注文住宅

KS邸

実施時期:

2011年

内容:

3方を道路に囲まれた120坪の大きなこの住宅の特徴は、スタデイスペースと名付けられた7坪足らずの小さな空間です。

大きなトップライトのあるこの小さな吹き抜け空間は、1階と2階を結ぶ階段室でもあります。1階では生活の中心である南側のダイニングキッチンと、応接室も兼ねた少しフォーマルな北側のリビングの中間に位置し、2階では南側の3室の子供室と、北側の寝室の中間に位置しています。日常の生活動線はこの空間を中心に回遊します。ここに設けられた5mの長い机の前に座ると、正面の南の開口からは、ダイニングキッチン越しに南庭の池を見る事ができます。振り返ると、北の開口からはリビング越しに中庭とその奥の和室が、そして、トップライトからは大きな空を見上げる事ができます。

2階の子供達の声、キッチンの水音、リビングでご主人が聴く音楽。様々な音や気配がこの空間を満たしています。この小さな空間はこの大きな家の中心でもあるのです。

この住宅事例を手掛けた建築家

内川建築設計室

建築家 / @岐阜県

建築は色とりどりの糸を幾重にも織り重ねて出来る一枚の布に例える事が出来ます。材料、デザイン、構造、法規、経済性、社会性、歴史性等々、無数の糸で織り上がったいくつもの層は互いに独立する事なく複雑にからみ合いながら、1枚の布に様々な風合を与えます。建築家はその中の何本かの糸や織り方にこだわりながら、独自の布を織り上げていきます。  また、建築を1つの書物に例えるなら、単語の羅列の中に様々な意味や作者の美意識などを読み解く事が出来る様に、建築もまた表面に表れたデザインの奥に建築家の様々な思いを読み解く事が出来ます。きれいな単語や文体によって明快なテーマを発する心地よい文章(建築)よりも、意味深な単語や文体、単純には読み解く事の出来ないテーマ、しかし何故か心を打つ、そんな匂いたつ様な文章(建築)に私達は魅力を感じます。 そして、時間を経る程に味わいを深めていく、そんな建築を作りたいと願っています。

内川建築設計室

建築家 / @岐阜県

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