注文住宅

裏の裏は表の家

実施エリア:

神奈川県鎌倉市

内容:

商店街に面した貸店舗と貸家を貸店舗及びオーナー住居として建替えた。
前面道路は駅至近の生活道路で北側の薄暗い通りに人通りも車通りも多く、以前は道路ギリギリに店が並ぶ建物であったので、歩行者の溜りと南への抜けを持たせるために1階3店舗の間に路地を設けた。路地奥の門扉を抜けると住居エリアになり、外階段でアプローチする住居と店舗部分を上下で分離させた。
鎌倉景観地区でもあり施主も素材感を大事にされていたので、屋外はALC版を基本に押出成形セメント板やスチールを用いモノトーンでまとめた。屋内はアメリカで生活経験のあるご夫婦拘りのレンガやスチール・木・塗替えのきく塗装の壁仕上げといった素材感と暖か味のある仕上がりとなり、結果的に、内~外、表~裏の対照的な二面性のある住宅となった。
現在は植栽帯に緑も入りやや殺伐とした通りに少し潤いが出せたように思う。

アプローチ

通りに対して溜りの空間となるようアプローチを中心にとり両側にテナントを配置。オーナー住居へはこのアプローチを通っていく。

リビングダイニング

LDKをワンルームの中に適宜配置し、扉を開くとデッキも含めた一体の空間となる。「レンガ倉庫を改造したアパートメント」というご夫婦のイメージから、階段の壁には何種類かの候補からオランダの古レンガを選んでもらった。汚く張って欲しいとのご要望で目地は指でなぶるだけ仕上げた。拘りのレンガ壁とスチール階段で住居全体の雰囲気が決まったように思う。

キッチン

分厚い無垢板の調理台やスチールフレームのキッチンは家具として製作した。調理台上部のペンダントライトはご主人がネットで見つけてきた工場用照明のリサイクル品で直径60cm・高さ70cmと巨大だったが、減額のために現しとしたデッキ天井や無骨なキッチン等と意外にマッチした。キッチンの壁は奥様が見つけてきたSUSタイルでこちらも張ってみて非常にシックリときた。

書斎

キッチンの奥には家族で使う書斎として、壁全面のカウンターと本棚を設えた。
書斎や洗面等は住居部分としては裏手に配置したが、建物としてはこちらが商店街に面したファサードになる部分で、書斎の窓から見える通りの風景とリビング側の風景が対照的でこの住居の二面性を感じられる部分である。

寝室

子供の成長に合わせて家具やベッドで仕切る前提で、はじめは家族全員で使うワンルームの寝室とした。

植栽帯

建物引き渡し後、お施主さんと一緒に緑を植えました。