家づくりに役立つメールマガジンが届いたり、アイデア集めや依頼先の検討に役立つ機能や情報が満載!
アカウントをお持ちの場合
(OFFのときは写真にマウスオーバーで表示)
建築主は、30代中盤の同年代のご家族。
デザインへの理解力が高く、モダンなスタイルを気に入って頂けました。
リビング南面は、大開口+バーティカルブラインド。 佐久市は寒冷地に属する為、冬季の寒さを基軸に考えます。 吹抜け上部からの日射しの熱は、ウォールナットのこげ茶色の床面が蓄積し、 床暖房を設置していないのに床はポカポカ。床色1つでも温熱環境に影響すると実感しました。 夏は太陽高度が高くなる為、南側の軒の出で日射しの入りは遮断されます。 モダンなスタイルでも、伝承される先人の知恵は取り入れます。 バーティカルブラインドは、布の角度の調整で室内への入射光を調整できます。
リビング上部は、建物内の中心的な10帖の吹き抜け。 2階の個室と連続する空間構成は、常に大きな一室で生活している身近さがあります。
シンプルな室内の色彩にアクセント色として、【アカ】を採用しています。 キッチンの他にも、室内扉とロールカーテン。 床板のウォールナットの赤みとのバランスも相まって、しっくりと溶け込んだアクセント色です。
キッチン―食堂―リビング―畳室の連続空間。
リビングと連続する畳室。 子供達が転がって、遊んで、昼寝して。 洗濯物を取りこんで、フローリングには置きたくないけど、畳の上なら広げてアイロン当てて。. 3月には雛人形で、5月には五月人形を飾って。 来客の際には、布団を敷いて寝室に早変わり。 冬はやっぱりコタツでミカン。 リビングの一角にある畳室は、体に染み付いた和の生活スタイルを受け入れてくれます。
暖房効率を高める上で、もっとも簡単な事は、暖房空間を小さくする事です。 大空間1室の室内も、建具の仕切り方で暖房対象空間を小さく変換できます。 同時に夏季は南面~北面への通風の確保が必要です。 左側の格子は、わずか35mmだけ動きます。 この35mmで格子になったり壁になったり、季節に合わせてスライドさせます。
建物北面に突き抜ける、蹴込を省いたスケスケ階段。 採光と空間の拡張性のひと工夫です。 「玄関→リビング→階段→2階へ」と回遊する動線計画が、家族のコニュニケーションを促す事でしょう。。
キッチン背面に配置した勝手口への通路兼食品庫。 壁一面の棚で、生活の雑物はなんでも受け入れます。 シンプルに片付いた生活を送る為には、十分な収納の存在が前提となります。
ご夫婦二人の一致した意見は「派手なトイレ」。 居室をシンプルにまとめた一方で、トイレを思いっきり遊んで派手派手に。 クロス張りの為、将来シンプルにするも、更にド派手にするも可能です。 家造りの際には、こんな遊び感覚を盛り込む事で、生活にもちょっとしたワクワクが生れます。 建築主のご夫婦は、来客や友人に「ちょっとトイレ貸してね」と言われる度にワクワクされている事でしょう。
門型の外皮はガルバリウム鋼板。凹んだ白壁はモルタル壁。 ガルバリウム鋼板とは、現在屋根材を中心として多用されており、耐久性が高く・リーズナブルな板金材です。 外装材の選定では、デザインもさることながら、耐久性と防水性を主に検討します。 モダンなスタイルでは、軒の出を出さない方が美しくなりますが、性能に反します。 その点を材料選定と形態操作でカバーしながら、辿り着いた『門型』です。