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設計、監理を担当
都内マンションのリノベーションです。マンション特有の梁を隠すように天井はオーク材で覆いました。床はグレーのタイル敷とし、木材の温かみを引き立たせています。
以前は部屋全体を回遊できる間取りとなっており、子供が小さな頃はとても楽しそうに生活されていました。現在は子供が受験勉強をする年齢となりリビングで見ているTVの音が伝わるなどお互いに気を使う生活になっており、お話を伺うと息苦しさも感じているようでした。LDKを改修しつつ子供部屋は音が伝わりにくい位置に移動するなどお互いの気配を感じつつ音に配慮した改修を行うことになりました。
LDKはなるべく広くしたいという要望でした。天井裏も大きく残っていたのでなるべく天井高さを確保しています。ただ天井の梁が出てくると分断した印象となるので斜めにつなげて一体感を生み出しています。以前のリビングはオーク材のフローリングでしたが、今回は天井をオーク材とし床は30cm×60cmのグレー色の輸入タイルを貼り、モダンさと木の温かみがマンションでも感じられる計画としました。
子供が小さな時は転んだら痛そうという理由でタイル床は選択できなかったけど、子供も成長したので心配なく採用できたと話していました。寒くないか?と心配されていたので床暖房をオススメした所、問題なく生活できていると話していました。
以前からお住まいでしたので、工事前のLDKの不満点を丁寧に確認しました。以前のLDKは細長い空間で長さはあるが狭い印象があったので、なるべく正方形に近い方が良いとなりました。ただソファがあると背もたれにより分断感が生じてしまう事から、色々なソファを検討し背もたれが移動できるソファとしました。
バングアンドオルフセンのテレビを設置したいという話が初期からあり、配線や見え方を初期から検討しました。最後のお引き渡しの際にお好きなスターウォーズをデモンストレーションした時、ご主人が楽しそうだったのが嬉しかったです。
家具やテレビのスピーカーも天井のサンプルと見合わせをして決定しています。大きな面積が木材とタイルで占められますので、壁面はグレー色のクロスとしてあまり主張をしないようにしています(風景も綺麗ですので)テレビや家電は黒く光沢感が生じますが、他の素材をマットとしているのでアクセントとなります。
バングアンドオルフセンのテレビを設置する事が決まっていたので、配線は床のタイルに孔を開けて写真右側の収納内部に設置したDVDに繋いでいます。HDMIケーブルが通るように太めの配管としました。
天井の木材は不燃処理をした木材を表面に張り付けた素材としています。11F以上になると天井は通常の木材が貼れなく、今回は費用はかかるが仕方ないと採用していますが注意が必要です。ダウンライトは白では目立つので黒枠とし存在感が木の節に近くなるように配慮しました。
タイルは目地のラインが揃う芋目地としています。馬ばり(半分づつずらす)と少し柔らかな印象が生まれますが、芋目地とするとスタイリッシュな印象が作れます。目地色はなるべくタイルに近いグレーとしています。
左の収納に小型冷蔵庫を入れています。冷蔵庫は排熱を上手く排出できないと冷えにくくなります。ここでは排熱用に空気抜きを扉だけでなく、カウンター上と扉下と3箇所作っています。
ダウンライトは下に置かれる家具に合わせて計画していますが、木材と木材の隙間にくるように数ミリ単位で調整しています。また斜めの天井部分も木材の半端寸法がでないように綺麗に割り付けをしました。
照明はユニバーサルダウンライトという天井埋め込みがされていて角度も変えられる器具です。天井を見ると消えているように見えますが、テーブル面を見ると点灯しているのが分かります。天井が眩しくないので、天井の素材を楽しむ事ができます。
左側のニッチはシーザーストーンというクォーツを天板と背面・側面に貼り付けています。奥に間接照明を設置すると雰囲気が出ます。