戸建リフォーム・リノベーション

アトリエのある家 HouseNK

費用:

1500万円

実施エリア:

静岡県浜松市

実施時期:

2016

築年数:

25年

内容:

築20年以上のハウスメーカーの住宅をリノベーションした。
外部仕上げや前の居住者が近年改装して傷みの少ないキッチンなどは手を加えず、必要以上に壁を減らしたり、増やしたりせず、既存の間取りの隣り合う室の関係性を見直した。
既存が防音室として利用していた1階北側の室を、美術作家である奥様のアトリエとし、残りの住居部分とその時々によってフレキシブルに繋がったり、隔てられたりできるよう計画した。

具体的には元の階段室部分、2階の和室北側部分の壁を取り払い、上下階の光と風の流れを生み、中廊下が暗く風通しの悪い改装前の欠点を取り払った。
特に1階中廊下に面する部分の建具は京都府綾部市の黒谷和紙の職人、ハタノワタル氏の手漉和紙を貼り、左官仕上げの壁と相まって薄明かりの中に独特の素材感をあらわしている。

アトリエは施主自ら仕上げ作業を行なって仕上げられるよう、塗装仕上げとし、他の室は左官仕上げとなっている。
床は各室の空間と用途から仕上げのオイルの色を選び、その場に適した心地良さを提供している。


写真:新澤一平

玄関

ピーラー無垢材の玄関扉、玄関枠。
右手側にはタモ突板貼りの玄関収納。
奥へ向かうにつれて奥行きが増していき、傘などの小物からレインコートなどまで幅広く玄関廻りの収納に対応。
土間は白モルタル洗い出し仕上げ。青と茶のガラス骨材を練り込んでいる。
床材はクルミ無垢材のフローリング。植物性のオイル塗装で仕上げている。

玄関

ピーラー無垢材の玄関扉、玄関枠。
右手側にはタモ突板貼りの玄関収納。
右手奥は既存アルミサッシからやわらかく光がこぼれる。
奥へ向かうにつれて奥行きが増していき、傘などの小物からレインコートなどまで幅広く玄関廻りの収納に対応。
扉は取手などを付けず、シンプルにミニマルにタモの壁面としてみえるよう仕上げた。
土間は白モルタル洗い出し仕上げ。青と茶のガラス骨材を練り込んでいる。
床材はクルミ無垢材のフローリング。植物性のオイル塗装で仕上げている。

廊下

1階中廊下の空間。ここは最も暗い場所だったところ。階段をかけかえて、既存の縦長のFIX窓からはいる光の質が一日中変化する薄明るい場となった。
この光により壁や木製建具の仕上げの質感が非常に美しく感じられる。
ハタノワタル氏による黒く染められた黒谷和紙の引戸を開くと隣の部屋は施主である美術作家のアトリエとなっている。

廊下

中廊下からハタノワタル氏が漉いた黒谷和紙貼りの引戸を開くと美術作家である施主のアトリエがみえる。

アトリエ

アトリエ内部。建具のどこも展示などに使えるようベニヤに塗装仕上げ。テーブルは施主の以前の住まいで間仕切りとして使用していたシナ合板を加工し再利用している。
天井からはスチールプレートを溶接して製作した間接照明ボックス。ここにライン状の照明器具を仕込み、天井面を照らし間接照明としている。机上面で北側窓からはいってくる自然光と重なった時に、絵画を描くのに適した照度をつくり出している。

アトリエ

アトリエ玄関越しに緑ゆたかなアプローチをみる。
玄関扉はピーラー無垢材の框戸。ドアハンドルはナラの木製ドアハンドルで水性塗料仕上げ。金物はオーダーメイド品。

階段

中廊下にひかりを導く黒皮仕上げの鉄骨階段。踊り場より上は蹴込み板をなくし、踊り場より下は作家の作品庫として利用している。
スチールの手摺子にタモ無垢材の手摺を載せている。

リビングダイニング

2階住宅部分リビングダイニング。
造作家具はすべてタモ無垢材またはタモ突板貼り仕上げ。
アトリエと同様、スチールプレートを溶接加工した間接照明の照明ボックスが吊られている。床はクルミ無垢材にオイル塗装仕上げ。壁・天井は左官仕上げ。
大きなカウンターのある冷蔵庫隠し兼カウンター付き収納棚越しにキッチンと繋がる。

予備室

2階住宅部分予備室。タモ突板フラッシュの4連木製建具を開くとリビングダイニングとつながる。右手は階段室と繋がる木製框戸。こちらもタモ無垢材を使用。

予備室

2階住宅部分予備室。奥に階段室、右奥には主寝室へと繋がる廊下がみえる。
この予備室と階段室との繋がりにより、光・風・人の気配が1・2階の存在を近いものにしている。

脱衣洗面所・浴室

洗面所と浴室。洗面カウンターはデコリエという薄塗り左官仕上げ材で施工。全体的に白と木目で統一。浴室はユニットバスでオリゾンテという製品。