注文住宅

『黒いピラミッド』雪に対応した形・伝統の架構・4つの中庭

実施エリア:

富山県

実施時期:

2006年

内容:

[雪に対応した形 -ピラミッド-]
富山の雪は、多くて重い。通常、冬期は雪かきに悩まされることになる。この建築では富山の五箇山にある合掌造り民家のように急勾配の大屋根をかけ、雪は落として融かすこととした。構造的にも積雪荷重を緩和でき、部材もスレンダーにできた。結果 立ち上がった形は<ピラミッド>。機能と伝統からできた形から、結果、普遍的な形態となった。
[伝統の架構 -わくのうちのように-]
富山平野には散居村が点在し、その住居は<わくのうち>という架構構造をもつ。建築内部に入れ子の形で、大きな断面 の梁、柱でくまれたフレームがあり、大屋根/積雪荷重を支えた。また、<わくのうち>は構造的要であると同時に、生活の中心である場/広間となり、囲炉裏がつくられ、その周辺に家族が集まった。建築の構成と生活様式の融合。今回の住宅では、<わくのうち>をRC壁でつくり、建築の中心にすえ、屋根を支えている。
[4つの中庭-光をみちびくヴォイド-]
建物外周の各辺にひとつずつ、コートを設けた。光はコートからそれぞれの居室へはいるから、外から覗かれることはない。4つのコートはオリエンテーションにより、コート春、夏、秋、冬とし、季節に対応した樹木をえらび(コート春は梅の木、コート夏はシャラの木、等)、四季/周辺に広がる大きな自然、を呼込む 場とした。

居間-太陽の動きを感じられる空間

ホームシアター完備。建物の中心に座りながら、光のさす方向が刻一刻とかわり、太陽の動きを感じられる空間。

建物の中心となる居間

中心となる居間。生活と構造の核。

伝統の架構「わくのうち」

この建築の中心は5m×5mのコンクリートの壁が四周をかこう居間。そこを木造のフレームでおおい「入れ子」の構成とした。建物の中心にはてっぺんと四方から光を導く吹き抜けの居間。居間のまわりは回廊がとりまく。その外側に部屋と中庭を交互に配置した。回廊は居間と外周の部屋たちとの緩衝帯。居間は生活と構造の核。中心にありくらしと建築を支える。ちょうど伝統的な「わくのうち」のように。