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計画地は横浜市港南区、小高い山を宅地造成した古くからある住宅地に位置します。
敷地は山の頂上付近にあり、平らな部分がほとんどない崖地で、斜面の地形に沿って造成されたためかなり変形しており、敷地の面積は約40坪ですが、崖地条例に当てはめると建たない部分もあり、狭小地の部類に入ります。
そのような厳しい条件でしたが、地盤も含めた敷地の難点を細部に渡り再考しながら、難点が利点に変わるような建築の形状や構造、「建ち方」を意識して設計し、それがダイレクトに「建ち姿」となって現れました。
まず、多角形の敷地に対して、その形状成りのプランとしながら、各開口部を意識的にデザインしました。
例えば、ファサードとなる東側の先細りの部分には、スキップフロアの中間階にスタディールームを配置し、1層半の高さの開口部を設け、眺望の良さや東側の光を奥の上下階に提供しています。
南側(中1階:DK、1階:主寝室)では、隣家からの視線を遮るために腰壁の高さ(中1Fでは1580mm,1Fでは900mm)を調整しつつ、山の頂上である事を生かした遠景を眺める水平窓としました。
北側は隣地の通路となっているため、プライバシーに配慮した小さな窓とし、西側の山に近い子供室では、山の緑を借景として取り込むハイサイド窓としました。
建物のボリュームは極小地と厳しい斜線制限により、高さを抑えてコンパクトになりましたが、2つのメインフロアとそれをつなぐスキップフロア構成と開口部により平面的、断面的にも奥行きと開放感のある空間となっています。