注文住宅

富士見台の家

実施エリア:

東京都練馬区富士見台

実施時期:

2013年

延床面積:

89平米

内容:

この住宅は、練馬区内に建つ年配の方の住まいです。
この土地に建っていた2階建ての家を、多少狭くなっても使いやすく住み心地の良い家とすることが求められた家です。
主なご要望は、平屋建てで南面から入る玄関を設けるということ、そして庭や門廻りはこれまでの姿を残すというものでした。
東西に細長く、西側に道路という敷地です。南側に玄関を設けたいということから、道路からの玄関までのアプローチの正面に玄関ポーチを設け、これを物理的にも視線上も私的な生活スペースに対する止まりとする計画としました。
この南に張り出した玄関ポーチは、その高さを低く抑えることで南面する諸室への採光や通風を阻害しないようにしています。
プランは、日常を過ごすリビング・ダイニングを中心として、その廻りに玄関とキッチン、主寝室、茶室が接するようにすることで、機能的で合理的なものとしました。
ところで、平屋はどうしても建築コストが割高になりやすいものです。
そこで、大きな家ではないこともあり、シンプルな形態で単純な架構の家とすべく前述の玄関ポーチ部以外は大きな切り妻屋根の下に各諸室を全て納めるようにしました。

ダイニングより正面のリビングを望む

屋根の高い家の中心部に設けたリビング・ダイニングです。
障子越しの優しい光が入る和テイストの空間です。
床、建具、家具は全てメープル材に自然塗装を塗った仕上材としました。

家具として製作したキッチン

ダイニングとは配膳台を通じてつながる独立型のキッチンです。サニタリー、浴室へとつながる効率的な家事動線を確保しました。
キッチンは全て各所の棚と共に家具屋さんに造ってもらうことで、システムキッチンよりもコストをおさえました。

リビング側の入口から 主寝室を望む

ダイニングと洗面室双方とつなげた南庭に面する主寝室です。
床は冷たさを感じさせないよう桐材の無垢板貼。家具や出入口の引戸は床に合わせるべく檜材で仕上げました。

入口手前の水屋

炉はないものの、お茶の作法に基づく間取りとしたお茶室です。
客間兼用のお茶室のため、天井はやや高めとし、内部仕上は明るい場とすべく、木材は桧材、塗壁は白色に近い褐色の漆喰塗としました。
天井は桐材の本実板です。

洗面台・浴室

キッチンと主寝室の双方から入ることができるサニタリールームです。来客用のトイレとは別に、プライベートトイレを併設することで、日中だけでなく、就寝途中であっても用を足しやすくしました。
また床暖房は単独の系統としたり電動の室内物干し竿を設けたりと、特に年配の方の住まいの水廻りとして、生活のさまざまなシーンに対応できる場所としました。

扉の先は玄関ポーチ

玄関は段差を少なくして、その段差をまたぐようにベンチを設けました。
玄関扉はタモ材の丸鋸目仕上げ。
2方向から光の入る明るい玄関としました。

道路からのアプローチ

門を入り、正面の玄関ポーチに至るまでのアプローチ。
人を優しく迎え入れる大きめの庇と
玄関前の軒下空間を設けるようにしました。
将来、駐車場にできるようにするというご要望から、
アプローチの床は白玉砂利敷きとしました。

中川龍吾

建築や家づくりに大切な事は、設計の能力は当然の事ですが、建て主さんとのコミュニケーション、技術力、監理をしっかり行うことも非常に重要な事だと考えています。 建て主さんの要望に応える以上の建築を提供することで、結果として納得のできる建築・家づくりを行うことを心がけています。