注文住宅

奈良の家 O 邸 2010

エリア:

奈良県

内容:

シンプルな住まいに暮らす
このお住まいはコンクリート造でモダンなものとのご希望から建物への関わりが始まりました。建物はモダーンという言葉が発するイメージから均質で明るく快適な住まいに加えて普段の暮らしに支障のない手立てを備えることは大切なことです。この地での四季の移り変わりや時折の暴風雨等々、自然の営みの中にあることに変わりはありません。住まいは永く住み易く、支障のない様に設備を整えると同時に風通しや室内環境への工夫もまた忘れてはならないものの一つです。

ご希望で白い色彩の素材で統一しました。室内仕上げは天井、壁は自然塗料、床は白い大理石としました。冬場、床暖房を設置し南の日差しと合わせ広い空間を快適な環境に保っています。
手前は二階への階段を設置しています。角にやわらかい丸みを持たせて安全性に配慮しました。

塔屋は機能的な要素が比較的に緩やかな場所です。O邸では3階に上がると周辺の眺望が一気に開けます。その開放感をうまく楽しんで頂けるように開口の開け方や室内仕上げ等に気を配りました。

住まいは快適に暮らすために様々な付設機器が必要です。それらを整理してシンプルな外観になるように試みました。

小面積の雨水処理に対応して、写真のような雨といを設置しました。近年の豪雨時は処理能力を越えた雨はあえてといを開放し溢れる方を選びました。伝統的な茶室とゾウの鼻をヒントにしました。

打合せを通じて、出来るだけシンプルなお住まいをご希望されていました。コンクリート造でシンプルに且つ地面から浮遊感を加えて軽く印象づければとの試みをしました。建物もデザインで特に配慮しなければならない要素はプロポーションとバランスを保つことです。特に、シンプルなものはより厳しさが要求されます。

道路に面した北面は収納や水回りの用途を設けてて壁面を多くし、プライバシーと防犯要素を高めました。

このプロジェクト事例を手掛けた建築家

浜一彦

建築家 / @大阪府

耳を澄まし問いかける 初めての場への訪れは、そこにある空気や草木、土などの語りかけに耳を澄まします。草や木の陽当たりを好むのもの、少し湿気を欲するもの、そして乾いた土、通り風それぞれが語りかけてくるものに、耳を澄まし、問いかけることから一歩が始まります。 人もまた語らいのなかでその奥にある未だことばにならない思い、それが語りかけてくるものに耳を澄ましているといつしか忘れ失いつつあるものへの気づきが芽生えてきます。語らいと問い掛けはやがて生きる励みや拠りどころとなるものを創り出して行く源であるかもしれません。その関わりに信をおき希望を託して伴走者の一人としてその在り様を問いかけ続けられることを願っております。