戸建リフォーム・リノベーション

『姫路の家』古民家再生と米蔵の曳家

実施エリア:

兵庫県

築年数:

100年

内容:

明治40年頃建築の主屋の再生、大正7年建築の米蔵の曳家とリノベーション、水回りは新規に増築した。
  
木造厨子2階建て平入り入母屋瓦葺きの主屋は、戦後大きく改造されていた。多くの柱が取替えられ、天井を高くするため差鴨居は一部撤去され、軽量鉄骨の梁で補強されていた。
雨漏の原因であった北側の増築された玄関屋根を当初の平入り屋根の形に戻し、塞がれていた虫籠窓も再現した。北側道路に面した居室には近隣の古民家を参照した細格子を設け、外部よりの視線を遮るように、プライバシーにも配慮した伝統的な外観にしている。
主屋には生活の中心となる部屋を配置し、それに伴い耐力壁である土壁バランスよく増設し、柱の取替、梁の追加・架け替えなどで耐震性の向上に努めた。新しい材料を使用しながらも古材の利用や、隠れていた構造材を現わすことで元の民家の雰囲気を取り戻すよう心掛けた。建具も古い建具をできるだけ利用することにより新旧の調和を図っている。
また、安全で快適な生活が送れるよう床の段差をなくし、断熱材や断熱サッシの使用により断熱性を高め、床暖房やシステムキッチン、ユニットバス、衛生機器などは最新の設備を設け、居住性を高めている。

主屋の日当りを良くする為に曳家改修した米蔵は、外部の板壁や漆喰塗りの補修程度でほぼ既存のかたちを残しながら建築基準法に適合させるためべた基礎の設置や床組の補強などを行っている。また愛犬家でもある娘さん達の帰省時にゲストルームとして利用するため、開口部の設置、滑りにくい床材や床暖房を採用し、コンセント位置など細やかな配慮がされ、倉庫として利用されていた米蔵を明るく快適な居住空間へと再生した。  
デッキでの夕涼み、中庭の松を眺めながらの入浴、入浴後庭を見ながら脱衣室のベンチでの一服、その近くで洗濯、日当りの好い室内での物干し等を考えた増築部分。脱衣室の天井には既存離れの広縁で使われていた繊細な化粧垂木の天井を移設し、離れのイメージを残すようにしている。

ゲストルームに生まれ変わった米蔵

主屋の通風・採光をよくするために曳家を行った米蔵は、愛犬家でもある娘さん達の帰省時にゲストルームとして再生。現代の基準に合わせる為、新たに基礎を設置したが、外観は板壁・漆喰の補修程度で既存の形そのままに、開口部の設置した。犬が滑りにくい床材や床暖房を採用し、コンセント位置など細やかな配慮を行った。

和モダンなリビング

構造材を現わしにして、吹抜けを取った和モダンなリビング。
キッチンや建具はカラフルなものを使用した。

明るくなった庭

デッキでの夕涼み、中庭の松を眺めながらの入浴、入浴後庭を見ながら脱衣室のベンチでの一服・・・米蔵を曳家することで明るく開放的になった庭は、そのような生活を彩る活きた庭となった。

外観

色々増築されていた部分を撤去し、元あった形に復元。板塀、虫籠窓、格子を新たに取付た。格子などの形状は近隣に残る古民家をベースにデザインを行った。