注文住宅

『菜園ののったフラット』3方向にひらいたコートハウス

費用:

2000万円

実施エリア:

富山県富山市宮成

実施時期:

2008年8月

延床面積:

161平米

内容:

敷地は市街からほどよく離れ、大きな河川が近いからか、ひろびろとした田園風景が広がる一角の比較的新しい住宅地の中にある。接道の他に3つの隣地に接しており、2階建ての住宅が3つそれぞれ、距離は近いが適度な余白をもって隣接している。
施主の希望は平家建てであった。それと、部屋の奥の方で座って遠い空の見える(斜め上方向に視線がぬける)家。

そこで想像したのが開放的な平屋のコートハウス。
2階建ての住居がたちならぶ一般的な風景のなかに、洗練された平屋の建築をさしこみたいと考えた。
周辺から擁壁により守られ、できるだけシンプルな構成をもち、外へとひろがりのある住まいを考えたいと思った。
隣地境界線に擁壁をたて、隣家1Fの視線と周辺道路からの視線を遮った。また、隣家2Fからの視線は、軒を深くすることで回避した。
もっともアキがあり、空がよく見える東側にソトに開いた場「オープン・エリア」をおき、道路側の西側に耐力壁でかこまれた「コア・エリア」をおいた 。
「オープン・エリア」はガラス張りにして、周囲のコート3方向に視界をひろげた。
外からの視線を気にせずに、隣家のないところからは、斜め上に青い空が見えて、遠くに立山連峰が見えるようにした。
また、フラットスラブで挟まれた天井と床には、同じ材質の木を張り、そこに均等なグリッド上に柱を配置して、できるだけ均質で透明な空間を目指した。
野菜を育てたいという奥様の希望から、地上のコートは眺めるための庭とし、屋上に菜園をつくることにした。屋上の菜園は、木の箱を屋根に置くことでつくられている。
そこに土をいれ、野菜を育てることで、その下にある居室にとって断熱効果を期待した。
オープン・エリアは、居間 - 縁側 - 土間 - コート の順にソトに向かう。
水平にソトへと拡がる意識を、感じられることを意図した。
深い軒の出や、縁側など、日本の伝統的な建築言語をもりこんだ、コートハウス。
今回のstudyでコートハウスへの興味は高まり、今後も持続しそうだ。この住宅はその一つ目。コートハウス01。
菜園ののったフラット・スクエアなものとなったが、引き続き機会があれば続編を考えていきたい。

コート3方向に視界が広がるLDK

キッチン側からコートをみる。白い壁でかこまれたコートが視界全体に拡がる。赤く塗られたトップライトから光がおちる。

コートより光を取り込むダイニング

木製の目隠し壁によってプライバシーを確保し、隣家のないところからは、青い空がながめられる。

玄関よりLDK側を見る

玄関から見通す。遠くに立山が見えることも。

外壁はそのまま擁壁に

外壁はそのまま擁壁となり、敷地を取り巻き、プライバシーを守る。

軒下の土間空間

軒下の土間空間。この深い軒のでが太陽の強い日差しを遮る。

緑が植えられた屋上菜園-1

緑が植えられた屋上菜園。巨大な木製のプランターBOX。豊かに粗だった野菜たち。遠くには立山連峰。

平屋のコートハウス-外観

正面外観。周辺の風景に反して平屋のたたずまい。