注文住宅

GROW

面積:

124㎡

エリア:

東京都新宿区

内容:

デザイナー夫婦の仕事場を兼ねた住宅が建つ都心の一角は、土地区画整理事業の換地として割り当てられた僅か20坪弱の狭小地。エントランスに設けられた夫婦の仕事場は、ビルトインガレージと一枚の透明ガラスで仕切られたコックピットのような空間。ひとたびガレージドアを全開すれば、内部空間は街路と一体化し、心地良い中間領域が生まれる。1階奥に設えた小さな中庭周辺は上階から降り注ぐ拡散光で溢れ、隣接する主寝室に安らぎをもたらしている。
中央に設えた螺旋階段を上ると、2階には3人の子供部屋に加え大きなボディールームが広がる。置き型のバスタブが置かれた浴室とユーティリティーは可動カーテンによって間仕切られ、コンクリート壁に囲われた中庭側のドアを全開すれば、光と風に包まれながら露天風呂気分が味わえる仕組みだ。
最上階は吹き抜けのあるファミリールーム。斜線制限により生じた傾斜屋根を利用したハイサイドライトやトップライトからは空や都心のパノラマが望め、室内には十分な光が注ぎ込む。畳敷きの造作家具を設えたリビングでは床座の空間が堪能でき、小さなツリーハウスのような気分を味わえる。キッチン脇のサービスバルコニーにはプランターが配される予定で、緑に囲まれながら開放的な気分で料理を楽しむことができる。
塔屋を経由して辿り着く屋上庭園はまさしく都市の憩いの場。開口部を抑えたコンクリート打ち放しのファサードからは想像できないほど内部は開放感で溢れた小住宅は上下階を移動しながら様々な表情を楽しめるのが特徴だ。

■DATA
敷地面積 :65.48㎡(19.80坪)
建築面積 :38.37㎡(11.61坪)
1F床面積 :43.61㎡(13.19坪)
2F床面積 :38.37㎡(11.61坪)
3F床面積:38.66㎡(11.69坪)
PHF床面積:3.69㎡(1.12坪)
延床面積 :124.33㎡(37.61坪)
構造 :壁式鉄筋コンクリート構造
規模 :地上3階+PH階建
用途 :専用住宅

このプロジェクト事例を手掛けた建築家

黒崎敏

建築家 / @東京都

建築には安全性や機能性、意匠性などが求められますが、それだけで十分とは言えません。我々建築家が創り上げる空間には、何よりクライアントや社会が求める豊かな精神性を表現しなければならないと考えています。  人間や自然、あらゆる人工物との関わりの中から導き出される空間は、社会や環境と結び付きながら時代と共に緩やかに進化し、それに呼応するように人々も変化を遂げます。このようなゆらぎのある生命体との共存こそが建築の本質的な役割であり、設計における導線のあり方や光の扱い方、風の導き方や素材の選択手法などのデザインを決定付ける大きな要因となることでしょう。  大胆さと繊細さの両極を意識し、人間としての視野を広げ、洞察を深めながら、時に流されることのない品格のある建築を目指して、一つひとつの建築に丁寧に向かい合いたいと思います。

黒崎敏

建築家 / @東京都

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