注文住宅

小石川植物園と向き合う家/Niさんの家

面積:

85㎡

費用:

1800万円

エリア:

東京都文京区

実施時期:

2010年

内容:

東京23区のまん中、丸の内線茗荷谷駅近く、60㎡の敷地で住宅が建て込み、三方隣家に囲まれていて北側に道路があります。しかしさほど広くないその道路を挟んで小石川植物園と向き合っているので、緑の恩恵に浴することができます。

南側には高さ約10mの住宅が迫っており、その上からいかに太陽光を取り込むかが課題でした。これに対しては、南面に大きなハイサイドライトを設け、ロフト階と2階に光が降り注ぎます。また、北側壁面には植物園の緑を満喫できるよう大開口部を設け強度補強のためにスチールのブレースを入れました。
かなりのローコストを要求されていましたので、基本的に壁面素材は構造用合板とし外断熱材としてスタイロフォームを使うという計画でした。しかし、もともとエコロジカルな発想の建て主さんの要望で断熱材をプラスチック系ではないものにできないか、というリクエストが出てきました。そこで、断熱材はコストアップではありますが、エコな材料であるセルロースファイバーの内断熱としました。
そして暖房は1階床下と2階バルコニー側に、電気ヒートポンプの温水パネルを設置しました。また、間口4.5mの中に、最大限大きな空間のリビングダイニングを作るため、両側の外壁面のみに柱を立てる構造としました。内装壁材を構造用合板の真壁とすることで構造の柱がリズミカルに顔を出すインテリアが生まれました。

北面、小石川植物園側外観。外壁は断熱材一体化ガルバリウム鋼板波板。

北面、小石川植物園側外観。外壁は断熱材一体化ガルバリウム鋼板波板。

2台のバイクを置くガレージ

外観_南東面バルコニー(2)。上部はハイサイドライト。

バルコニー(2)に床に透明FRPグレーチングを使い、居室の採光を満たしている。

1F内観_スペース(1)。床は杉板すのこで床下からファンコイル暖房の暖気が上がる

1F内観_スペース(1)。床は杉板すのこで床下からファンコイル暖房の暖気が上がる

2F内観_リビング・ダイニング左手大開口部から小石川植物園を臨む

2階バルコニー。手すりに小さいカウンターが取り付けてある。床は不燃木材。

2F内観_リビング・ダイニング(キッチンを臨む)

2F内観_リビング・ダイニング、キッチン、ロフト

ロフト階内観_スペース(2)(ハイサイドライトを臨む)

ロフト階内観_スペース(2)。小石川植物園を臨む

このプロジェクト事例を手掛けた建築家

森 大樹/小埜勝久

建築家 / @埼玉県

●住んで戴きたい家の為に・・・  環境に優しい家、住まい手に優しい家とはどの様なものでしょう?人類の家づくりの歴史は、現代のような設備機械の無い時代が長く、基本的な性能を高めることの工夫の歴史でした。我が国では屋根の深さ、断熱材と耐火の役割を持った左官壁、季節に応じて使い分ける建具の多様性に至る歴史に他なりません。左官壁は今や断熱材に置き換えられる様になりましたが、建築は最も信頼のおける基本性能の寿命の分だけ、環境に適応してきました。そうとは言え、設備に頼らないわけにも行きません。それなら私達は先ず、古来の建築の建て方に学び、まず基本性能を充実させる事を考えましょう。半端な建築では設備機器に負担をかけ、設置費用の分を取り戻すかそれ以前に、それらの省エネ設備の寿命は尽き、次の世代に資産価値として残すにも残念な結果を招いてしまいます。それにも関わらず、環境に優しいという建築は、設備機器だけが関心事となっているようでは本末転倒です。設備機器の設置は後でも可能ですし、これからも値は下がりますが、建築工事は後になるほど高くつきます。敷地の余裕が許す限り、屋根をしっかりかけ、断熱性能をしっかりあげ、機械に頼らない、エネルギー消費に頼らない住宅を作りましょう。 【 これからの建築は、燃費も考えて住んで欲しいと思います。そして、いつまでも価値のある住まいで健康に生活してもらえる家をこれからも提案したいと思います。】

森 大樹/小埜勝久

建築家 / @埼玉県

この専門家のプロジェクト一覧

この専門家のそのほかのプロジェクト