注文住宅

鉄の家

内容:

新しい鉄板工法の可能性を追求した実験住宅。

本計画の最大の特徴は、鉄板による新しい工法の提案である。高い技術を持った職人を必要としないシステマチック、かつ、簡易な工法で、熱環境にも配慮した薄い壁を実現し、将来において一般性の高い工法を目指した。
外観の形状は最大ボリュームを確保するために斜線制限によって決まっている。室内側は建物の構造体である溝形鋼同士の接合部分がリズミカルに連続し、空間のアクセントとなっている。ファサードはエキスパンドメタルをダブルに張り、南面採光を確保しつつ、外部からの視線を適度に遮る効果を持たせた。北側は隣地の緑を借景としている。

森清敏/川村奈津子

住宅の設計において重要なことは、クライアントとの信頼関係だと思っています。あらゆる角度で可能性を探り、対話の中で潜在的に埋もれてしまっているその家族の住まいにおけるテーマを引き出していきたいと考えています。すべての要望をお聞きした上で、クライアントのイメージをただ具現化するのではなく、その要望を解釈し直しつつ最もテーマとなることは何かを探し出し、明快な構成にしていく。そのためには、とにかく「話すこと」が不可欠です。また、工事監理においても、志と技術レベルの高い工務店との密接な打合せが重要です。クライアントとの打合せには原則2名で参加し、男女双方の視点で設計、監理を進めます。