「近くに来たから、ちょっと寄ってみたの」と突然友人が訪ねて来た時、私はいつも身近にある物だけ寝室にポイッと投げ入れて、「散らかっているけど、どうぞ」と言い訳してやり過ごします。出しっぱなしの文房具や、なぜか落ちている洗濯バサミに生活感がありありと出てしまい、恥ずかしい思いをすることばかり。
落ち着いて「来てくれて嬉しい! どうぞ」と急なお客さんを迎え入れられたら、素敵ですよね。個性的なリノベーションで、そんな生活に近づいた事例を紹介します。
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縦長の視界を作る部屋
一か所にまとめた大容量収納
余白の美学、あえて無駄と思える空間を作る
リノベーションしなくてもできること
縦長の視界を作る部屋
一般的なファミリータイプのマンションをリノベーションした物件です。
壁をできるだけ取り除き、壁は白色に統一してあります。また、一部の配管、配線を意図的に見える形にしています。
壁をなくすことで、入り口から見た時、視線が部屋の奥まで通ります。前方へ続く縦長の視界は、広くてすっきりとした印象を作り出します。玄関を開けた瞬間の第一印象が「広い! 開放感がある」ならば、その後の見え方も違ってきそうです。
また、壁や天井を白色にしているので、全体的に清潔感が出ます。白の服を着ると光を反射して顔色が明るく見えるのと同じで、白い壁は部屋全体を明るくします。
「配管や配線は生活感そのものでは?」と思う方もいるでしょう。でも、この無機質な雰囲気は、日常を打ち消してくれます。延長コードやコンセントは生活感を出してしまうのに、不思議ですね。上手に見せるバランスこそが、プロの技と言えそうです。
一か所にまとめた大容量収納
生活感が出てしまう要因として一番大きいのは、出しっぱなしの物たちです。
テーブルの上のふりかけのビン、カウンターに無造作に置かれた処方薬の袋…数え出せばきりがない! しまえる物はしまった方が絶対にいい。「収納する場所がない」と言えないほど広い収納があれば、なおいい。
そんな希望をかなえたリノベーション実例です。
余白の美学、あえて無駄と思える空間を作る
一般的なマンションの玄関スペースよりも広く、昔の家で言うところの「土間」のような場所をプラスしたリノベーションです。
一見すると不要な空間にも感じられますが、余裕のある空間は生活感を隠すとともに、面積以上の広さを演出してくれます。
ベビーカーを畳まずに置けたり、大きな買い物をして帰ってきても荷物の置き場所に困らなかったりと、実はとっても機能的なのです。
リノベーションしなくてもできること
壁をなくしたり、広い玄関を作ったりするのは無理でも、今すぐできそうなこともあります。
例えば、縦長の視界を作り出すために、入り口近くに大きな家具を置いて、部屋の奥には物を置かない。出しっぱなしにしないで、使うたびごとに片付ける。余白の空間を持つために、物を持ちすぎないなど……。
少し意識を変えるだけで、それほど手間はかかりません。「してみようかな」と思えることからトライしてみるのもいいですね。毎日続ければ、きっとお客さんを呼びたくなる家になります!