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芦屋市西部・震災復興土地区画整理事業地の一角、震災で倒壊したご両親のご実家跡に再建されたご兄妹の住まい。2軒の独立した住宅でありながら、あたかも中庭を囲む1軒のコートハウスのような構成で包括的に設計されている。北側の前面道路から見るとわずかに高さの違う一対のキューブのごとく、必要最小限の開口部をアクセントに持つコンクリート打ち放しの立体は、その狭間に穿たれたアプローチの奥に、これほど多面的・重層的な中庭が組み込まれていることを想像することは難しい。2軒の家は、この中庭を介して内なる環境を共有し、兄・妹御が旧家の記憶と共に、お互いの気配を感じながら暮らす場を形成しています。
寝室の横にある坪庭付きのバスルーム。
離れの寝室から中庭を望む。
南面は1、2階とも外部のテラスと繋がり連続的な回遊空間を構成している。
左手南面に水庭のあるテラス…2層分吹抜けの硝子開口部からは充分な光をもたらし空と繋がる。音響特性も素晴らしく、時折マヌーシュサウンドのホームライブも行われる。
2階廻廊の硝子床を透し、屋内の灯りが正面外壁を仄かに照らしている。
兄邸屋上から妹邸回遊空間を俯瞰する夕景。屋外と屋内との立体的連続性が主題となっている。
兄邸から妹邸を見る。外界から隔てられた豊かな連続空間の中に、水庭に掛かるステップからルーフガーデンに、さらにロッジアを巡り2階テラスから屋内に…、広間上部に浮かぶロフトから廻廊を巡って広間へと、屋内外に亘る回遊空間が組み込まれている。
通路奥左手に妹邸・玄関アルコーブが穿たれ、その奥に水庭が連続している。
妹邸東側の公園道路北側から見る。公園道路との境界は、黒く染められたウッドフェンスで緩やかに結ばれている。
北側道路からの全景。右が兄邸、左が妹邸。コンクリート打放し・二つのボリュームの狭間に共用のアプローチが組込まれている。