注文住宅

平屋のコートハウス

面積:

165㎡

エリア:

愛知県尾張旭市

実施時期:

2014年6月

内容:

奥行きのある敷地を活かす。
基本は平屋建て。2階は子供室のみ。
熟年ご夫婦が趣味を楽しめる住まい。
中庭が室内を明るく気持ちの良い居間。

建築の大好きな元大工さんが立ち上げた工務店に施工をお願いした。お施主様、施工者、設計者の3者が、だんだんと意気投合して気持ちがアップしていくような家造りとなった。やはり建築の好きな施工者との仕事はとても楽しいものとなる。こういう本来のものつくりの楽しさを三者共に味わえるのは本当にうれしい事です。お施主様も住宅つくりに乗っていただけたことと思います。天井の高さを抑えたワイドな空間のプロポーションの良さを実感でき、今後の設計に生かせる大きな収穫ともなった。

リビングの天井は垂木の化粧表し天井、垂木がリズムのある陰影をつくってくれます。
畳コーナーは建具なしでご主人が囲碁を楽しまれるスペース、掘りごたつ形式です。
中庭に面した小窓はトイレ・洗面・お風呂・趣味室、ランダムに配置しました。

キッチンはオーダーメイドで、奥さまの使いやすいように引出しやサイズを調整しました。天板はステンレスで大きなスクウェアーなシンク、必要なものを揃えローコストに出来ました。大きな窓から中庭も眺められる明るいキッチンです。

木建具の窓はフルオープンに。中庭側の天井を低く抑え、横広でワイドなプロポーション。水平の広がりが強調され、落ち着きのある気持ちのいいリビングです。中庭を見ながら、ぼーっとできる柔らかな空間が出来ました。

2階から半階のぼりテラスへ出るステップ。
テラスは見られたくない洗濯物や布団干し場。

お持ちの書物をたっぷり収納。
下二段は深めにしてあるのでカウンターとしても便利に使えます。

主寝室です。中庭を挟んでこの部屋とリビングがあるので、どちらからも大きな木サッシが背景となり、ガラスに木々が写り込むと緑が一層引き立つ効果があります。

右手前の引戸はウォークインクローゼット。主寝室の引戸横にはガラスが仕込まれていて、戸を閉めても中庭の景色が連続して見えるようになっています。

床は木目の細長いタイル。銀行員さんなどはこの広い土間で対応。スリット窓の一部を板戸とし通風口に。風が通りぬけ、夏でも北からの涼しい風が入ります。

主寝室から中庭越しにリビング・キッチンが見えます。中庭はメンテナンスが楽なよう
自然石を多く敷き詰めました。デッキはセラガンバツの広めのウッドデッキです。

檜の柱とスリットガラスで防犯もかねた明るく広い玄関。室内から漏れるあかりが表情をつくります。車椅子対応も考慮に入れ、道路から段差のないスロープを設けました。

雨に濡れないで家に入ることが出来るようパーキングの屋根はやや大きく、玄関ポーチ
の庇と接続しています。奥の引戸(木)は自転車置場へと続き、勝手口に繋がる便利な
出入り口。外壁と同じ素材の白い扉部分には電気メーター類が仕込まれています。

道路からの景色は幅の狭い小住宅とみえますが、実はほぼ平屋で生活できる十分な敷地。
一歩中に入ると廊下が奥へと伸び奥行きある建物。奥が深いとは家相上もよいといわれ
ますが、ちょっと意外性があり趣のある空間演出になりました。ウッドデッキと切り石
と緑の中庭を挟んで、右部分がリビング、左部分が主寝室になっています。

この住宅事例を手掛けた建築家

鳥山敦生

建築家 / @愛知県

建築は街を造り風景を造りそして人を造ります。 建築を設計するという行為は極めて社会的な責任ある行為でありながら、一方でモノづくりという点からは極めて個人的な創造行為であります。個人的なアイデアや想像力こそが生き生きとした感動を建築に与えることができます。設計するという行為はこの一見相反する両面性の中で営為努力することだといえます。具体的には、諸々の問題を解決しながら、私的で個人的な想像力を原動力に、無言の第三者の多くの考えを聴く事に心がけるようにしています。