ハンモック全長の7割程度を確保できれば取付可能です。高さは、大まかに言うと、ハンモック全長の半分。3mのハンモックを取り付けるなら、部屋の幅、2m以上、高さは1m50cm以上ということになります。
もちろん、ハンモックの大きさは多種多様なのですが、6畳~10畳ほどの広さで使うのであればハンモックの全長3m~4mくらいがちょうどいいと思います。
上記のおおよその寸法を踏まえ、家の中にちょうどいい柱か壁に金具を取り付けます。
問題は、石膏ボードのお部屋ですが、石膏ボードに隠れている柱を探すことが出来れば取り付け可能です。方法は、下地チェッカーを使って柱を探します。ブスブスとボードを刺していき、木材に当たっている手応えがあればそこは柱です。(もっとも、原始的な方法で壁を叩いていき、柱に当たったような手応えで見つける方法もありますが、あまりオススメはしません)柱の位置をペンなどで印をつけて、金具を取り付ける準備をします。
ドリルで下穴をあけてから、ねじ止めした方が安全でしょう。このような、ハンモックプレートをそれぞれ4箇所、計8箇所、ネジ止めしたら完成です。
後は、金具のフックにハンモックの輪っかをかけるだけ。
ハンモックの長さが足りなかったら、ロープで縛って使うのもいいですね。
極上のリラックスタイムがお待ちかねです。
初めのうちは、ハンモックで翌朝まで寝ようとはせず、1、2時間の使用から徐々に慣れていってはいかがでしょう。
数ヶ月後には、ベッドも、ふとんも入らず、さらに軽い寝具の上で快適睡眠が得られそうです。快眠は、なにもベッドだけで得るものとは限りません。日本の睡眠道具として認められる日が来ることを祈っています。
※小学生以下のお子さんのみでハンモックを使うのはやめて下さい。
※自分で設置することには安全面でのリスクが伴います。この記事の内容が安全性を保証するものではありませんので、不明点があれば、施工した工務店、住宅メーカーなどのプロに相談して下さい。
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