注文住宅

東松山のL型ボックス/Moさんの家

面積:

103㎡

費用:

2000万円

エリア:

埼玉県東松山市

実施時期:

2010年

内容:

東松山市内の市街化調整区域で敷地が240㎡と広く、周りはのどかな畑地です。今回は敷地における建物のあり方がいろいろと考えられるので、たたき台で3案出して方針を決めましたが、建て主さんからの要望も2転3転し、5案目まで出しました。

リビング・ダイニングと直行方向に畳スペースがある、全体をL型平面でまとめた案に決定しました。南に面したリビング・ダイニングの吹抜けに、段板が浮いているような階段と透明感のあるFRPグレーチングのブリッジがかかりました。畳スペースは、大きい引込戸でリビング・ダイニングと完全に分離もできるし、一体化もできます。これは建て主の奥様の提示されたコンセプトです。L型に囲われた外部に将来テラスを設置すると、さらにリビングが広がっていきます。

2階部分はブリッジで分けられた予備スペースが2つと主寝室があります。現在はご夫婦2人ですが、将来家族が増えたら間仕切を設置して子供部屋になります。昼間誰もいなくなる防犯上、1階の大開口部には、デザインを考えて、シャッターボックスの付く縦に引き下ろす雨戸ではなく、当事務所でよく採用するすっきりした納まりの横引き通風雨戸を設え、1階小窓は防犯ガラスを採用しています。

南東面外観。L型平面。

1F内観_リビング・ダイニング(キッチン方向を臨む)上部ブリッジ床は透明FRPグレーチング

1F内観_リビング・ダイニンク(玄関方向を臨む)正面家具グリル内にエアコンは納めてある

リビングダイニング。正面収納裏は玄関。欄間部分はガラスで視覚的に一体化する。

1F内観_リビング・ダイニング(畳スペース方向を臨む)。畳スペースとの間仕切りの引き戸はすべて引き込むことができる。

1F内観_畳スペース 畳は縁なし黄金色

左手に作業テーブルと収納のある浴室へ通じる廊下です

2F内観_室(2)(吹き抜けを介して予備スペース方向を臨む)

森 大樹/小埜勝久

●住んで戴きたい家の為に・・・  環境に優しい家、住まい手に優しい家とはどの様なものでしょう?人類の家づくりの歴史は、現代のような設備機械の無い時代が長く、基本的な性能を高めることの工夫の歴史でした。我が国では屋根の深さ、断熱材と耐火の役割を持った左官壁、季節に応じて使い分ける建具の多様性に至る歴史に他なりません。左官壁は今や断熱材に置き換えられる様になりましたが、建築は最も信頼のおける基本性能の寿命の分だけ、環境に適応してきました。そうとは言え、設備に頼らないわけにも行きません。それなら私達は先ず、古来の建築の建て方に学び、まず基本性能を充実させる事を考えましょう。半端な建築では設備機器に負担をかけ、設置費用の分を取り戻すかそれ以前に、それらの省エネ設備の寿命は尽き、次の世代に資産価値として残すにも残念な結果を招いてしまいます。それにも関わらず、環境に優しいという建築は、設備機器だけが関心事となっているようでは本末転倒です。設備機器の設置は後でも可能ですし、これからも値は下がりますが、建築工事は後になるほど高くつきます。敷地の余裕が許す限り、屋根をしっかりかけ、断熱性能をしっかりあげ、機械に頼らない、エネルギー消費に頼らない住宅を作りましょう。 【 これからの建築は、燃費も考えて住んで欲しいと思います。そして、いつまでも価値のある住まいで健康に生活してもらえる家をこれからも提案したいと思います。】

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