お気に入り
リビングダイニング事例:LDKから赤城山側の外の景色を見た様子(対岳荘)

LDKから赤城山側の外の景色を見た様子

開口部については、当初より建主さんの要求がありました。「大きな窓、出来れば境目なしの額縁のような。ただし風通し良く、空調に頼らない。利根川のせせらぎも聞きたい」と。

住宅用の既成サッシでは、要望に応えられないので、木製特注のオリジナルで制作しました。9尺のFIX窓と、3尺の引戸の組み合わせ。高さは2400mmです。フレームレスの大開口と、風を取り込むテラス出入口。スッキリと実現しました。

床は『メープルの無垢フローリング』。床暖房を採用しているので、通常の無垢フローリングは使えません。そこで今回は、無垢の繊維方向を交互に貼り合わせた3層フローリング。反り、膨張、伸縮などの安定性が良いので、幅154mmの幅広材として使え、高級感があります。
色は、基材を真空釜でサーモ・加熱処理することにより出した自然なダークカラーのアメ色。芯までアメ色なので、傷を付けてもアメ色です。着色料は一切使用しておりません。
仕上げは、亜麻仁油ベースの体に優しいワックスで、木の質感を大切にしております。

天井は『煤竹』。一本の長さは、約5.4m。もちろん、そんな長い竹は無いので、サヤ管状に繫いでいます。 節の所でジョイントしているので、全く繋目は分りません。
竹は自然の物なので、決して真直ぐではありません。太さもマチマチで、節もあります。天井に貼る際に、矯正しながら、ラインを出して、しっかりしたステンレスビスで丁寧に貼っていきます。職人さんが手間を掛けた美しい天井です。

床、天井の貼り方向は、通常、長手方向に貼るのですが、ここでは反対に短手方向に貼っております。これは大きな開口部に面したテラスと、さらにその向こうに存在する赤城山への視線の方向性を助長するためです。

麓に流れる利根川の流れに耳を傾け、緑の絨毯のように広がる木々の上に浮かび、ただただ、赤城山に向かって身を委ねる。そんな空間を目指しました。

この写真を見ている人におすすめ

オグハウス (スタディコーナー)
奥沢の住宅 (外観2)
plâtrier (plâtrier)
Gather House (庭を見る)
H-House (外観)
中庭のある家 (寝室)
田園調布の家〜スキップフロアで縦に繋げる住まい〜 (スキップフロア)
Villa Stella (summer) (書斎)
indoor terraceの家 (階段から見下ろす)
根來宏典

根來宏典

建築家 / @東京都

注文住宅事例

対岳荘

面積:155.82㎡

エリア:群馬県前橋市

同じ住宅事例の写真(全15枚):

  • 対岳荘の写真 ロケーション
  • 対岳荘の写真 前面道路側の外観の様子
  • 対岳荘の写真 少し広めに作ったエントランスホール兼ギャラリー
  • 対岳荘の写真 客間として使われる和室入口の様子
  • 対岳荘の写真 和室に入って、奥からの見返しの様子
  • 対岳荘の写真 手前がリビング、その奥がダイニングキッチン
  • 対岳荘の写真 LDKから赤城山側の外の景色を見た様子
  • 対岳荘の写真 深い庇のバルコニー
  • 対岳荘の写真 夕暮れ時にバルコニーから見るLDK
  • 対岳荘の写真 階段スペース
  • 対岳荘の写真 客間の傍に設けた1階トイレ
  • 対岳荘の写真 夜桜をイメージしたトイレ
  • 対岳荘の写真 浴室は疲れを癒す場所
  • 対岳荘の写真 自宅で愉しむ旅館のお風呂
  • 対岳荘の写真 アプローチの夕景

根來宏典さんのそのほかの住宅事例