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この様な立地条件の場合、外部空間(前面道路・街並み)からも景色(山)を見せる設計スタンスか、それらとは一度縁を切り、内部空間に入ってから景色を見せるスタンスかの選択を迫られます。
建築を構成するには、当然、床、壁、天井があります。これらに開口部を設けて開放性を調整する訳ですが、今回の敷地の場合、住宅街に対するプライバシー確保のこともありますが、後者の方が赤城山との精神的な一体感を高める意味で適していると考えました。
赤城山に面した一面以外の五面は閉鎖的な構成とすることにより、赤城山への精神的な方向性が増しつつ、同時に身体をシッカリと受け止め、包み込む器としての包容力ある空間を目指しました。
ということで、前面道路側は窓の少ないデザインです。玄関を入ると「赤城山」が、個室に入ると「赤城山」が、階段を上がると「赤城山」が、リビングに入ると「赤城山」が、そしてお風呂に入ると「赤城山」が、という眼前に「赤城山の風景」が広がる演出です。
そんな内部空間に入った時の感動を高めるため、前面道路側の外観は、白壁と板壁とで構成し、開口部を少なくすることにより、プライバシーを確保しつつ、一歩中に入ると雄大な赤城山を望める空間構成としました。
初めてプランを提案した時、「白壁と木で包まれた箱型の外観に魅せられました」と、建主さんから嬉しいお言葉を戴きました。
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注文住宅事例
面積:155.82㎡
エリア:群馬県前橋市