新しい住まいを探せる物件サイト、とっても便利ですよね。様々な条件で検索ができるため、好きな人はずっと見ていられるのではないでしょうか。また、地域や価格などの条件で検索をかけると、どうしてもそこばかりに目がいってしまいがちですが、ほかにも見ておかないと大きな後悔をしてしまうかもしれないポイントがあります。そこで今回は、サイトの物件情報で、見落としがちな3つのポイントについてお伝えします。
▽ 目次 (クリックでスクロールします)
①毎月の出費を左右する修繕積立金と管理費
②修繕積立金と大きく関わる総戸数
③思わぬ命取りの可能性もある土地権利
①毎月の出費を左右する修繕積立金と管理費
購入したマンションには、月々のローン支払いとは別に、修繕積立金と管理費というものが存在します。修繕積立金とは、マンションの大規模修繕工事にかかる費用を住人で毎月積み立てていく制度です。
この費用が少ないと、工事ができず建物の老朽化が進んでしまう可能性があります。
金額は総戸数や築年数、建築延床面積により異なりますが、同じような条件の物件と比べ、あまりに安い場合は、後々値上げする可能性が高かったり、工事自体の計画がうまく進んでいない可能性を考えておきましょう。
また、管理費には、管理人さんや共有設備の維持やメンテナンス、小規模修繕工事などの費用が含まれます。エレベーターが多かったり、共有スペースが立派だったり広かったりすると、管理費も高くなる可能性があります。
②修繕積立金と大きく関わる総戸数
修繕積立金と大きく関わってくるのが、マンションの総戸数。総戸数が少ないと、大規模修繕工事の個別の費用負担は大きくなります。
20戸で月々1万円を積み立てた場合は年240万円。100戸で月々1万円を積み立てた場合は年1200万円。10〜15年単位で比較していくと、集まるお金の差は大きくなっていきます。
とはいえ、少戸数のマンションは都心や市街地に多く、交通の便や生活施設に恵まれています。そして、管理組合の決議が取りやすいというメリットもあります。
自分のライフスタイルにあわせて、総戸数がどれくらいのマンションがいいのか考えてみるのもいいかもしれません。
③思わぬ命取りの可能性もある土地権利
マンションには土地の権利というものがあります。この権利の種類によっては、一生住めると思っていたのに、出ていかないといけない場合もあるので、注意が必要です。
権利には、大きく分けて2つあり、自分のものか、借り物なのかという違いです。自分のものになる場合は、「所有権」といい、これは土地の権利も自分が持つというものなので、特に問題はありません。
一方、借り物の場合、「借地権」といい、いくつかの種類に分かれ、内容も異なります。
(1)1つは、「普通借地権(旧法借地権)」といい、これは修繕積立金と管理費の他に、地代を支払うもので、契約期間は30年以上、また、よほどの正当理由がない限り、地主側からの契約解除はできないため、永住するケースが多いといえます。
(2)もう1つは、「定期借地権」といい、こちらは契約の更新はできません。契約期間後は、更地にして地主に返す「一般定期借地権」と、建物を地主に買い取ってもらう「建物譲渡特約付き借地権」があります。こちらは、売却後にそのまま賃貸として住み続けられるケースもあります。
こうしてみると、所有権のマンションの方が良いように思えてしまいますが、借地権のマンションは2~3割ほど安いと言われており、土地に関する税金の支払いもないため、住まいにかかる予算を大きく抑えることができます。
新しい住まいを探している方は、物件サイトでこうしたポイントもチェックしてみてはいかがでしょうか?